見出し画像

駅員の裏バナシ⑤足りない話

「お金、無いんだよね」

異口同音ながら、余裕あるお金を持たずに乗ってこられる方が多いことに驚きました。1日に1人はいるんじゃないかってくらい。公共交通機関である以上、多少は仕方ないのかもと思ってます。

顔面蒼白な方、申し訳なさそうな方、かたやタダ乗りですらあるのになぜか傲慢な態度な方…いろいろなタイプの方がいらっしゃいます。

厳しいところだと「金がないなら」と出発駅まで追い返したり、改札から出さないこともあるようですが、大抵の場合書面を書いてもらって後日支払いとするかたちで一旦降りていただくかたちにします。

ただ、一旦降りていただいただけで「乗ってきた運賃がチャラになる」…そんなわけではありません。

ちゃんとした方はすぐに「返して」くれます。ただ圧倒的に踏み倒す方の多いこと…申し訳なさそうにしている方でも平気で踏み倒すのですから最初は驚いたものです。人は見かけによらないものだな、と。

上に書いた通り後日支払うお金は乗ってきた運賃、つまり「借金」です。その実感がない方が多いのか、こちらが督促をマメにしても生返事は良いほう、悪質だと適当な電話番号を書かれて間違い電話になることも。なりすましで間違い電話チックにしている方もいらっしゃいました。

ウソみたいな話ですが…実は実話なんです(ぇ
外国の方から評価されることの多い日本人像も一部ではこんなもんで過大評価されてると思ってます…こんな有様で督促する駅員さんがなかなかおらず…私は毎回緊張もんでしたけどね。

出勤するとほぼ毎回やっていたので「取り立て屋」とも言われた私でも、結局無賃乗車のまま踏み倒していかれるのですから、信用したくとも信用できないようになってしまいました…

「お金、貸してもらえませんか?」

異口同音ながらこんな方もいらっしゃいます。

事情を聴いて貸してあげる方は案外多いようで、それを逆手にとってTwitterなんかにもその扱いを広めてる方がいたくらいです。我々は銀行でも何でもないので本来ならばお金は貸せません。

交番に回すこともありますが、「向こうも本来はやってないんだろうな~」と思いつつもやってしまいます…ご迷惑おかけしております。

会社が責任を持ってくれないので貸したとしても自己責任、それゆえお客様を信用して事情を考えて仕方ないと判断して渋々貸していることをご理解いただきたいです。

呆れるのはそれすら踏み倒す方。私も数件ありますが、おかげさまで人間不信になりました。

金の切れ目はなんとやら…切れ目に縁が切れてしまうのはそういった素が見え隠れしてくるのかもしれません。

書面に嘘をつくのはやめましょう。大抵の場合はスルーされますが、悪質な方に対しては警察で対応をお願いしています。スルー=許されたわけではありませんのでご注意を!

いいなと思ったら応援しよう!

清水青庸
サポートいただけたらnoteのネタとして使わせていただきます。 サポートしてくださる気持ちだけでも歓迎です!