データを正しくみるには…
QTbyQuarktokyo データアナリストの守屋です。
私は今回紹介するのは「FACTFULNESS」という本をご紹介します。
ファクトフルネスとは…
ファクトフルネス =「事実に基づく世界の見方」
世界各国に関するデータは多く存在するが、人間の本能による思い込みで正しく理解されず、事実とは異なる見方になって世の中に伝わってしまう可能性もある。
例えば…
2016年の世界の0歳児の死亡数は420万人であった。
この数字をみてあなたはどう思うか。
私はこの数字はとてつもなく大きく感じ、衝撃を受けた数字であった。
しかし時代を遡ると…
2014年の0歳児の死亡数は450万人、1950年では1440万人であった。
2016年の数字だけ見ると、世界では多くの子供がなくなっているという漠然とした数字が独り歩きし、ネガティブな事実に捉えられる。
しかし過去の数字を比較することによって過去より死亡数が減少していることに気づき、正しい事実を理解することができる。
またこの事実を紐解くために各年の出生数で割ると死亡率を求めてみると…1950年は15%だったのに対し、2016年は3%となる。この数字を見ると以前に比べて12%も死亡率が減少している事実を知ることができる。
420万人はとても大きな数字という思い込みや死亡数というネガティブな事実から実際には減少している数字でも正しく理解させないことがある。
どうして正しい事実からずれてしまうのか。
それは下記10個の人の本能による各々の思い込みによって、実際の異なる事実として捉えてしまうためです。
1.分断本能…分断されているという思い込み
良いところと悪いところ2つが分断されていると考えてしまうこと。
実際は良いところと悪いところの中間時点に多くの物事が存在する事もある。
2.ネガティブ本能…どんどん悪くなっていくという思い込み
人は悪いところに目がいきやすく、注目してしまう。
ニュースやメディアでも取り上げられるのは悪いことが多いため、
世間ではネガティブな思考になり、思いこむことが多くなってしまう。
3.直線本能…ある数値がのび始めたら、そのまま増え続けるという思い込み
4.恐怖本能…危険でないことを恐ろしく考えてしまう思い込み
恐ろしいものには自然と目がいってしまう。
メディアや自身の関心フィルターにより、実際よりも恐ろしく
映し出されてしまっている。
5.過大視本能…目の前の数字が一番重要だという思い込み。
ただ1つの数字がとても重要であるかのように勘違いしてしまうこと。
6.パターン化本能…一つの例がすべてに当てはまるという思い込み
パターンかされてしまうと新たな違いに気づくことができない。
7.宿命本能…「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み
・物事の変化はいきなり起きるということ。
8.単純化本能…一つの切り口で理解できるという思い込み
1つの物事だけでは正しく理解でいなくなってしまう。
9.犯人捜し本能…「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
誰かを責めると他の原因に向けなくなってしまうこと。
10.焦り本能…今すぐ行動しないと大変なことになるという思い込み
これら10の人間の本能による思い込みにより事実とは異なる事実として理解されていることが多く、今後数字を見ていく上で重要になってくる。
数字やデータを正しく見るためには。
10の思い込みをなくすため、データを見る時に10のルールに気を付けることで少しでも正しい事実に近づくことができます。
【数字から事実を見るときのおおまかなルール】
1.大半がどこにあるかを探す。
2.悪いニュースの方が広まりやすいことを覚えておく。
3.直線もいつかは変化をして曲がる。
4.リスクを計算する。
5.数字を比較する。
6.分類を疑う。
7.ゆっくりとした変化でも変化していることを心に留める。
8.ひとつの知識がすべてに応用できない。
9.誰かを責めても問題は解決しない。
10.小さな一歩を重ねる。
読んでみて
FACTFULNESSを通じて、改めて数字やデータを正しくみるために必要なことや考えるべきことを振り返ることができた1冊でした。
自分が正しくデータから事実を見る上では必ず必要であり、かつそれらを他人へ説明するときに各々の思い込みにより異なる事実が想像されるのであれば払拭できるデータを集める必要があります。また自らがその事実が正しいかを見直し、正しいのであれば正しく説明できなければいけないと思いました。
また読み終わってふと思い返してた時に、これは数字やデータを見るときだけに必要なのかと考えました。
実際にコンテンツをつくるときや企画を考えたときに自分だけの考えになっていないか、それが事実に基づくものなのかを見直す上で、上記の本能や思い込みを考えることでより一層良いものを作り上げることができるのではないでしょうか。
以上。守屋でした。
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