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【退院まで編】母が突然歩けなくなりました


母(70代)が突然歩けなくなりました。
以前から、首の骨がずれて神経を圧迫している(頸部脊柱管狭窄症(けいぶせきちゅうかんきょうさくしょう))と、数年前からかかりつけ医から言われていて、改善しなければ手術と言われていました。
その日が突然きました。




1、時系列
2、頸部脊柱管狭窄症(けいぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは?
3、手術について
4、学んだこと
の順に書いています。



1●時系列



※私は実家から1時間ほどのところに住んでいるので、私が見たこと、妹や父から聞いたことが混ざっています。

2024年10月半ば
妹から「母が寝たきり」とメールがくる。
詳細を聞くと、手のしびれで、かかりつけ病院を受診。
総合病院の紹介状を書いてもらい、受診までの1週間の間に、みるみる歩けなくなる。
総合病院後、首を固定して絶対安静。ほぼ横になっている生活。

10月末
首を固定して絶対安静、横になる生活は変わらず。
自力で壁づたいに階段で2階へ上がることはできた。

2024年
11月初め
首の手術が11/22に決定。その後リハビリ入院3週間予定。
2m先のトイレも、人に支えてもらわないとたどり着けず、起き上がるには介助が必要。
一人では、上半身を起こせないことも増え、慢性便秘になってきた。
便秘薬を飲んだらトイレに間に合わないことも。

11/11
白内障予防の薬を飲んでいたため、眼科を受診。
首の手術で4・5時間うつむくと失明の可能性あり。
当日手術キャンセルが出たため、即日右目の白内障手術を受け入院。

11/15・16
左目の白内障手術を受け、翌日16に退院。
費用:保険適用で入院含め6〜7万円
手術後、目の感染症予防のため、日に4度3種類の目薬をさす(最低一ヶ月継続)
一人で衣服の着脱はできず、介助が必要。
体重も44kgから41kgになり、わたしでも母を持ち上げて起こすことが楽にできるようになってしまった。

11/18
眼科受診。術後経過順調。
首の手術を受けられるとのこと。

11/21
入院。リハビリ含め3週間の予定。

11/22
朝から4時間ほどの手術。
(神経を圧迫している首の骨をけずり、首の骨の間隔を空けるため6本のボルトで固定する固定術という手術。後述します)
想定外の出来事はなく、予定どおりの段取りと時間と出血量で終了。
2日間休んでもらい、リハビリは3日後からと医師より。

11/24
術後首の痛みが取れないため、面会に来ないでほしいと母からメールあり。
(コロナの影響で週イチ一人だけ面会可。本来なら翌日が面会の日でした)

11/25
入院中の母より電話あり。
リハビリ始まり、バーを持って歩く練習をした。
歩く感覚を忘れていて、数メートルだけで、とても疲れた。とのこと。

11/30
母から妹へ連絡あり。
足は元気になり、自分ひとりで歩いてトイレに行けるようになったが、手術した箇所がまだ痛む。
ただし、首を固定している器具をつけているので痛むのか、患部が痛むのかは不明。

2024年
12/6
母から妹へ電話あり。
自宅の動画を詳しく撮ってきてほしいとのこと。
退院しても歩行器を使う必要があり、自宅の廊下などの段差によって、使う歩行器が変わるため。
「ハンバーガーが食べたい」と言うくらいには元気。

12/9
妹面会。
ベットから降りるのは、ひとりですんなり降りれた。
首の痛みは、だいぶマシになったらしい。

12/14
母から妹へ電話あり。
退院12/23予定。医師的には、自宅に受入れ体制があるなら、家事などをするほうがリハビリになるので、いつ退院しても構わないとのこと。
12/16に医師と母と父で話し合い予定。

12/23更新
妹より。退院したと連絡あり。
首のコルセットは、就寝入浴以外はつけておくようにという指示あり。

12/31更新
母に会う。首のコルセットが簡易的なものから、きちんと首を固定するものになっていた。
まだ首の痛みがあり、痛み止め含め4種類の薬を服用。
介助なしで、立ったり座ったり、問題なくできるが、手にしびれが残っているため、細かい作業(包丁やはさみを使うなど)ができない。
筋力がまだ戻らないため、15分ほど立っていると疲れてしまう。
叔父(母の兄)も事故で同じ固定術手術を受けていたことが判明。
手術しても車椅子かも、と言われていたが、現在車の運転も農作業もできているので、母も大丈夫かも、とほっとした。

※以降は、退院後編として、数カ月後、別記事でアップ予定。

2●頸部脊柱管狭窄症(けいぶせきちゅうかんきょうさくしょう)とは?




※母が歩けなくなり病名を知ってから、調べました。
脊柱管とは、背骨のこと。背骨は、尾骨から首まであり、十数個の骨が集まって形成されています。
背骨のひとつの骨は浮き輪のように空洞になっていて、その中にたくさんの神経が通っています。
姿勢の悪さや体の使い方のくせによって、骨の位置がずれ、加齢や運動不足、ストレスによる緊張などによって筋肉が固くなると、骨がずれた場所から動けなくなり、結果神経を圧迫すると、神経が傷つけられ痛みが出ます。
その状態が長く続くと、神経のとおりが悪くなるため、脳からの命令が手足に届かなくなり、脳からの命令がうまく手足にいかず、転びやすかったり、物を落としたりしやすくなったりするそうで、振り返ってみると、ここ数年内に思い当たることがたくさんあり、アレも首からきたものだったんだと、思いました。

そのうち、手のしびれが片方に出て、両手に出て、坂道を転げ落ちるように突然歩行困難や排泄困難になるそうです。

いつ手術をするかは難しいところで、母のような最重症になると、手術も難しく長時間、手術費的・肉体的・精神的に負担が大きく、リハビリも数ヶ月に渡りますが、手術以外どうしようもないと思えます。

でも、しびれのないうちだと、リハビリもほとんどなく数日で退院できる代わりに、なぜ、この程度で手術をしなくてはいけないんだ、手術しなくてもよかったのではないかと、納得できない方が多いようです。(母も、そうでした)

母の場合は、片手にしびれが出てから一ヶ月ほど経って、かかりつけ医を受診したようで、片手にしびれが出て数日内に受診していれば歩けなくなる前に手術完了したかもしれません。
あとは、首の相談をしていたのが、かかりつけ医(内科)で、専門医ではなかったことも、歩けなくなるまで症状が進んでしまった原因かもしれません。

脊柱管狭窄症は、頸部、胸部、腰部と人によって症状のでる箇所が異なり、母は、仕事柄うつむく姿勢が多かったり、家事でもうつむく姿勢(調理時や洗濯機からの取り出しなど)ので、頸部(首の骨)が圧迫されましたが、
座りっぱなしの姿勢が多い方(事務職や漫画家さんなど)は、腰の骨(腰部)が同様になり、歩けない、立てない、座れない状態になる方もいらっしゃるようです。

母は首だったので、座ることはできましたが、寝た姿勢から起き上がるには介助が必要でした。
70歳代以降この症状が出るひとが増えていて、都市部では大きい病院が脊椎(背骨)専門のセンターを持っているようです。



3●手術について




神経を圧迫している首の骨をけずり、首の骨の間隔を空けるためボルト(母の場合は左右3本ずつ合計6本。骨と親和性の高いチタン使用)で固定する固定術(手術費用:推定50万円)という手術を受けました。
想定外の出来事はなく、予定どおりの段取りと時間と出血量で終了と、医師から手術に立ち会った妹が説明を受けました。

神経を圧迫する骨をけずるだけの手術(費用:推定30万円)もありますが、母は歩行困難・排泄困難という最重症だったので、けずるだけではダメだったようです。
固定術のデメリットは、いくつかあり(手術に限らずどんなものにもデメリットはあるものですが)、
・骨がもろいと、ボルトがずれ、ボルトが神経を圧迫するようになる
・異物を入れるので、感染症の危険性
・ボルトで固定しているので、首を動かしすぎると、ボルト位置がズレる
・固定している分、ほかの骨に負担がかかる、首の可動域が狭くなる
・一度すると再手術はできない
・ボルトにも寿命(約10年?)がある

なので、今後は、筋肉と骨密度を維持する必要があります。
また、ボルトが寿命を迎えたとき、再手術は年齢的にできないので、長生きすると晩年どうなるか心配はあります。
(スマホ首、ストレートネックなどが、若年層で問題になっていますが、もしも40代で同じ手術をすると、60代で再手術の可能性もあるのかな、と個人的に思いました)

また、本当に軽度なら、患部を切開しない顕微鏡を使った手術も、症例は少ないですが始まっているようです。
先述のとおり、高齢者が増えると同時に増えている症状なので、今後もっと簡単な手術や治療方法が見つかったらいいなと、思います。

手術以外ですと、軽度のひとに限りますが、整体、運動、健康器具などになるでしょうか。
整体師さんの中には、脊柱管狭窄症専門の整体師さんも、いらっしゃるようです。

健康診断では分からないので、何年かに一度でも健康診断のオプションでMRIを受けられたらいいなーと、わたし個人は思います。

4●学んだこと


※上記2024年12月UP。以下2025年1月追記。

2024年10月からの年末まで約2ヶ月、仕事、自宅と実家の往復、母が本当に歩けるようになるのか分からない、いろいろが溜まって、胃痛で仕事早退、発熱で休み、さらに28年ぶりにインフルエンザに罹患しました。

ストレスって本当に免疫下げるんだなー&わたしの免疫細胞さん、ちゃんと働いてくれてるんだなーを実感し、改めて、体を労るって大切で、特に"冷え"は万病の元だと学びました。
体温が低いと、筋肉が固くなので、老廃物が排出できない、栄養が吸収できないし巡らすこともできない。
冷えると筋肉は固くなりやすいので、運動しても体を痛めやすくなり、骨の位置を戻そうとしても、なかなか戻せなくなるので。

どんなに予防していても、病気になるときはなる、誰が何が悪いわけではないです。
(母が悪いわけでも、わたしたち家族が悪いわけでもない)
生きて何を学ぶかが大切だと思うので、病気が悪くて、健康がよいとは思いませんが、健康って、それだけで貢献だと思いました。
仕事を休んだときはお互い様ですが、誰かにシワ寄せが行くのを防げ、誰かの穴を埋めることができる。
家族に心配(ストレス)をかけずに済んで、大切なひとを支えることができるから。

何も取り柄がないじゃなくて、健康であることに自信を持ってるひとが増えたらいいな、
自分を褒めて労って、体と自分自身と仲良しなひとが増えたらいいな、
わたし自身も、この世で80年程度のこの体と仲良く歳を重ねられたらいいな、と思います。
そして、納得いく人生を歩みたいです。


あなた様の参考になれば、幸いです。
お読みくださり、ありがとうございます。

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