行動変容につながる『健康診断』と『経営指標』の共通点
今日は、なぜ行動変容を起こせないのか?
を考えたいと思います。
先日ご紹介した『健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと』を読んで気付いたことは、「健康診断」と「企業の経営指標」の結果は、同じような課題と可能性を抱えているということです。
課題は、分析結果を見ても、意思決定や行動につながらない。
可能性は、結果を通じて、課題が明確になり、行動すべきことが明確になる。
著者は、健康診断の結果だけでは動けない理由をこう書いています。
著者の野口緑さんは、健康診断後の改善が必要な方に、自分事として捉えて「行動変容」を起してもらうべく、「新しい保健指導」を導入。その新しい方法によって行動変容を起こす人が50%近く(私と同様、コレステロール値が高い人に限ると70%)も増えたとのこと。
何を行ったのか??
とのこと。私自身も、この本を読むことで、自分の血管状態が分かり、かつ、ビジュアルでリスクも感じることができ、まさに行動変容が起きました。
健康診断の結果と似ていて、
経営においても経営指標が複数あります。
決算が終わると下記のような指標がズラッと並んでいる一覧を決算書と一緒に提供している会計事務所は数多くあります。
これらの指標もそれぞれ意味があり、大事ではありますが、パッと見て自社がどんな状況かは掴みづらいですし、何が重要かもわかりません。
なので、財務的な問題点が分かりづらく、行動変容も起きません。きっと、上記のような指標を見ただけで動ける方はわずかではないでしょうか。
なので、財務指標・経営指標もホントに大切な指標に絞り、かつ、ビジュアルや得点などで分かりやすくしていくことが大切です。
私のいる会社では『社長の成績表』という独自のサービスを提供しておりますが、今回の健康診断の話で、改めて経営者の方にとって、課題認識&ギャップを埋めるための行動を考えるキッカケになるツールだなーと思った次第です。
社長の成績表では、6つの経営指標に絞っています。
⑴収益性・生産性の指標は損益分岐点比率
⑵効率性の指標は総資本経常利益率
⑶安全性の指標は自己資本比率
⑷企業体力指数として、総資本利益率×自己資本比率
⑸財務3表の1つであるキャッシュフローをキャッシュフロー計算書で格付
⑹資金力を資金力格付表で格付
興味がある方は、下記からPDFをダウンロードできます。
6つの指標によって、5つのランクで判定結果もあるので、毎年の決算で定点観測していくことも可能です。
今回の健康診断の件で、もっともっと経営者の行動変容につながるような見せ方・伝え方ができたら意義があるなと思った次第なので、あれこれ考えてみたいと思います。