企業も田舎も逃げ切り世代の被害を受ける
時代背景の違いにより世代毎に価値観が違い、その価値観の違いが世代間毎の軋轢を産むという話が度々議論されています。逃げ切り世代という言い方も典型的なそういった話で、日本を代表する大手企業も、蓋を開ければ逃げ切り世代の被害を受けている企業はたくさんある。
まさか、あの〇〇がという日本を代表する大手企業の崩壊がこれからは当たり前に起きてくると思われます。いわゆる日本企業での問題を、田舎問題に落とし込んで、みなさんと一緒に課題に取り組んで行きたいなと思っています。
逃げ切り世代の逃げ切り方
逃げ切り世代と言われる世代の特徴として、年功序列の終身雇用を生きてきた世代で定年まで働けば年金で老後は安泰という感覚がいまだに抜けず、騙し騙しの経営が行われている企業は少なくないです。
目の前の黒字を確保するために設備投資を怠り、人材育成を怠り、広告費を削って得た表面的な黒字を確保し、自分達のボーナスと退職金を確保する。皺寄せは間違いなく次の世代にくるのです。
ITの波に乗れなかった逃げ切り世代は、能力は劣り生産性はないにも関わらず社内での地位や権力は保持したまま。経営陣もまた逃げ切り世代であるが故に、逃げ切り世代が逃げ切れる経営方針しか取らない。
そして逃げ切り世代が抜けた後は、老朽化した設備で競争力を失い、立て直す資金も残っておらず首の皮一枚で繋がった組織が残るだけです。逃げ切った者達は退職金と年金で悠々自適に暮らし、去った組織のことなど自分には関係ないといった素振りを見せる。
高度経済成長機を経験した逃げ切り世代は、自分たちも必死で働いてきたのだからお前達も必死で働いて当然だと理不尽な理屈を並べる。それでは組織は前に進むことができません。本心でそう言うのか、わかっていて見て見ぬふりをして保身しているのか、そこは定かではありませんが現実はそういう状況になっているのです。
組織と田舎の逃げ切りは同じである
田舎でも同じことが起きています。放置された空家、山林、竹林、非耕作地。自分達が死ぬまではどうにかなるだろうという感覚で、手元のお金欲しさに放置してしまうが、次の世代にその皺寄せが来ます。
きちんと整備された物を引き継ぐのであれば、何とかできたでしょうが放置された物を引き継いでしまってはマイナスのスタートです。結局そのマイナススタートがさらに次世代の放棄も生み出し、全国各地で放置された空家、山林、竹林、非耕作地の問題になっているという状況です。
逃げ切り世代に言いたいこと
お金は大切です。なければ不安になるので手元に置いておきたいという気持ちもわかりますが、
あなたの残りの人生に本当にその大金は必要ですか?
放置している住宅の修繕を少しでも進めてもらえませんか?
隣の敷地に侵食している竹林をせめて自分の敷地内で留めてもらえませんか?
放置している田畑をせめて土地の輪郭がわかる程度に留めてもらえませんか?
マイナススタートがゼロスタートになるだけでも次世代の者からすれば非常にありがたいことです。
逃げ切り世代の人からすれば信じ難いことかもしれませんが、今の若い人たちはお金の価値観が変わりつつあります。自分のことだけを考えお金を抱え込むような無責任な人を救うようなことはしません。
いくらお金があっても、あなたには孤独な残りの人生しかありません。裏を返せば、次の世代のために尽力した人はお金を持っていなくても、その信頼と信用から、たくさんの人に囲まれ、助けられ豊かな人生を送っていくことができます。
逃げ切り世代にできること
最小限の生活費を残して、できる限りご自宅の修繕、土地の管理にお金を使用してください。そして、選挙では高齢者のための政策に力を入れる人に投票はせずに若い世代のこと、未来の事を考えている人、そして正しいことをする人に投票してください。わかり易く言うと、兵庫県の明石市長(泉さん)のような人に投票してください。
僕たちにできること
いくら僕がnoteで熱く記事を発信しても、ITに疎い逃げ切り世代にはこの情熱は届きません。できれば、皮肉もこめてこの記事を印刷して見せてあげてください。
そして、ご自身も田舎問題の事をしっかり勉強して、できれば後世に伝えていただきたいです。僕のnoteでは、田舎での活動の事を随時発信していきます。1人でも、この記事をきっかけに田舎問題に取り組んでくれる人が増えたら嬉しいです。
まとめ
田舎では過疎化、空家、放置山林・竹林、非耕作地、害獣問題、農業人手不足などなど、たくさんの問題を抱えています。幸いに、フリーランスで働く人が増えて田舎移住のニーズが高まっています。田舎問題の事を理解した移住者が増えることと、政治行政が変わることができれば、田舎問題の解決は進むかもしれません。僕は今後もそのための活動を進めていきます。全国で同じような動きが起こればいいなと思いますし、もし一緒に活動したい方がいらっしゃれば遠慮なくコメントください。
この記事が皆さんの田舎問題の知識の一つにでもなれたら幸いです。