レポート|ライブ配信・「哲学科」
こんにちは!
RE-STUDYコミュニティマネージャーのオギノです。
12月21日(水)に「ライブ配信講座」を実施しました!
当日の様子を簡単にレポートしていきます!
今回は特別講座として、小川泰治先生による「哲学科」が行われました。
今回のタイトルは「どうして犬はかわいいの? 哲学対話を実践してみよう」!
「なぜ哲学科? 何に役立つの? 哲学対話ってどういうこと?」そう思われた方も多いであろう、異色を放つタイトルですよね。
講座では小川先生をファシリテーターに迎え、参加者のみなさん同士で「哲学対話」のワークショップを行いました。
ー哲学対話とは?ー
哲学対話とは
ことです。なにかのテーマについて人の意見に耳をかたむけ、その意見が正しいかどうかではなく、意見の「理由」や話し手が使った言葉の「意味」を互いに考えていくことを行います。
例えば「なんでそう思ったの?」と理由を聞くことで、
・自分と相手の結論が同じでも、考えに到る理由が違うこともある
・意見が対立しているように思えていても、実は理由がほぼ同じこともある
ということが分かることもありますし、
「〇〇はどういう意味で使っていますか?」と尋ねることで、
・同じ言葉でもその人によって念頭に置いている意味が違うこともある
・別の言葉で言い換えたり人に説明をしようとすることで、改めて見えるものがある
などと、落ち着いて解釈ができたり新しい発見を得たりすることができます。
哲学対話の「対話(Dialogue)」で大切なのは、自分の意見や相手の意見の「前提の正しさ」を保留して異なる意見に心を開き、「答え」のない中で協力して探究を続けることです。
「人間は考える葦である」とフランスの有名な哲学者・パスカルがいうように、人間は考える生き物です。しかし、物事に対する捉え方や考えることは人それぞれで違います。バラバラの思考を持つ私たちが「幸せな犬との暮らし」というひとつの目的に向かって歩いていこうとすれば、どこかで必ずお互いの意見を交わす機会があるでしょう。
そんなとき「自分の主張が正しい!」という主張を優先したり、異なる意見をすぐ否定してしまったり、相手の人格まで攻撃してしまったりしたら、同じ目的を持つ仲間のはずなのに険悪な状態になってしまいます。
日常生活はもちろん、ペット業界全体ではそれぞれの人が自分なりにワンちゃんを大切に思い、自分の意見やこだわりを持っているため、お互いの主張を対立させて喧嘩になってしまうような場面が多々あります。また、情報が玉石混合だからこそ、「正しいか間違っているか」という視点で他人の意見を捉えようとしてしまう方も少なくありません。
RE-STUDYに集まってくださったみなさんは、一人ひとり生きてきた背景や立場も違うものの、「犬との暮らしをよくしたい」という気持ちや「愛犬を幸せにしてあげたい」という目標は同じはずです。そんな素敵な思いを持つみなさんが適切に前に進む力を身につけるための練習として、今回の哲学対話ワークショップを企画いたしました。
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講座のはじめに小川先生から「哲学対話」の定義の説明ややり方を聞いたあと、実際に参加者同士で「犬はどうしてかわいいの?」というテーマで意見交換を行いました。
通常のライブ配信講座では参加者のみなさんには音声をミュートにしてもらい、チャット欄へ質問や感想を書き込んでもらっていますが、今回のワークショップではミュートを外し、自分の声で自分の言葉を伝えてもらいました。
思った以上にたくさんの方がどんどん発言してくださり、とってもうれしかったです!
「犬はかわいい生き物」と同じように考えていても、人によって犬に対してかわいいと思うポイントや考える理由がまったく違っており、とてもおもしろかったです。
参加者の方からは
「自分の中で言語化できていなかったことも、他の人のお話で納得できたことがあったり、気づいていなかったこと気づいたりできてよかったです」
「これまで答えやお互いの妥協点をさぐる会話をしてきていたなと実感しました! 考えるきっかけをありがとうございました」
などのご感想をいただきました!
今回の講座は哲学対話についての説明部分のみ、のちほど動画講座として公開されます。ワークショップ部分は参加者同士での取り組みなので公開されません。
今回リアルタイムで参加できなかったという方には朗報です!
なんと小川先生のワークショップ、第二弾も構想しております!
哲学対話のような「これまで意識したことがなかった」分野の学習は、ライブ配信講座でリアルタイムに受講すると、より理解度が高まるように感じます。人の話を聞いたり話したりという勉強は実践しなければわからないことも多いです。第二弾のワークショップはリアルタイムでの受講をどうぞご検討くださいませ!
知らない人の前で自分の意見を話すのは、最初のうちはとても緊張するかもしれませんね。
しかし今回のワークショップでは「発言できる安心感がありました」という参加者の声がありました(発言は強制ではないため、ためしにチャットで参加するのももちろんOKです)。
RE-STUDYではみなさんが話しやすい場づくりを意識しています。また、参加している方々もご自身と同じ志があり、講座の趣旨を一緒に理解し協力しあえる仲間たちです。機会があれば、またぜひ一緒にワークショップをしましょう!
ここまでお読みくださり、ありがとうございました!