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RE:CONNECT 社会連携ワークショップ「海ごみの巨大アイロンビーズ 」のためのカキ養殖用パイプを収集しました

瀬戸内地域で最も多く漂着する海ごみの一つ「カキ養殖用パイプ」(以下、カキパイプ)。直径1cm、長さ1.5cmほどの筒状で、小さいために清掃時にも取り残されてしまいがちです。
RE:CONNECT は、このカキパイプをアイロンビーズ活用するイベントを2021年11月に企画。広島県と香川県でイベントに必要なカキパイプの収集を行いました。

カキ養殖用パイプとは?

瀬戸内海はカキ養殖が盛んな地域で全国の生産量の約77%を占めています(農林水産省 令和2年漁業・養殖業生産統計)。

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カキ養殖はホタテの貝殻を使って行います。卵から生まれたカキの幼生は海を浮遊し、岩礁などに付着します。その性質を利用して海中にホタテの貝殻を吊るし、そこに幼生を付着させるのです。

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ホタテの貝殻は70~80枚を1本のワイヤーに通します。このときに貝殻と貝殻の隙間を作るために使われるのがカキパイプです。カキパイプは直径1cm、長さ1.5cmほどの筒状の形で、緑・青・黒・グレーと様々な色があります。

瀬戸内地域でカキパイプを収集

RE:CONNECT研究補助の吉野さん は、カキ養殖用パイプを巨大なアイロンビーズに見立てて遊べることを発見。RE:CONNECTの社会連携ワークショップとして「海ごみの巨大アイロンビーズ」のイベントを企画しました。
イベントに使用するカキパイプは、カキ養殖の産地である広島県と香川県で集めることに。RE:CONNECTメンバーの吉野さん、友尻さん、京都ネイチャーツアーズの武本さんが収集を担当しました。
今回のカキパイプ収集目標は70リットルの袋の一袋分です。

広島県江田島市(えたじまし)での収集

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10月12日、広島県江田島で収集を行いました。
広島県はカキ養殖の生産量が全国1位で、中でも江田島市は生産地の中心。
まずはGoogle Mapsで人があまり訪れていない、カキパイプがありそうな海岸に目処をつけておき、周辺の海岸も探します。Google Mapsの航空写真では入り組んだ湾にカキ養殖のイカダが並ぶ様子が見られます。

▼Google Map江田島周辺
https://goo.gl/maps/2zSFr4sF7TXsW4bc9

江田島周辺の海岸には、多いところでは1㎡あたりおよそ10~15個 のカキパイプが落ちています。カキパイプに混ざってカキの殻が多く見られることも特徴で、カキの殻で砂浜が埋まるほどの海岸もあります。カキパイプが海岸に落ちていることは、地元の人にとっては当たり前の風景なのだそう。今回カキパイプの回収を実施した切串港西の海岸では、 通常年に数回清掃が入っているそうですが、2021年はまだ清掃がされておらず、多くのカキパイプが残っていました。

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ワッシャーという丸く平たいプラスチックはホタテの貝殻を吊るしたロープの端を固定するために使われています。地元では「お金」と呼ばれていると教えてもらいました。
目標とする70リットルの袋の半分ほどのカキパイプを江田島で収集。カキパイプのほかにも、船や漁具のごみが多く見られたことが印象に残りました。


香川県女木島・男木島(めぎじま・おぎじま)での収集

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10月13~14日、香川県女木島と男木島で収集を行いました。

▼Google Map女木島・男木島周辺
https://goo.gl/maps/VqD6wH93otaMwvvt8

女木島は高松港からフェリーで20分、男木島は女木島からさらにフェリーで20分のところに位置する島です。
女木島と男木島の海岸は、江田島周辺の海岸と比べるとカキパイプの量は少なめ。

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海岸に漂着したアマモの下に隠れていたり、護岸の石の間に詰まっていたりすることも。

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同じ海岸内でも1m離れているだけで多く見つかったり、少なかったりすることもあるから不思議です。海水浴場として利用されている海岸もあり、生活ごみやレジャーごみなども目に付きました。

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男木島では岡山県倉敷市から観光に訪れていた人に出会い、カキパイプを紹介。巨大アイロンビーズ作りも興味を持ってくれました。

カキパイプにも地域の個性あり

今回収集してみて、広島県と香川県のカキパイプの色味に違いがあることを発見しました。

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写真の左が香川県、右が広島県で収集したカキパイプです。
広島県のカキパイプは、緑・青・黒・グレーの基本色に赤・ピンク・紫・黄色などが加わり鮮やか。一方、香川県では赤・ピンクなどの色はほとんど見られません。
カキパイプは瀬戸内地域に特有の海ごみですが、地域によって個性があることは面白い気付きでした。日本海側では、海岸にウツボを捕る漁具が落ちていることもあるそう。
PicSeaが全国に広まると、その土地ならではの「ご当地ごみ」が発見できるかもしれません。

巨大アイロンビーズのワークショップの開催

11月20日(土)京都のGOOD NATURE HOTEL KYOTOで「海ごみの巨大アイロンビーズ 」ワークショップを開催します。

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集めたカキパイプは洗濯機で水洗いし、砂や磯のにおいを取り除いてから、乾かしてワークショップに使用します。

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一般的なアイロンビーズと比べると、大きさの違いは一目瞭然。
アイデア次第で楽しい小物やアクセサリーが生まれるかも。

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「海ごみ」と聞くと、少し重いテーマに感じてしまうかもしれませんが、楽しい企画をきっかけに身近に感じてもらえることを願っています。

▼開催概要
https://goodnaturestation.com/activity/workshop/activity-9468/

日時:2021年11月20日(土) 10:00~12:00、14:00~16:00
会場:GOOD NATURE HOTEL 4Fギャラリー内
京都市下京区河原町通四条下ル2丁目稲荷町318番6
参加可能人数:各回6名程度
参加費:無料
持ち物:なし
その他:参加ノベルティとして、カキ養殖用パイプと、素敵な海ごみ をプレゼントいたします。

取材&記事執筆:株式会社 ゴーフィールド


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