見出し画像

「軽井沢のセンセ」からの暗号(4)〜忌部氏・継体天皇・古代からの呼び声

「事件」のはじまり

 「忌部」という文字が目に飛び込んできた。えっ、忌部???・・・。

 『遺譜 浅見光彦最後の事件』(以下『遺譜…』とする)に出てくる、登場人物の名字らしい。

 約一か月ほど前、ひろこは徳島県の忌部と名前がつく神社に数社に伺ったばかりだった・・・。インパクトのあるこちらの漢字は、確か、いんべ、と読む。

 「山﨑忌部神社」さまに参拝時、宮司様より、最近で言えば、令和の天皇のご即位後、初めて行われる、一世一代の祭祀を大嘗祭といい、そちらに阿波忌部氏が、麁服(あらたえ)という麻の反物(麻織物)を調進するのがならわし、と教えて頂いた。その時、同時に近くの摂社「天村雲神社」さまという、大層なお名前の神社にもご案内頂き、そこまでして頂くなんて、おそれ多いと思っていたのだ。

 しかしなぜ、こんなところで?・・・世の中、フシギなこともあるもんだ、と思いながら、更に奥の部屋に進んでいくと、ファンにはたまらない、「センセ」の書斎を模したコーナーがあった。今回もウキウキと歩いていき、デスクの上の書籍を眺めた。

 瞬間、ひろこの身体にさらなる衝撃が走った・・・!!!

 「継体天皇」さまの本が一番上に置いてあった。え・・・???

 まさかの継体天皇・・・あの樟葉宮の?「あの」も何も、これまたひろこは約十日前、継体天皇が最初に即位された樟葉宮跡がある、大阪府枚方市楠葉に引っ越したばかりなのだ。

 不動産屋さんによると、枚方市はたまに、全国一位の暑さを観測するらしい。引っ越しのドタバタがやっと少し落ち着き、ほっとして、枚方市から、父の田舎の近くで、偶然避暑地でもある軽井沢に、やってきたのだ。ちょっとした里帰り、いや、頭ではそう思っていたが、実際それは、表向きの理由だったのかもしれない。

 一体何が起こっているのだろう?机上にのっている他の本も、最近勉強している歴史と重なる内容が多く、慌てて写真におさめた。

 同館を出る時、終わってしまうことがもったいなくて読めていなかった『遺譜…』他、数冊を購入した。例の軽井沢の浅見光彦サマが、素敵な赤い袋に入れて下さった。

いいなと思ったら応援しよう!

たきのさくら
陰徳という言葉もあり、ご寄付が全てではないとしても「できることから、できるかたちで」はいま必要と感じます。街中等で、能登の物産や募金箱を見かけられましたら、あたたかいお気持ちを、どうかよろしくお願い申し上げます。こちらへのチップは、能登方面へお送り申し上げます。有難うございます。