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122.教話雑感(19)-善行悪事、形が消えても理だけは残る-

◆教話「形は消えても理は残る」

「形は消えても理は残る、理があればいずれまた形に現れる」これがこの世の真理であり、天の理です。

身上・事情の方のおたすけに数年間足を運びながらも、教会に一度も参拝してもらえず、落胆された方もおられるのではないかと思います。それは、どういう想いで足を運んでいたのかも問題なのですが、足を運んだという心の道は魂の記録に残り、理となって神様に受け取っていただけるのです。その結果、少なくとも足を運んだ人が救けていただけるのです。

早朝の赤信号を誰もいないからといって無視して横断したことも、その理は残るのです。何事も嫌々するよりも勇んでさせてもらう方が、神様は受け取って下さいますが、それでも「嫌々でもつとめた」という理は残して下さるのです。

理をいただく信仰は、常識を台にしてはいただけません。教会にはいろいろな性格の人が集まり、色んな意見が出ます。そのような環境の中で、人の言動に左右されていては、理をいただく信仰が疎かになり、「やぶれ風呂敷」になるのです。

何を心しなければならないのかと言えば、それは物事の結果ではなく、神さまの思召に添うというものの見方・考え方であるのです。できるできないは問題ではなく、神さまの思いに添う努力が理をいただくということになるのです。私達の人生も、言動と言う形は消えますが、その理は残るのです。まさに「いんねんは心の道」なのです。

道というものは、尽くした理は生涯末代の理に受け取りある。何の楽しみが無いと思うやない。尽くした理は、尽くし損にならんで。
(おさしづ 明治33年4月16日)
種というは、些かのものから大きものになる。 
                       (同 明治37年12月14日)

船冨廣國「形は消えても理は残る」より

雑感

以前、こんなお話を聞いたことがあり、印象に残ったことがある。

冬になると、雪国に暮らしている人間にとってどうしても避けては通れない大仕事・雪かき作業。
たくさん雪が降る年には、その分だけいつもよりも負担が余計に重くのしかかってくる。だから人は降雪に「もうたくさんだ」と声をあげて難儀し、心を曇らす。

だけど、そうやって私達の生活を阻み、苦労させてくれる雪も、やがて
春が訪れればそれらはいずれ必ず溶けてなくなってしまう。

そこで、雪は溶けてもなくならずに残ってしまうものがある。
それは、雪を見て、天候を見て、積んでしまった不足心である。

心に積んだほこりだけは、雪が消えた後もなくなりはしない。

だから、そのことも踏まえよくよく用心せねばならない。

…そういった要旨のお話だった。


私達は目に見える、手で触ることのできるものはすぐに失くしてしまうけれど、目に見えない、手で触れることのできないものはいつまでも携えてこの世を生きている。
死んでしまってからも、そういったものはそのまま継続して来世に持っていくことにもある。

それが善行によって、人救けによって積んだ徳という貯金ならいいけれど、そうじゃないものなら厄介だ。消えてしまってもうすっかり忘れてしまった頃に、急に取り立てが来てしまうかもしれない。

目に見えるものは、どういった経緯を経て姿を消し、目に見えないものに形を変えたのか。その如何ではじめて物事の真価が発揮されるようになるのかもしれない。


【2017.12】


余談

今、これから息子のバスケの練習試合を観戦にいくそのちょっと前の時間をつかってnoteを書いています。

“形が消えても理は残る”

この言葉は心強くもあり、とても怖くもあります。

人に出した労力もお金も時間も誠意も、なくしたようでちゃんと自分にまた返って来る。

その逆もまた然り。

形あるものは簡単に消えていく。

食べたり飲んだりしたらすぐ消える。すぐ忘れる。

でも、理だけはちゃんと残るらしい。

余談中の余談ですが、いわゆる人の前世が見えると自称するある方の話を聞いたのですが、スポーツ界隈等で多大な功績をあげたアスリートなんかの多くは、前生でも似たような競技をやっていたりするらしいです。ただ、前生ではものすごい下積みや伏せ込みをしたのに、何の日の目も見ずに、ひたすら何かを積み上げっぱなしにしたまま人生を終えている、そういう人が、生まれ変わってから大ブレイクしてるんだとか。

ちゃんと見えない貯金をした分が利息を膨らませて、時空を超えて手元に返ってきている、ということなんでしょうね。

面白いですよね、そう思うと。
無駄なタダ働きやタダ奉仕ってないんですよ。

短期的な損は長期的に見れば得に変換するようになっているんだと。

短期的な得は、長期的に見れば損となって追いかけてくるんだと。

ふむふむ(・ω・)

今回と似たような過去記事はこちら↓

皆さんもこういったエピソードを励みに、がっつり損してそれを喜んでいきましょう。


ここまで読んでいただきありがとうございました!
それではまた(^O^)

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