【261文字のお話】 #4せつない、あるいはかなしい
#4 せつ君
体が弱かった私の
初めての友だち、せつ君。
こども病院で、優しかったひとつ上のお兄ちゃん。
入院したばかりの私にいろいろおしえてくれた。
折り紙が上手だった。
私が退院するとき、
「おめでとう、はいプレゼント」
って私に折り紙のヒマワリをくれた。
病院の玄関まで車椅子で見送ってくれた。
「みいちゃん、元気でね」
笑顔でそう言ってくれた。
3日後、
「せつ君、亡くなったって」
ママから聞いたとき、信じられなかった。
泣きすぎて過呼吸になった。
大好きだったせつ君。
やさしくしてくれてありがとう。
せつくんのこと、ずっとずっと
ぜったいに忘れない。
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