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新規事業を始める前と始めた後

RD LINKの大島です。RDサポートの取締役を務めながらLINK事業部を立ち上げてマネージャーを兼務しています。今回は新規事業を始める前と始めた後で、個人として、そして会社としてどのような変化があったかを書いてみたいと思います。

私個人のビフォーアフター

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①新しい経験や実践により新たなキャリア開発ができた

私は新卒で大手食品メーカーに入社し、その後リクルートエージェント(現リクルートキャリア)で営業とキャリアアドバイザーを経験してきました。

1社目の大手食品メーカーではひたすら営業に勤しみ、毎月毎月の予算に追われていました今から思えばこれはこれで楽しかったですし、社会人としての基礎能力を鍛えられたので感謝しかありませんが、もちろん新規事業への取り組みなど皆無でした。

会社自体も100年続くような会社で安定安心を地でいく大企業でしたので、新規事業をやるような機運は当時の私には感じ取れませんでした。(今は分かりません。色々とチャレンジしているかも?)

2社目のリクルートエージェントでも毎月毎月営業成績が貼り出され、賞賛と惨敗の繰り返しで目の前のことで精一杯でした。新規事業は遥か彼方の経営企画や事業企画のなど一部の人たちが考えるもの、というぐらいの認識で日々日々を過ごしていました。

リクルートというと新規事業が雨後の筍のように現れ、既存事業と新規事業を行き来するようなイメージかと思いますが、既存事業に従事している社員は、それはそれは地道な営業を繰り返しています。同僚の「短距離をとにかく連続で走り続けている感覚」というのが全てを物語っています。それがリクルートの強さの一因ですので。

なので私自身のキャリアとしては既存ビジネスを伸張させる営業をすることは得意でも、新たなビジネスを立ち上げるということはほぼ未経験でした。

今回RD LINKという新サービスを実現するにあたって、ベタなフレームワーク作成から顧客ヒアリング、WEB立上げ、営業手法検討実践、組織開発、マーケティングなど様々なことを考え実践してきました。より自分のキャリアの拡がりができましたし、勇気や自信が湧きました。この点は非常に大きな変化でしたね。この機会に感謝感謝です。

②チャレンジしている人の苦労がよくわかった

起業している方、企業の新規事業担当者、未踏の地にチャレンジしているスポーツ選手やタレント、など様々なチャレンジをしている人の苦労が身に染みて分かりました。

私のレベルなんてまだまだですが、やってみないと分からないことや気付けないことが多々ありました。色々な角度で検討が必要ですし、色々な角度で問題が降りかかってきます。ある意味適当でいないとなかなか前進が難しい状況になりますが、それでも頑張っている各方面の方々の苦労がよく分かりましたし、謙虚になることができました。

③立ち上げよりも売上をつくりグロースさせるほうが何十倍も大変と知った

当たり前ですがすごく大変です(笑)アイデアなんて新しいものはほとんどなく、競合は多かれ少なかれ存在します。人員もお金も限られている。サービスに賛同してくれる方がお金を払ってくれるかというとそれは違う。

そんな当たり前のことですが、どの企業もどの新規事業担当者もぶつかる壁だと思います。

この部分を突き抜けるためには、経営層のコミットが大事なのだと強く認識しました。極論、事業やサービス立ち上げは多くの人ができますが、これを多くの人に知ってもらい継続してお金を払ってくれるビジネスにするには、立ち上げの何倍も大変だと実感しています。

このあたりに秘策はなく王道しかないのかなと考えていますが、日々日々頭を悩ませています。

④大学院で学んだMBAを実践できた

私は社会人大学院でMBAを取得していますが、そこで学んだことを実践できたことは良かったです。

アントレプレナーシップの授業はどのMBAにもあると思いますが、実践できることは限られています。現在2社の会社で取締役をやっていますが、それでも新しい事業を推進する機会は限られています。

机上の空論で終わらず、理論×実践の場が持てている恵まれた環境には感謝です。逆に言うとMBAで基礎理論を学んでいたからこそ、「そもそも何をするんだっけ?」というレベルでは時間をとられませんでした。

少なくとも新規事業の進め方や最低限のお作法を机上であろうが知っていたことは良かったです。

RDサポートという会社のビフォーアフター

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①他事業部でも新たなチャレンジが発生してきた

RD LINKという新規事業に取り組んで早1年半が経過しましたが、社内では新たなチャレンジが多数発生してきました。

新規事業というほどではないですが、既存事業の中での新たなサービスや、ボトムアップでの改善提案が目に見えて多くなってきました。変化の理由は各メンバーに直接聞いてみなければ分かりませんが、おそらくRD LINKのメンバーが大変ながらも楽しそうにヤリガイをもって働いているように見えたのだと思います。

小さな改善一つとってみても、これまでとは異なる視点や視野が必要ですし、何よりも現状よりも前に進みたい変化したいという気持ちが必要です。そのようなメンバーが集まった会社は強いと思います。

RD LINKはたまたまコロナ禍での事業立上げでしたが、変化適応力は会社全体に浸透し始めており、社員一人一人の力は上がったと確信しています。また同時に、まだまだ社員1人1人の眠っている能力があり、それを生かしきれていなかった私自身がいたなと痛感しています。

状況や周囲の環境によって人はいくらでも変化しますし、少なくとも会社という場はそれを提示し続ける必要があるなと考えています。

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②顧客への提案要素が広がり新たな接点ができた

おかげ様で企業からRD LINKへの依頼案件も300件を超えまして、サービスvisionにも賛同いただいております。グロースはまだまだこれからですが、多くの企業と商談ができました。

LINK事業部全体で年間700件近い商談を実施しましたが、その中で派遣ビジネスや人材紹介ビジネスの既存クライアントである企業との商談も数多くありました。派遣や人材紹介での提案では表出しなかった企業課題・人員課題に直面することができ、これまでのRDサポートでは解決できなかった課題を解決できるようになりました。

既存事業の営業メンバーとしても自信をもって営業することができますし、これまで断っていた案件も「RD LINKだったらできます」と言えるため関係性も継続できます。クロスセルとは簡単に言いますが、まずは接点を多く持てたこと・企業の課題により多く触れることができたことが良かったですね。

③今後の新規事業やM&Aへの地ならしができた

4年前に1社M&Aをしており3年かけて黒字化まで持ってきました。そこに至るまでに大きな苦労がありましたし、予定通りにはいかないことも多かったです。もう1年早く黒字化できたと思いますが、これは次のM&Aに活かしていきたいです。

また今回のRD LINKの立ち上げにより様々な失敗や苦労を積み重ねています。その失敗や苦労については毎月末の締め会や年2回のキックオフで全社的にオープンにしています。

そのようなことを繰り返すことにより「失敗してもいいんだ、そもそも失敗ではなく学習じゃないか」というような風土醸成ができた気がします。これは私たちのような70人程度の中小企業には非常に良いことだと実感しています。

特にコロナ禍となった今では既存のやり方や考え方に捉われると、あっという間に競合に駆逐されてしまいますし、特に人材ビジネスは大きな曲がり角にきています。

失敗を恐れない風土醸成ができた今だからこそ、会社として組織として更なるチャレンジをすれば成功の確率も上がるのではないかと(勝手に)思っています。

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2つの気を付けるべきこと

ということで、ここまで新規事業を始める前と始めた後を書いてきまて良いことばかりが目立ちますが「気を付けなければな・・・」と思うことが2点ありました。

①大きな変革にはトップダウンが必要

ボトムアップで改善は可能ですが、新規事業立ち上げや事業撤退、または大きな会社としての変革はトップダウンが必要だと改めて認識しました。

大企業で新規事業担当として孤軍奮闘されている方も多くいらっしゃいますが、経営層のコミットが何よりも大事だなと・・・。ベンチャーやメガベンチャーの経営者が既存事業を外れて新規事業にほぼフルコミットする事例がありますが、あれは正解なんだなと改めて思いました。

片手間では難しいですし、何よりも気力体力が続きません。

②立ち上げただけで満足感、仕事した感がでるので注意

事業立ち上げは面白いですし爽快感もあります。何よりも「仕事した感」がありますよね。まだ1円も売り上げを上げていなくても、なんとなくExcelで事業計画書くと「満足感」や「やった感」が得られてしまう。そこに陥らずに地道な営業活動、販促活動、改善活動、に時間を意識的に割くことが大事ですね。

良いサービスであれば勝手に広がるなんて夢物語ですし。

なんとか現実から逃げないような仕組みを作り上げることが重要だと思っています。

チャレンジし続けないと生き残れない

色々と書きましたが、総じて新規事業へのチャレンジは個人にとっても組織にとっても良いことのほうが多いですし、ほとんどの企業はやり続けないと生き残れないと思います。

以前に「新規事業の作り方」というテーマでフレームワークや過去の失敗談などを書いたnoteもありますので、良かったらぜひ見てみてください。

弊社RDサポート・RD LINKももがきながら前進しておりますので、ぜひぜひ次の展開にご期待ください!!

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