ママ大学教員のつぶやき

5歳の長男ギーくんと2歳の次男ボンちゃんとを育てつつ、大学教員(言語系)やってます。育児しながらの教員・研究生活、子供や子育ての言葉についての備忘録。

ママ大学教員のつぶやき

5歳の長男ギーくんと2歳の次男ボンちゃんとを育てつつ、大学教員(言語系)やってます。育児しながらの教員・研究生活、子供や子育ての言葉についての備忘録。

最近の記事

「言わなくてもわかる」ことは言うべき?言わないべき?

日本は「察しの文化」とよく言われます。 また、「高コンテクスト文化」とも言われます。 どちらも、現れた言葉以外の部分が重要となる文化です。 要は「言わなくてもわかる」ことは言わない、先回りすることが多い日本社会ではありますが、親をやっていて、そして教員をやっていて、「言わなくてもわかる」けど「言える」ようにもなってほしいなと最近思うのです。 「察しの文化」とは「察しの文化」は、読んで字のごとしですが、皆まで言わず察することを求められる、期待する文化です。 例えば、友達の家に

    • 【子供のことば】「とうもろこし」→「とうころもし」の言い間違い

      子供は言葉を覚えていく段階で、よく言い間違いをします。 どの子供でも一度は間違えそうなのは「おたまじゃくし」とか「とうもろこし」ではないでしょうか。 『となりのトトロ』のメイも「とうもろこし」を(確か)「とうもころし」と言っていた記憶があります。 ちなみに長男ギー君は「とうころもし」と言っていました。 言い間違いの多くは前後の音が入れ替わるこうした言い間違いの1つに、前後の子音の入れ違えがあります。 つまり、「とうもろこし」を「とうころもし」と言ったり「とうもころし」と言っ

      • メールの書きかた、メールのマナー

        コロナのため大学はオンライン授業となり、学生とのオンライン上のやりとりも増えてきました。 そこで気になるのがメール。 今日は、学生のメールに思うこと、採用側が「採用したい」「一緒に仕事がしたい」と思われる一歩となるメールの書きかたについて書きます。 メールについて厳しく指導された大学院時代大学院修士時代、私の指導教官はメールに非常に厳しい方でした。 メールの件名には、授業名、授業の曜日時限、名前を必ず明記すること。同じく添付ファイルにはそれらの情報は漏らさないことを何度も注

        • 【子供のことば】「わんわん」じゃなくて「わうわ」となる正当性

          幼児語には、擬音語や擬態語が多いこと、以前も触れました。 最初の意味のある言葉は、「ママ」「パパ」のほかに「ブーブー」とか「わんわん」などが挙げられると思いますが、この「わんわん」、実は最初は「わうわ」と発音していませんか? 2歳2か月の次男ボンちゃん、動物では犬と猫を指さしながら言えるようになりましたが、犬は「わんわん」ではなく「わうわ」と言っています。 実は長男ギー君も全く同じで、初期は「わうわ、わうわ」と言っていましたが次第に「わんわん」と言えるようになりました。

          女性教員に求められること

          最近では、大学教員の公募に「女性限定」とか「女性積極採用」という文言を見かけるようになりました。 実際の現場ではどうなんでしょうか。 日本の「男女平等度」は低い日本は、男女平等に関しては、先進国の中ではかなりランキングが低く(世界経済フォーラム調査によると日本は156か国中120位(2021年版)、特に政治家や企業幹部に女性が少ないことが理由として挙げられています。大学などの就学率についても、110位なので男女差があるということなのでしょう。 研究者について見てみると、女性

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          【子供のことば】「お水をよこせ!」の滑稽さ

          長男ギーくん、もれなく3歳頃から仮面ライダーや戦隊ものにハマって、一時期に比べると熱は冷めてきましたが、毎週日曜日を楽しみにしています(日曜9時は仮面ライダーの放映がある)。 仮面ライダーデビューの時には私も一緒に観ていたのですが、最近はテレビを観ていてくれる時間に片付けや掃除、洗濯をしていて全く関知していないので、ギーくんは話し相手がいなくてちょっとつまらなそうです。 さて、こうしたヒーローものでは、日常ではあまり使用されない言葉遣いが散見されます。 こういうキャラクター

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          博士号未取得者の私が大学専任講師になれたわけ

          大学の専任教員の求人では、ほとんど「博士の学位」が応募条件になっています。 私は現在、40代前半で専任講師として働いていますが、博士の学位はまだ持っていません。採用時は博士後期課程在学中でしたが、現在は必要単位を取得して退学しました。大学によって言い方は異なるようですが、いわゆる満退(満期退学)です。 面接では、博論について聞かれた際「現在執筆中」と答えましたが、結局着任してから研究時間が取れずいまだに「執筆中」が続いています。 採用された理由は、私が優秀だったからではなく、

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          【子供のことば】「ちっち」は小?大?

          現在2歳の次男ボンちゃん、ちょっと言葉が遅めですが、意味の分かる言葉を発することが増えてきました。 そこで今日は、いつも翻弄されている彼の「ちっち」について、言語習得の話を織り交ぜながら書いてみようと思います。 「ちっち」が小なのか大なのかわからないボンちゃんは、昼も夜もバリバリおむつで生活しています。 でも、幼稚園では昼寝から起きるとトイレでおしっこができるらしく、オムツを替えているとトイレを指さしたりするそうです。 1歳にはおむつを外す国があることを考えると、2歳過ぎて

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          私が大学教員になるまで

          正直なところ、学部時代には自分が大学教員になるとは想像もしませんでした。卒業論文は提出したものの研究にはほど遠いお粗末なもので、まさか今研究をしているなんて当時の自分が知ったら冗談だと思うでしょう。 大学からストレートで修士、博士と進学したわけではなく、回り道というより相当な道草を食って、40歳目前に専任のポストに就きました。 これは早いほうなのか遅いほうなのか実のところわかりませんが、結婚、出産を経た女性という点では恵まれていると言えるのかもしれません。 自己紹介を兼ねてこ

          私が大学教員になるまで

          noteはじめました

          はじめまして。2歳と5歳の男児の母、reachです。 某大学で言語系の科目を教えています。 大学教員のブログ等は男性が多い印象だったので、女性視点で思うこと・考えることなどを書いてみようと思い立ちました。 学生時代には大学教員になるとは思いもしませんでしたが、一般企業就職や海外生活など紆余曲折の末に大学の専任ポストに就けたのは運とタイミングがよかったのだと思います。 妊娠・出産・育児の中での研究や大学専任の仕事は、時間に融通が利いてありがたい反面、不自由さや辛さも感じ