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神話と愛

概要


シティーシナリオ
ボイセ 4時間想定
難易度 ★★★☆☆
KP難易度 ★★★★★


このシナリオには1日の時間概念がある。
朝、昼、夕のパートに分かれている。
行くべき場所を宣言した場合、その場所でしか調査はできない。

plのうち一人は火楽と知りあいという設定が必要。

自由度が高いシナリオであり、lpを楽しむのが目的である。
その為何が正解と言こともなく、臨機応変にプレイして楽しんでほしい。

~~~
kpの心得

非常にシナリオ背景が複雑です。
聞かれたらもったいぶらず、すべて知ってそうな内容を語ってあげましょう。
目的と過去にあったことをすべてnpcに語らせてあげて、それでplに考慮の余地をあげましょう。
~~~~

キャラクター紹介

鍋島 火楽

22歳 男

今回のキーパーソン。
神童と呼ばれ、地元の御曹司でもある。
天才であり、たいていのことができる。
子供の頃、氷華に心を奪われ、彼女に恋をする。
しかし、その中で氷華は病気を患ってること知り、それを直すために人生を捧げることを決意する。(10歳時)
その過程で四島と出会い師事、魔術を学ぶ。
故に魔術のプロフェッショナルとなる。

地母神の伝説に着目し、召喚に一度成功。(14歳時)
契約を結び、願いを叶える。
氷華の寿命をできる限りささげる。(氷華が障害にわたって満足する天寿を全うできる寿命を受け渡す)
そして22歳となった今命日は刻一刻と近づいている筈だったのだが、氷華のたくらみを察知する。
故に、探りを入れその過程で氷華と四島の計画を知る。
それを止めるために動き出す。

性格
感情的。
真っ直ぐ。
主人公気質。
しかし、1点に集中した考え方で頑固。
決めたものは貫き通す


室町 氷華


22歳 女

病気から体が弱く、簡単には外に出歩けない。
発病より、12歳の時から病院での生活を余儀なくされている。
不治の病であり、12歳の時にもって3年と診察される。
病院に通うお金は秘密裏に火楽が出している。
火楽に常に気にかけて貰っていて、火楽の事が好き。
優しい人物。
火楽の真実(身を呈して自分を助けた)を四島から知り、このままじゃいけないと思い行動する。
自分が愛されている事実を知り、その愛情の深さを知る。
本当は全ての寿命を火楽に捧げたいが、彼の思いを無下には出来ないため、残りの人生を半分ずつにするのを目的にする。
儚くも可憐な女性だが、強い信念がある。
火楽を目の前にするとわざと嫌われる為に冷たく言い放つ。

性格

思いやり。
慈愛。
協調性。
芯が強い。
美しいが、時に冷酷。


二宮 権蔵(神主)


53歳 男

地母神社の神主。
火楽と氷華縁が深い。
火楽からの援助により、経営が成り立っている。
特に魔術的な知識はないが、地母神のかかわる伝説はよく知っている。
幼少期の頃から火楽と氷華の事は知っている。

※持っている情報

2人は常に一緒に神社に遊びに来ていた。
だからこそ2人の成長は子供のように見守っている。
12歳の頃に氷華が不治の病にかかる。
火楽は氷華が病になってから何処か危うい印象を受ける。
地母神の信仰は近年薄れ、火楽が出資し、経営がなりたっている。

性格

温和。
お人好し。
何かと助けになりたい。


四島 直彦


47歳 男

地母協会の会長。
火楽に魔術的な知識を教えて込んだのは四島。
しかし、魔術的な腕は既に火楽の方が上。
目的は地母の崇拝。
様々な教えより、火楽が氷華を救うために寿命を損失するのを嫌う。
そのために、氷華に真実を伝え、火楽の寿命延長を目指す。
四島がそれをしない理由がある。
それは四島が地母神としての化身ではなく本物の姿を見たいからだ。
四島は地母神様に対する狂信者であり、それを生き様としている。

火楽の損失は魔術の発展には痛手だと考えるので寿命延長を狙う。
その裏で地母神と会うため準備を進めている。


性格

紳士で、口数が少ない。
しかしそれは心理を読み取られないようにする為
かなり腹黒。
理性的。
ただ、普通の人間としての行動はする。
人をおちょくる。
ひねくれている。
それによる感情コントロールを常に狙っている。


黒柳 美鈴


2?歳 女性

途中で出会う謎の美人。
蠱惑的であり、思わず目を引かれてしまう。
全てを知るが、化身である為に通常の人間性と人間的思考をもつ。
その昔火楽から呼び出され、化身としてこの世に顕現している。
何だかんだ人としての生活を楽しんでる。
占い師。

シュブ=ニグラスの化身です。

ストーリー

ストーリーの行動場所は自由。
1日が終わり二日目になるとイベント進行。
火楽サイド→氷華のイベントを阻止するのが目的。
氷華サイド→火楽イベントを阻止するのが目的。


地母神の儀


地母神の乳をもらえばどんな奇跡もかなえることができる。
願いには対価となる寿命を地母神にささげる必要がある。
地母神降臨には術式と道具が必要。
地母神を敬う言葉。
地母神を称える像。
地母神に縁のある土地

この三つのそろった状態で降臨させると化身の姿で地母神が出てくる。
そして差し出される乳を飲めば願いが叶う。

※文言を述べた後、差し出した杯に謎の液体が満ちるみたいなのをイメージしてます


※火楽が昔行った地母神の儀とは場所が違うため案内が不可。
今回の場所を突き止めるには四島or氷華の信頼を勝ち取るor火楽ルートで探るのみ。(一日目にてシナリオ崩壊を防ぐため)

火楽の目的


氷華の動きを最近になって知る。
そして、氷華が地母神の儀によって自分の命をささげようとしてることを知り、止めようと奔走する。
穏便に行きたいが、頑なな意思を知り、強硬策を取り始める。


初日 行動
朝・黒森会→昼・神社→夕方・占いの館→夜・病院

火楽はそれぞれの地点で、原因解明のために詰め寄っている。
初日の黒森会ではぐらかされる。
伝説の8巻を入手。
昼の神社では、像を氷華、四島に持ってかれたことを聞く。
夕方に黒柳に事実確認→確証を得る。
夜、病院で詰め寄るも議論は平行線。

※行動につじつまを合わせるため、plから火楽にアクションがあった場合その場のアドリブで行先は決定していこう


氷華の目的


四島から自分が生きているのは火楽のおかげだと知る。
火楽が好きな氷華としては、自分のせいで火楽の命が減るのは許せない。
だが、火楽の思いを知るとむげにはできない。
だから折衷でもらった寿命の半分を返そうとする。

初日
病院
二日目
儀式会場

四島の目的


氷華と協力して儀式の完遂(寿命の受け渡し目的完遂)→のち四島のほうでも儀式を進める。
そして四島の方でシュブ=ニグラスの本体と出会うように新たに儀式を進めようとする。
シュブ=ニグラスと会うために必要な寿命はドールの使役によって数々の人間を集めて確保している。
その為、シュブ=ニグラス降臨の際は大量の人間の寿命が必要になるが、その点をクリアーしている。

※つまり地母神の儀にあやかって別の儀式も進行しようとする。


遭遇表


時間経過が起きるたびにシークレットダイスを振る。


一日目

場所移動の際に遭遇ダイスをふる


1d6判定

1 火楽と遭遇
2 氷華と遭遇
3 黒柳と遭遇
4 ティンダロスの気配を感じる san 1or1d4
5 黒い仔山羊の気配を感じる san 1or1d6
6 使役できる小さいサイズのドールとの遭遇 san0or1d4


4,5,6に関してはそれぞれ

ティンダロス→火楽の使役により調査の目として利用。
黒い仔山羊→黒柳さんの目として町を徘徊、気づかれにくく隠ぺいされている。
ドール→四島の召喚したもの。
暗闇の中より、捕食を行い、地母神にささげる贄をとらえている。

6に関しては戦闘判定を入れてもいい。


フレバーテキスト


ティンダロス

街角から何かに見られてる気配がする。
はっと振り返るが、そこには何もいない。
気のせいかと再び歩もうとすると、心がざわつき、声が聞こえる。
「オマエヲミテイル
ニクイ
コロシタイ
タベテイイ?」
はっきりとしたその憎悪に身の毛がよだつ思いをするだろう。
Sanc


黒い子山羊

至って普通の街並みのはずだった。
しかし、並木の中に混ざるかのようにそれはいた。
化け物、そう呼ぶにふさわしい姿だ。
体は木の幹のようだが、太い根のような足腰が体を支えている。
幹の中央部に位置する、目のない顔には無数の口が歯をむきだしにして獲物を求めている。
頭から伸ばす触手は空へと伸び、獲物を求めているのだ。
ずる、ずると粘液を垂らしながら獲物がかかるのを待っている。
Sanc


ドール

街角を歩いていると、大きな芋虫のような怪物の姿が見える。
3m位だろうか。
その化け物は人の頭を飲み込み、体内へと引きずり込んでいた。
やがて人の体が完全に取り込まれると、化け物は街角奥へと姿を消す。
足がすくんで動けない君たちを残したまま・・・
Sanc


二日目


妨害をいれるかどうかはplの能力次第。
人数が多く、戦闘能力があるならば、遭遇表や戦闘があってもいいと思われる。
スムーズな進行を行いたいのであれば、無理に遭遇表を挿入する必要なし。


 エンディング
火楽サイド。
全ての寿命氷華にささげて終了
氷華サイド
寿命を分け合ってこれからを生きていく。


隠しエンディング。


地母神の気まぐれ


像をあるべき神社の場所に戻す、地母神にささげる言葉を適切に述べる(8巻の呪文)と、黒柳美鈴が後ろから顔を出す。
「あらあら、かわいこちゃんたち。
敬遠なことをやってるじゃない。」
「私は子供には優しいのよ。
ご褒美に・・・そうね、この寸劇が少しでも明るくなるようにさせてもらうわ。」
氷華の病気が治る、互いの寿命延長。


地母神の伝説


その昔、この村には地母神様がいらっしゃった。
それはそれは美しい女神様であり、妖艶な雰囲気を漂わせていた。
道を通れば村の男どもは虜にされてしまう。
そんな彼女にはどうしても言えない秘密があった。
「女には秘密がある」
「触れてはいけない過去もあるのですよ。」
神様は神秘的であり、誰も疑問を深くは掘り下げることはできなかった。



とある男が地母神様と恋仲になろうと思い立った。
その男は真面目な事だけが取り柄の堀細工師の男だった。
この男は全てを彼女にささげようと誓った。
村の者はみな馬鹿にした。
「お前じゃ相応しくない」
「おめーさんはまずは自分の仕事をしっかりせい。」
この男はそんなヤジにもめげずに、猛アプローチした。
その真摯な気持ちが伝わったのだろう。
彼らはめでたく結ばれたのだった。


結婚をしてからというものの、みるみる内に男は力を付けた。
体格は昔とは違い筋肉粒々に。
誰にも思いやりを持ち。
頭脳は明晰に才能あふれるひらめきに恵まれ、様々な革新的な技術を発明をもたらした。
それによって村は急発展したのだった。
村の者は手を翻して、皆一様に褒めた。
「やっぱおめーさんは凄いよ。」
「神様に相応しいのはお前さんだ。」


しかし、男は突如男は死んだ。
心臓が悪かったそうで、呆気ない死だった。
あんなに元気そうな身体だったのに病気を抱えていたのだ。
その事実は多数の恩恵を受けた村の者共にとって受け入れがたいものだった。
彼の功績を称え、葬儀は盛大に行われた。
しかし不思議な事に、その中に地母神様の姿はいなかったのだ。
村はその後30年の発展の歴史を迎える。



地母神様は突如村から消えた。
彼女曰く、「契約は完了した。」
その顔は憂いに満ちながら、消えていったのだった。
すると、数人の村の衆は気づいたのだ。
彼女の持つ重大な秘密に。
それは彼女の美貌よりも魅力的な秘密であった。
でも、その彼女はもういない。
確かめるすべは消え失せた。



美しい花にも毒がある。
だが、その毒も時には薬になる。
地母神様は正にそう言った存在であった。
そして、この男が願ったもの。
この男が払った代償。
その秘密の裏にあった真実を村の者が知ると皆が感涙した。
そして悔いた。
何と我々はおろかだったのだろうと。


彼の遺体は手厚くまつられた。
そして、彼が作り出した像は後世まで残されることになる。
美しい女性が妖艶な笑みを浮かべる姿。
像となった姿でも吸い込まれるような魅力がある。
彼女は今もどこかで我々の事を視守っているのだろう。


~~~~~
8巻は黒柳が所持or黒森会にある。
本物は朝時間、火楽が黒森会にて入手。
よって写本が四島、室町、黒柳の手にある。

地母神様の恵みには限りがない。
地母神様は代償として寿命を頂く。
地母神様は像に祈りの言葉をささげ、儀礼を行い召喚する。
地母神様は化身としての姿であられる。
地母神様は全ての母だ。
地母神様は子に対して優しい。
新月の日、かの神と巡り合える。

いえ いえ しゅぶ・にぐらす 千匹の仔を孕みし森の黒山羊よ!

 いあーる むなーる うが なぐる となろろ よらならーく しらーりー!

 いむろくなるのいくろむ! のいくろむ らじゃにー! いえ いえ しゅぶ・にぐらす!

 となるろ よらなるか! 山羊よ! 森の山羊よ! 我が生け贄を受取り給え!

※呪文を知った場合sanc 1or1d10



冒頭

2個導入がある。
二人以上のプレイの場合、エピローグを二個挿入してもよいだろう。

①(火楽との知り合い)

火楽から電話がかかってくる。
どうやら少し相談に乗ってほしいとのことだ。

「なあこんなこと聞くのも変だけど。
惚れた女を命がけで守りたいっていうのはおかしなことかな?」


「ちょっと仕事・・・上で言えないことなんだけどね。
好きな人と問題が起きたんだ。
頑固者って言われそうなんだよね。
でも、やるって決めたことは貫き通したほうが後悔ないよな?」

聞くというよりかは自分の決心を確かめているようだった。

「ありがとう、気が晴れた。
今度、何かおごらせてくれ。
それじゃあな。」


※火楽とのキャラ設定と思い入れを作るための会話
※氷華との対立を覚悟するための電話。


外を出歩くと、一人の女性がぐったりと座り込んでいた。
周りの人は気にかけず、通り過ぎて行ってしまう。

「ありがとうございます、優しいんですね。」
「体が弱くて、普段から病院にいるのですが、ちょっと気晴らしに外を歩いていたんです。」
「だいぶ元気になりました。ありがとうございます。私からできることなんて本当になくて申し訳ないのです・・・」
「連絡先だけでも教えていただけませんか?また縁があったら会いましょう」

※氷華との連絡先との交換、またシナリオ開始時の病院直行という選択を生ませるため。
※出歩いていたのは地母神の儀の会場の下見という裏話がある。


早朝(イントロ)

メールがあなたの元に一通いていた。
どうやら火楽からのものだった。

~~
題名:頼みがある。
~~

折り入って頼みがある。
というのも、昨日電話したよな?
それである程度、仕事をこなす決心はついていたんだが・・・
それにあたって色々と問題が出てきたんだ。
兎に角、時間に猶予がない。
手身近に話していく。
まず「地母神社」の様子を見てほしいんだ。
そこで、地母神の像があるかどうかを確認してほしい。
後は、病院で室町氷華っていう女性がいるはずだ。
その人の様子を見てほしいんだ。
俺は「黒森会」ってとこにまずは行こうと思う。
胡散臭い宗教団体のように思うかもしれないが、大事な秘密が隠されていると思うからな。
すまない、事情はどこかで会えたら話せる範囲で話していこうと思う。
何かあったら電話してくれ。
位置情報は添付しておく。


探索者は
「地母神社」「黒森会」「病院」
の位置情報を手に入れた。

以降、探索可能箇所の情報となる。
朝、昼、夜で3箇所を探索可能。


地母神社


朱色のこじんまりとした神社があった。
町からは離れた場所の、うっそうと茂る森の奥にある神社だ。
通り道の木々や小鳥のさえずりはあなたの心を癒してくれるだろう。
君たちは鳥居をくぐり、たどり着いた。
そこでは『地母神社』と書かれている。
狛犬の二匹は特徴的でどことなく普通の神社とは違った姿を想起させるだろう。
賽銭箱がある場所には拝殿がある。
皆が自由にお参りできる場所だ。
その奥にはこじんまりとした本殿があった。
そして、神社の中には小さいながらも社務所が存在するようだ。


本殿

通常の人では立ち入り禁止されているようだ。
中に入るには鍵がかかっており、入るのには許可が必要だろう。

※鍵開け必要


中に入ると、身長の丈程にある像を収める場所があった。
台座と思しき場所がある。
しかし、そこには収められるべき像が見当たらないのだ。


拝殿


ご神体と思しき像があった
妖艶な女性の姿だ。
幻想的でありながらも、一目で見たら惹かれてしまう…
そんな魅力がある。

※工芸系の技能で、かなり精巧にできたものだが、材質的に近年に作られたものだとわかる。


社務所


社務所についた、見た目はいたって普通だ。
ノックをすれば返答があるだろう。

中から応答の声が届く。
扉を開けると神主の姿があった。
社務所の中はいたって普通の事務所といった感じだ
神主はあなた達の姿をみると少しいぶかしんだ声色で。
「どうしましたか」
と問いかけてきた。

※二宮 権蔵と対談できる。

~~~
基本的に協力的。

部外者、だが神主として出来る範囲なら協力を惜しまない。
地母神の伝説について聞くと
「中にこんな本があるけど借りていくかい?」
と1~7巻の伝説を渡す。

内容は図書館を使い、成功すると時間を消費してすべてを読むことが可能。
失敗すると半分まで(1~3までしかわからない)
手分けして読むことが可能。
※kpの裁量に依存によって難易度を変えれる場所

「実は8巻もあるのですが、書かれている内容は意味不明でした。
地母神様を称える変な言葉が書いてありましたよ。
それは出資者の意向もあって今手元にないんですよ。」と語る(火楽が黒森会に持ち出したため)

※物語の内容について聞かれると。

「物語は伝説の内容ですから、詳しいことはわかりません。」

「男が埋葬された場所はこの地の近くだと思いますよ。
ここが地母神様と一番所縁の深い場所ですから。」

※火楽には温情を感じているからこそ、火楽を救うためにと説明されて氷華と協力。
※出資者については個人情報ですのでと言いよどむ。


~~
火楽に言われてきました。

「最近強盗がありまして、本殿の像が盗まれたんです。」
「警察もなぜか手を貸してくれないんですよ・・・」
「拝殿のものと似たものがあるはずです。もし見かけたら教えてください。」

※氷華サイドであると確認できない限り、事情は話さない。
※シナリオ背景を知った上での説得なら事情を話す(説得、信用に+30%)


「氷華ちゃんの味方でしたか、それなら話しましょう。
本像は四島さんに貸し出しました。
何でもそれが火楽君を救うカギらしいですから。」

※去り際の会話

「思えば、最近の火楽君は思い詰めた感じで少しおかしかった・・・
火楽君は一人で突っ走ってしまうところがありますから。
できれば、あなた達も助けになってあげてください。」

~~~
昔話(シナリオ背景にある恋仲を説明)
~~~

「そうそう、最近火楽君の調子はどうですか?」
「小さいころから火楽君と氷華ちゃんはよくここに来ていました。
二人でコマ回しをして遊んだり、絵をかいたりしていてね。
本当に微笑ましい光景でした。
火楽君が笑えば少女もつられて笑う。
お互いは小さかったから。
自分達の中にある恋心に気づいているかわからないけど、応援してあげたいって気持ちはいつも私の胸にありました。
でも、氷華ちゃんは病気を患っていました。
火楽君はいろいろと頑張っていたみたいだけど。
その頑張っていることで火楽君自体も重圧で押しつぶされそうになっているのを感じていたんです。
火楽君が今、何を考え、何をやろうとしているのか。
それは私にはわかりません。
でも、できることなら、手を貸してやってくれませんか?
二人が後悔しない結末を描けるように。
私も頑張るけど、君たちも支えになってくれればうれしいです。」


神社を出ようとすると、なんか違和感を感じる。
先ほど通った道とは違う感じがしたのだ。

アイディアロール。

成功

脇道にうっそうと生い茂る木々の奥に黒くうごめくものが見えた。
木の枝化と最初は思った。
だが違う。
大きく太い、ロープのようなものを這うようにくねらせているのだ。
目をそらせない。
それは恐怖で釘付けになっているというのが正しいだろう。
粘液をぽたぽたと垂らしながら。
まるで獲物を求めるかのように、周囲をまさぐる。
小鳥がその空を通ると・・・そのロープは小鳥をとらえ、地面に打ち付ける。
小鳥はいっしゅんでミンチになる。

そのおぞましい化け物の姿をみたあなたはsanc
2or1d10

一瞬だが君たちは目線をそらすだろう。
しかし、その先にはあの化け物の姿は見当たらなかった。

※黒い仔山羊さんの日常風景。
※儀式会場への道を守る番人的な役割

黒森会


火楽が指定した場所に行くと、住宅地の一角にある一軒家のようにみえた。
しかし、周囲の家々よりも明らかにお金持ちが住んでそうな格式の高さが伺える家があった。
家の前にはインターフォンがある。


「入れ」
低い声がインターフォン越しに鳴ると、門が開く。
どうやら家の敷地に入れるようだ。

「ようこそ黒森会へ。
といっても、会員は数少ないが。」

「ふむ、どうやら火楽の紹介があったようだね。
私達としても頭を悩ましていたところだからな。
来てもらえて助かるよ。」

「火楽はね、敬遠な信者って訳じゃないが中々に優秀でね。
学もあるし、頭も良かったのだよ。
しかし、彼は自らの力を過信して暴挙に出たんだよ
私達としても頭を悩ましていたところだからな。」

「火楽はこの黒森の会が保有している秘蔵書を手にした後。
姿をくらました。
私は凄く残念だよ。」

「こうしてやってきたからには秘蔵書を手に入れたのだろう?」
「ないのか。いや、いい。我々に協力してくれないか?」
「特に君たちに要求するものはない。ただ、我々としては本を返して欲しいだけなのだよ。」

※秘蔵書とは?

「我々が崇拝している神の降臨について、独自にまとめたものだ。
といっても民謡や歴史の遺産などから我々の知恵を盛り込んだものになるがな。」


「それがあれば確かに降臨は出来るが、道具が足りないはずだ。
特に神の気を帯びた像などあるかどうかも出所不明だからな・・・」

「そうだ、地母神については黒柳さんも詳しいだろう。
彼女の占いの場所を教えるから、行くといい。」

※場所で「黒柳の占い所」が解放。


~~~
黒森会は火楽と四島、他数人しかいない。
中には歴史書、伝説などをまとめた本の数々がある。
スピリチュアルな道具が多数飾られている。(札、人骨の頭部、水晶玉など)

※目星をすると、頭蓋骨でできた杯があるのに気が付く。
聞くと、歴史的に価値の高い出土品だとわかる。
(乳のみの儀を行う際の乳を受け止める器です)


※目的について聞かれた場合


「火楽は自暴自棄になりすぎている。
黒森会には秘術がある。
新月のみに行えるものなんだが・・
火楽は己の寿命をささげて大昔に願いをかなえた。
それこそが室町の寿命の延長だ。」

「夢物語に思うかもしれないな。
しかし、それはできてしまうんだ。
だから、俺は室町に協力した。
寿命はあるべきところにあるべきだ。
それが自然的な姿だろう?」

「火楽は天才だ。
だからこそ、その才能はついえるべきじゃない。」


あまりにも空想的な話だが、命に係わるものがそんなにも簡単に話せていいのかと気味悪く思う。
sanc 0or1

※四島の二つ目の目的である、地母神の本来の姿に会うというのは頑なに話さない。

~~~
※氷華に会ってない様子なら

「病院に室町氷華という女性がいる。
重要人物となる女性だ。
君たちはあったほうがいい。
彼女はいろいろと知っている。」

※氷華に会っている場合

「ふむ、室町にあったか。
いいか?俺は個人的に彼女の味方になっている。
室町が願うことは、分け与えられた寿命を半分返すだ。
ずいぶん合理的だと思わないか?
願わくは、俺は君たちには是非ともこちらサイドについてほしいと思うよ。」


※火楽について過去あったことを聞く。


「火楽が黒森会に入った理由は、室町の延命だ。
彼は天才だった。
だから、魔術の機構をよく理解した。
それで室町を救うため、ひたすら黒森会の魔術を学びつくし、力をつけていった。
そして齢14にして偉大な魔術を成し遂げた。
黒森会として一番の望みであった、叡智の深淵にいち早くたどり着いたんだ。
それによって、室町は救われたが、魔術には代償が伴う。
火楽は余命を捨てて、室町に捧げた。
まあピュアなストーリーだが、火楽の才能はこんなところで潰えてはいけない。
火楽の損失は魔術の歴史の大きな損失になる。
君たちは火楽の友達だろう?
友達が死ねば悲しいよな?
こちらに協力してくれる事を祈っているよ。」


黒柳の占い所

こじんまりとした街の一区画にある占い所だ。
「いらっしゃい、どうぞおかけになって」
こじんまりとしたテーブルに対面して座ることとなる。
彼女の美貌、そして豊満な胸に思わず目が向いてしまう。
「占いは一時間5000円よ~。
私の名前は黒柳美鈴。
見通せないものはないし、知りたいことはすべて教えられるわ。」
「何が知りたいのかしら?」

※基本的に地母神伝説のことを口頭で、まるで体験したかのように話す。
※すべてのしなりの内容の把握、目的を知っている
※kp裁量で話すべき内容をこたえる。

※黒柳と話し込む場合。

「あらあら、あなた達面白いこね。
私気にいちゃったわ~」

右肩に強い激痛を覚える。
肩を見るとよくわからない紋章が体に刻まれている。

「私のかわいい子ちゃんに会わないようにするおまじないよ~」

その不思議な現象を体験したplはsanチェック0or1

※この刻印がある場合、黒い仔山羊と出会わなくなる。
遭遇ロール、遭遇箇所が無効となる。

~~
去り際
~~

「地母神様っていうのは慈悲深い神様なのよ」
「そうそう、彼女をあがめる言葉があるわ。
静かで像が本来あるべき場所で行ったら喜ぶと思うわよ。」
「敬遠な信者に喜びを授けてくれるのよー。
それは神の奇跡。
不可能を可能にしてくれるかもね。」
「助けを呼ぶ声には奇跡を授けてくれる、素敵よね~」

※裏エンドのヒントをたくさんくれる。

 

病院


富豪が愛用するような、大きな病院だ。
受付の女性があなた達の対応をする。
入れてと言われても、面識のない方の立ち入りは禁じていますの一点張りの対応をされる。

※火楽の名前を出すと、おびえながらもすんなり通される。
なぜならこの病院も火楽が出資をかなりしているから。

室町氷華の病室。

案内された一室にたどり着いた。

ノックをすると、声が帰ってこない。

部屋を開けると窓際のベットで本を読んでいる女性の姿があった。
とても集中しているようで、扉が開く音がすると少し驚いたようにこちらを見る。
そして、しおりを挟み、ベットの中にしまうと少し恥ずかし気にはにかみながらも、話しかけてくる。


「よく来たわね。
私は氷華よ。
何か用かしら?」

~~~
※冒頭で会ったことがあると

「あの時の方ですね!
また会えてうれしいです。」
とお辞儀する。

※火楽との関係を聞かれると。

少し恥ずかし気な顔をする。
その顔はまさしく、恋する乙女の顔であった。
しかし、少し残念そうに眉をひそめた。

「大切な幼馴染よ。
彼が融資してくれたからこの病院にも通えてるの。
いつか、恩返しをしたいと思ってるわ。」

※病気について

「治し方が発明されてない、絶対に死ぬ病気なの。
でもここまで生きていられるのが奇跡だわ」

※四島について

「あの人は協力者。
少し冷たい感じもするけれど・・・
利益があると判断されているうちは誰よりも信用ができると思うわ。」

「今回の件も四島さんから言われたの。
火楽のしていることを知っているか?
お前はそれを聞いてそのままでいられるか?って。」

「四島さんから聞いた限りだと、火楽は私のためにすべての寿命をささげたの。
人生って限りがあるでしょ?
火楽は私に満足いく余生の分まで寿命を与えたって四島さんは言うのよ。
私は、この病は治るものではないのを知っている。
だから、四島さんの言うことは本物だってわかるのよ。」


「私は地母神の儀を行おうと思っているの。
これは新月の時に、特殊な儀式を行ってできるもの。
火楽は昔、これを行って私に寿命をくれたんだって。
だから、今度は私がささげる番。
私が地母神の儀をやって、彼からもらった寿命を半分返したいの。
私は嬉しいけど、全部は受け取れない。
だって、火楽がいない世界は嫌だから・・・」

協力を仰げるか否かで真相について話す内容の量を判断する


深夜(朝、昼、夕の行動後)

火楽から急に電話がくる。
病院に早く来てくれとのことの。
「氷華にはあったか?すぐに来てほしい。」

急いで駆け付けたところ、火楽と氷華が討論している


「なんでわかってくれないんだ!?」
「私の思いも聞いてよ」

扉を開けると、あなたたちの様子に気づいたのだろう。
お互いがすっと離れる。

「すまない、君たちか」
火楽は居住まいをただす。
「来てくれたところ、申し訳ないわね」
氷華は困った顔をしている。


話を聞く
それぞれの目的を話してくれる。

火楽
「俺は氷華に寿命をささげたい。
俺の生きる意味は氷華が生きてほしい、それだけだ。
だから、幼少より勉強したし、お金も得たし、何よりもこの人生すべてをささげたんだ。」

氷華
「それって、エゴじゃないですか?
私は半分にできればいいと言ってるんです。
鍋島さんと私で半々。
ハッピーじゃないですか。」

火楽
「独りよがりっていうのはわかる。
でも、氷華のやろうとしてることはあまりにも危険だ。
お前が地母神の儀式を進めるんだろ?
お前は初心者だ。
何が起こるかわからない。
だからこそ、危険だ。
あれはあくまでも地母神の召喚儀式。
そして、あれはそんな慈悲深い神様じゃない、悪魔だ。
やめたほうがいい。」

氷華
「私のバックには四島さんがいます。
その点に関しては問題ないでしょう。
それにあの書物もこちらにある。」

分厚い本を見せる

火楽
「・・・・」

氷華
「これがあれば可能です。」

火楽
「四島は危険な男だ。
彼の生き様はあくまでも全てが地母神の為だ。
何をしでかすかわからない。
あまりにも、彼の思い通りに事を進めるのは氷華にとってもリスクが高すぎる。」


氷華
「もしかして、私が好きなんですか?
だからささげたいと。
それはあなたの自己満足に過ぎませんよ。
私の気持ちを考えられていない。」


火楽
「・・・ああ、すまない。
お互いに時間は残されていないな。
ところでお前たち。
どっちの助けになってくれるんだ?」


※アイディア成功で氷華の口調に違和感を感じる

※氷華はわざと冷たい態度をとっている。
火楽があきらめてくれて、こちらの行動がとりやすいようにするためだ。
心理学などでも振ってあげれば、氷華がいかに心を痛めているかがわかる。

氷華ルートor火楽ルート選択。

目的、シナリオ背景、感情など。
質問があれば答えます。

ルートに入った時点で夜中に伝説8の情報が渡される。
氷華サイドの場合、その模写を。
火楽サイドの場合、その原典を。

内容を把握するには時間がかかり、幸いにも寝る前までなら行動を阻害されずに読み切ることができるようだ。

ルート分岐に入ると、火楽と氷華は別れることとなる。

サイドの人間からは儀式についての詳細を教えてもらえる。
新月が天に上るとき儀式を行い、その期間があるため、儀式の遂行は夜が大事だってことを説明される。


8巻を読んだうえで寝た場合。


夢の中


あなたの目の前にはうっとりするほど美麗な異性が目の前にいた。
目を離せない。
そう、あなたは目の前の存在にくぎ付けになっているのだ。

「あら、かわいい子。」

顎に指をつっと滑らせる。
あなたは非常に扇情的な気持ちになるだろう。

「でも、まだ駄目よ」

目の前の惹かれる異性は一歩遠のく。

「結末を作り出すのはあの子たち。」

空間の奥へと歩き出す姿があった。
やがて体はあぶく立ち、溶け。
体内からは無数の触手がはい出てきて粘液をだらだらと垂れ流す。
雲のようにその体積は膨張しており、蹄のような足が生えてくる。

それでもおかしいのだ。
あなたはその姿を見ても魅惑的だと思ってしまう。

「可愛い子。
また、会えたら嬉しいわ。」

「待っている。元通りの場所で・・・」


すっと目が覚める。
これは夢だったのだろうか?
あなたは恐怖するだろう。
あの光景を見ても、それでも心がその怪物を求めていたことに・・・

sanc 1d2 or 1d20

クトゥルフ神話技能+5

※このsanチェックによる短期的発狂は固定。
地母神の像、黒柳美鈴を見た時、異常な執着を持ち始める。


二日目

儀式の会場は地母神社の横道にある。
そこの場所を通り抜けるには地母神の許可が必要。
それをもらうには、占いの館で黒柳と一回は話さなければいけない。
それがない状態で行くと黒い仔山羊に遭遇ぼこされる。


火楽ルート

黒柳に助けを求める→了承で通行可能。
とはいえ、火楽自体はすでに許可があるので、ともに行動すればいける。
儀式の会場までのルートを把握。
道中、四島との対峙。
行った先に儀式をする氷華の姿があり、それはあっさり止められる。


氷華ルート

新月の時まで護衛。

夜の手前で火楽との対峙。
そして氷華が儀式の完遂。

護衛の際にpl達で守るか、四島の口車に乗るかの選択がある。
四島の口車に乗ると、氷華の儀式完遂→その後四島が氷華を殺すという四島ルートになる。


四島ルート

シュブ=ニグラスの召喚。
全滅


地母神の像がある→儀式会場。
※像は1mぐらいのサイズの木彫りであり、持ち運び可能。
うっかり壊そうとしたら、激おこの地母神(黒柳)登場。
シュブ=ニグラスと戦闘。


エンディング。


~~~
火楽ルート
~~~


朝→集合場所を指定される。

「来てくれてありがとうな。
俺が全て正しいとは思わない。
本来あるべきものを変えたのは俺だ。」

「だからこそ、意地がある。
俺はやっぱり、氷華ことが好きだ。
儀式を止めさせる。」

「あれは、かなり高度な技術で術者の精神に対する負担がかなり高い。
それは俺が身をもって知っている。」

「まずは儀式の場を探し出そう。
俺は昨日神社に行ったが、像に関してはすでに持ち去られているからな。
だから、儀式会場にある可能性が高い。」

「気を付けるべきなのは四島の動きだ。
あいつは己の利益と地母神に対する崇拝しかない男。
妨害がくるのは必至だろう。
覚悟を決めないといけない。」

「氷華達はもう出発はしたと思うが、大丈夫だ。
新月が出てないと儀式は開始できない。
つまり、猶予はある。
必ず、場所を突き止めて、この儀式を止めよう。」

「魔術的な結界を張られると、途中でも探れなくなるかな。
むしろ泳がせてある程度目的地を絞り込めてから行動したほうがいい」


探索箇所から儀式場の場所を探し出すのが目的になる。


「おそらくだが、調べる場所としては、「占いの館」、「黒森会」を調べるべきだと思う。
前者は、そこにいる黒柳さんが色々と知っているはずだ。今回の儀式の背景とか知るべきだな。
黒森会にはいろんな痕跡があると思う。それを探れば居場所がわかるんじゃないか。」

場所に関しては「占いの館」で黒柳美鈴に聞く。
「黒森の会」で痕跡を調べる。

この二択。

痕跡を調べる場合、目星判定で儀式場のクリアファイルが見つかる。

「場所はこの町の奥地であり、神社の境内に向かう途中の森を抜けた先にある。
神聖な場所であり、地母神様の守護を持つ人間でなければ、門番に食われるだろう」

※仔山羊の横を通り抜ける必要がある。
※探索者一人では通過不能。火楽or四島とともに進む必要がある。
※占いの館にて、黒柳さんに祝福をもらえれば難なく通過可能。


森を抜ける途中、四島が立ちはだかる。

「申し訳ないねえ。
君たちはここから先通すことはできないんだ。」

地面が大きく揺れ動く。

四島「火楽には生きてもらう価値があるし、何よりもこの儀式で現れるかの神の姿が見たいんだ。
邪魔はしないでくれよ。」

地面から巨大な芋虫に似た生き物がはい出てくる。
目はなく、先端にある獰猛な捕食器官が開き、探索者たちに迫る。

「では全力で止めさせてもらうよ」


ドール(小型)

hp40

dex8

押しつぶす→65% 1d3+1d6
のみこむ→ 40% 1d4 成功した場合、相手に行動不可のバッドステータス
唾を吐く→ 40% 2d6

※装甲 物理ダメージ −2


四島

hp15

dex13

回避60%

リボルバー 35% 1d8

hp5以下で気絶



※必須戦闘であり、戦闘技術が無ければ突破が難しいです。
その場、火楽のステータスをあげる、敵のステータスを下げるなどでアレンジしてください。
四島のhpを5以下にすれば勝利


倒す

芋虫の化け物は苦しそうにのたうち回った後、地面の中へと消えていく。


四島「感情論に負けるか。
ああ、君の才能が惜しい。
なんでこんなに優れているのに。
君は何故、自己犠牲を強いるんだ。」


氷華との対面

儀式会場は森の中だった。
会場と呼ぶには簡素な作りであり、ならした土地の上に像が一柱、ただぽつんとたたずむのみであった。
床には魔法陣と思しき模様が描かれている。
しかし、その像は不思議な光に包まれており、まばゆく発光している。
反射などではない。
像自体が光を帯びているのだ。
その像を見ると、まるで生きているかのような、像であるのに生命活動をしているかのような、不思議な感覚がした。

氷「やっぱり、来たんですね。
私を止めますか?」
火「当たり前だろ、そのために俺はここにいる。」
氷「私がそれで、この先泣いたとしても?悔いても?火楽を殺した。そうやって悩みながら生きる人生に価値はあるのですか!?」
「火楽のいないこれからの人生に価値なんて見いだせないですよ!!」

氷華は激高する、しかし病弱な彼女だ。
すぐに咳ごんでしまう。

火「悪いな。」
氷華の額に手をかざす。
すると氷華はすとんと力が抜け、地面に倒れる。
どうやら気絶してしまったようだ。

その後優しく頬をなでると、像と向き合う。

火楽「終わりにしよう。」

火楽は儀式の像と向き合い、手を像に添える。
すると像の輝きは止んだ。


「これで、すべてが終わったんだ。」
「お前らもありがとう、これで心置きなく地獄に行けるわ。」
火楽は満足そうな笑顔を浮かべる。
空は星が一面と広がり、寂しさを紛らわすかのように祝福しているのだった。

※氷華に会わないように姿を消す。
※像について聞かれた場合、好きにしてくれとの事。


~~~
氷華ルート
~~~

※朝になり病院にて集合となる。

氷華
「すみません、昨日は見苦しい姿を見せてしまいました。
しかし、私の決意は揺るぎないです。
本来であれば、私は死ぬべき存在です。
寿命は全て火楽に返したい。
でも、それをすれば火楽は悲しむ・・・
だから、寿命は半分こです。
私には力がありませんから、助力の程をよろしくお願いします。」

四島
「恐らく、火楽の妨害が入るだろう。
心してかからないとマジで死ぬぞ。」

氷華
「火楽は手段を選ばないところがありますからね・・・
会場の場所は地母神社の脇道の先にあります。
とはいえ、夜まで待たないと儀式は出来ませんし、下手に近づくと場所がバレる可能性がある。
だから昼に地母神社で落ち合いましょう。」

※まだ行ってない探索箇所を朝時間で行かせるため。

朝時間

占いの館の場合

何やら中から話し声がする。
※聞き耳
火楽の声だと分かる。

中に入ると火楽がいる気配はなくなっていた
※火楽が魔術で転移⇒撤退
※黒柳美鈴に聞いても、お客様のプライバシーだから話せないわ〜ごめんね~とはぐらかされる。


昼時間

地母神社

四島の話によると、神社の脇道から会場には向かえるらしい。
あなた達は森の中を抜けながら、目的の儀式の場所に向かう事になる。
四島と氷華は緊張しているのか黙りながらも険しい表情で先導する。

ふと、四島が立ち止まるとあなた達の方を振り返り、話しかけてくる。

四島「提案があるんだがいいか?」

四島「火楽の妨害が来るのは必至だろう。
だから、君たちにはここで火楽の事を止めて欲しいんだ。」

「私は室町さんの儀式のサポートをする。
だから、君たちには時間稼ぎをして欲しいんだ。」

氷華
「私は1人でも出来ます。
四島さんは大事な戦力ですし、あの人達と共にいた方が・・・」

四島
「あいつには人の心はある。
殺す事はないさ。」

氷華
「そうですか・・・」

ここでpl達のとる選択を示してください。
例えば、自分達だけが残る。
四島と共に残るなど。

※もしも全員が会場に向かうなら火楽エンドの流用。火楽の魔術で動けない!みたいな設定で。

※四島と氷華を共に行かせた場合、四島エンド

※氷華のみ行かせた場合、or氷華と共に行動するplがいる場合、氷華エンド

火楽との戦闘

少々、開けた場所で火楽を迎え撃つ事になる。
幾ばくの時がたってから、奥から見覚えのある男がやってきた。

火楽「そこをどいてくれないか?俺は先に行かないと行けない。」

「そうか…手荒なマネはしたく無かったがしょうがない。道を開けさせて貰うよ」

黒い数珠のようなものを懐から取り出し、よく分からない、理解不能な言葉を呟く。
すると、数珠からは黒い煙が解き放たれる。
黒く、不浄な煙は叙述に形をなしていき、やがて醜くくも醜悪な四足の犬のような獣の姿になる。
煙の化け物は切り裂けた口からダラダラとヨダレを垂らす。あなた達を憎そうに睨みながら…

※ティンダロスと火楽の必須戦闘です。
プレイヤーの数によって難易度を変えてください。

火楽

dex10

hp15

回避65%

ティンダロスの使役のため、行動なし。

ティンダロス(使役)

dex15

hp35

噛み付く 45% 1d6+1d6

飛びかかる 65% 1d3 組み付き状態になる(自動成功)

飛びかかられた人は化け物に組み伏せられた状態になり、回避不能、必中で次のターン必ず噛み付きをされる。
その攻撃判定の時、dex対抗15で抜け出させるかどうかを判定。

攻撃後、次の獲物を狙うために標的を変える。

化け物は黒い煙となり、数珠の中に消えていく。火楽は苦しそうに倒れながらあなた達に語りかける。

「完敗だ、後は好きにしてくれ。」

最早、火楽からは戦意は見えないだろう。

「時間稼ぎをされた時点で俺の負けだ。」

~~~
氷華エンド
~~~

儀式会場は森の中だった。
会場と呼ぶには簡素な作りであり、ならした土地の上に像が一柱、ただぽつんとたたずむのみであった。
床には魔法陣と思しき模様が描かれている。
しかし、その像は不思議な光に包まれており、まばゆく発光している。
反射などではない。
像自体が光を帯びているのだ。
その像を見ると、まるで生きているかのような、像であるのに生命活動をしているかのような、不思議な感覚がした。

あなた達が合流した時には既に儀式は進んでいるようだった。

「もうあらかた終わります。」

氷華がそう告げると、杯を空に差し出す。
すると空っぽの筈の杯にはみるみるうちに白濁した白い液体で満たされる。

火楽
「ダメだ、氷華!」

足止めした火楽が体を引きずりながら現れる。
しかし、氷華はその姿を見るとニッコリ微笑んで杯に満たされた液体を飲み干す。

火楽はその様子を見るとぐったりとうなだれる。

像は発光が止み、氷華は火楽に駆け寄り語りかける。

氷華
「これからは一緒に寿命を分かち合いましょう」

夜空に煌めく星々な2人の未来を祝福するかのようだった。

~~~
四島エンド
~~~

会場に向かうと、血だらけでうつ伏せに倒れている氷華の姿があった。
背中には短刀が刺さり、息はもうしてないとわかるだろう。

「君たちか、残念だったな。詠唱は終わった。」

四島がこちらを振り返りニヤリと笑う。
地べたに横になる血を流している氷華の体を蹴る。

「忌々しい女が。お前のせいで火楽は寿命を削った。
半分なのは納得いかんが、その半生少しは俺の望みの為に役に立て。」

そう語ると地母神像と向き合う。
像の周囲には遺体の山が沢山積み重なっている。

「ああ、偉大な神よ、その姿を現したまえ。」

四島が天に向かって叫ぶ。彼の目は血走っている。

「は~い。よんだかしら?」

黒柳美鈴がすっと姿を出す。彼女は氷華の姿をいちべつするとすぐに四島と向き合う

「偉大なる地母神様よ、その本来の姿を見せたまえ。」

「いいけど、大変な事になるわよ~」

「構いません。その姿がみたい!!!!」

突如空が裂ける。
空は黒く染まり、雲が動く。
大地が動いてるのではないか。
そう感じさせる程に巨大な体躯。
全長は
そこからは牛のような蹄が空を蹴り、体から生える無数の触手が辺りに蠢く。
畏怖すべき悪魔の姿。
邪神があなた達の前に現れたのだ。

「あぁ、なんと素晴らしい姿。」

四島は泣いている。

やがてその蠢く触手はあなた達の方に差し迫る。
そこに君たちが出来る抵抗の術は残されていないだろう。

lost end

報酬

シナリオend 1d10
裏エンドを迎えた(シナリオエンド後に像を元の位置に返して呪文を言う) 1d5

8巻を読む 1d10

後書き

シティシナリオであり、はじめてめちゃくちゃ長いシナリオ書きました。
キャラを動かすのが楽しく、gmは何回かしましたが、みんな違うルートを辿り楽しくキーパリング出来ました。
是非とも楽しんで貰えたら嬉しいです。

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