【日記文学】出会い
2024/11/08
待ち遠しかったはずの秋が駆け足で過ぎ去り、少し早めの冬が来た。
今朝はストーブを出していないことを悔やむと同時に、震える体へ温かい玄米茶を流し込んだ。毛布にしがみついて寝坊した挙句、寒さのあまり準備にもたつきながらも髪を念入りにセットして仕事に向かった。
そういえば最近変わったことといえば、髪色をムラサキに染めたんだ。担当の美容師さんに「髪は、普通じゃない色にしてください。」と注文したらかなり目立つムラサキに仕上がって自分でも驚いた。自分じゃないみたいだと、目を疑うレベルのムラサキだった。「これは確かに普通じゃないぞ」と納得した。この髪色で息子の保育園へお迎えに行くと、園児たちが群がってきて「むらさきだ〜」とはしゃがれるくらいだ。まぁ目的は「新しい自分」と出会うことだったからハナマル。ヨシとする。
話は日記に戻るけど。
午前に仕事を終え、午後はある人と食事に向かった。彼女と会うのは2回目だったのだが、意気投合しご飯の味が分からなくなるくらい喋っていたと思う。共通点も多く、気さくなお姉さんのような方だった。ここ最近はそうして珍しい人とご飯に行くことが多い。それだけ私の心に余裕があるということだと思うし、人と会って「疲れる」よりも「楽しい」を感じられるようになったのは私として、かなり貴重なことだ。
ちなみに
今日お会いした方は、私のことを「もっとクールだと思っていた。」と言っていて、それが印象的だった。どうやらSNSで見せる私はもっと大人しいらしい。そういうギャップってどうなんだろう。と考えた。会ったらヘンテコなやつが出てくると思うと恥ずかしいなと。来年はもっとありのままの自分を出せたらと心の隅で思った。実際、私はみんなが想像しているより、はるかにお茶目だからね。
というわけで名残惜しくもランチの時間を終えてふたり、日常に戻った。彼女からもらった花束の花はムラサキ色で、私のことを想って選んでくれたようで嬉しかった。夜、花瓶に飾り余韻に浸る。
時に、人との出会いが新しい自分を作ったりする。人との関わり合いのなかで、知らなかった自分の姿に気づいたりする。私は臆病者だけど、もっと自分のことを知りたいと思った。
星の数ほどある、魅力と欠如。まるごとひっくるめて生きていきたい。今夜はそんな感じです。
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