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閻魔がいればそこが地獄


洗濯機がガタガタと大きな音をたてながら、わたしの衣類の水気を飛ばしている。大抵の問題は時間が解決してくれるけど、形あるものは時間が経つとダメになるらしい。この洗濯機がどれだけ働いているのか、考えるのは面倒だからしないことにした。

わたしも時間が経って良くなったこともあれば、ダメになったところもたくさんあって、とくに身体なんかは幼少期には考えられなかった程ボロが出ている。心は全く成長していないのに。

見た目ばかり大きく育って「ソレっぽい」雰囲気を出すのがうまくなって、知らない間にわたしは大人にさせられていた。なったつもりなんてない。

なりたくもない大人にさせられたので、時々「なんでこんなことしてるんだろう?」って考えることもあるけど、大人みたいなことをしないと「普通」じゃないんだって。世間から仲間外れにされちゃうからね。ますます生きづらくなるので従っちゃうよね、弱いので。

あーあ!人生のログインボーナスがほしいし、10連ガチャでお金とか気の合う仲間がほしいし、毎日笑って暮らしたいな。大人だって楽しいこと、嬉しいことがあった方がいいに決まってる!

なんつって。何をぬかしてるんでしょうね、わたし。やかましいのは洗濯機だけで十分です。

おわり