地方で子育て中でも更なる自分に出会える（Tさん・30代女性）
いつからか、気づけば食関係の仕事に就きたいと思っている自分がいました。それは幼少期から食べることや、料理やお菓子を作って喜んでくれる相手の顔を見るのが好きだったから。と記憶しています。
リーダーを務め上げ、妊娠を機に退職
理系の専門学校を卒業し、OEM食品メーカーへ就職。処方開発と呼ばれる商品の「中身を作る」仕事に従事しました。職人仕事の部署と呼ばれ、自分の五感を駆使して、モノづくり。OEM企業であったため、多様な商品やその顧客の思想に触れていました。
日々素材と向き合い実験する日もあれば、実験データとにらめっこする日も。工場での生産を立ちあう日もあれば、顧客先に技術営業として出向くこともある。そんな日々を過ごしていました。とにかく関わる部署の数が多く、部署内外と連携しながら業務を回し、駆け回っている状態でした。
数年経ち100品以上の商品開発の経験、身に着けたノウハウを後輩に技術指導するリーダーになり、自分の案件を持ちながらも後輩の指導に熱意を注ぐ日々を送っていました。人材育成ってどれだけ自分が熱意を注いでも、相手には熱すぎてもいけないし、冷たすぎてもダメ。人間同士、なかなか思うようにはいかないんですよね。
リーダーとして苦戦しつつも、私の場合は幸せなことに「自分のノウハウを伝えきったかもしれない。」そう思える後輩が現れました。するとなぜか自然と「ああこれでこの会社での私の任務は終わったんだ。」という気持ちが芽生え、やりきったような解放感に包まれました。その後まもなく妊娠を機に退職することになりました。
再就職は苦戦。子供を寝かしたあとの自分時間にRD LINKを発見
出産後、1年半くらいは、体調・メンタル共に不安定な日々が続きました。私自身の「個性」が闇に包まれたかのように遠く、どこかに行ってしまった様な気がしていましたし、家庭以外の社会から孤立しているような感覚に襲われていました。
「外に出よう。」そう思い、地域の就職支援セミナーに参加してみたり、最寄りのハローワークに登録して職を探しました。「再就職するならば、経験を活かした職種の方が良いだろう。」と軽い気持ちで就職活動を始めました。
しかし、子どもが小さいため私の勤務希望地の範囲内では食品の開発職や類似した業務はなく、就職活動は思いのほか苦戦しました。それからも、子どもを寝かしつけたあと、夜な夜な自分の経験を活かし貢献できる仕事、または何か貢献できるような方法はないか・・を考え、調べ続けました。
そんな時にたまたまインターネット検索でRD LINKのHPを発見し「これまでの経験が価値になる」「理系人材の複業支援」このキーワードにビビビと自分の中のアンテナが反応しました。それからオンラインで開催されていたサービス説明会を聞き、登録を決めました。
登録してからは、特に次の３点がとてもよかったと感じています。
①自分の業務量や業務の範囲を「自分で」決めて提案ができること
②自分の経験の価値が刺さる企業様に出会えること
③オンラインでの業務も多く、例え地方在住であってもマッチングする企業様と繋がることができること
上記の3点は、地方在住かつ子育て世代、専門職経験では出会うことが難しいレア条件なのだと痛感していたので、嬉しかったです。例えば普段パートタイムで自分の専門性とは関係のない仕事をしていても、RD LINKのお仕事のほうで専門経験を活かすことができますから。
複業を機に個人事業主へ。周囲をお手本に小さく独立！
RD LINKに登録したのち、私の場合は自分でいくつかやってみたいこともあるので、新しく挑戦してみようと独立を決めました。独立することができたのも、家族の理解や既に独立している方々との出会いがあったからです。
立ち上げるまでは、個人事業はとてもハードルが高く未知の世界だったのですが、周りの先輩方をお手本にしながら、小さな一歩を歩んでいます。初めから大きく成功するということは思っておらず、地道に積み上げていっています。
また、過去に好きで休日活動を行ってきた経験も自分の能力・武器になると感じています。それは好きの延長線上が工夫次第で誰かのお手伝いになるからです。自分の好きなことを極めていけば複業への第一歩になると思っています。
現状維持の安全地帯から少しずつ出てみてほしい
これまで生きてきた枠を飛び出して、たくさんの方々に出会ってみると世界が広く、学びを感じることが多いです。コロナ禍だから、なかなか新しい出会いができない、と少し前の私は思っていましたが、今は出会いの場は、オンラインや本を読むことでも可能です。人生観が変わる人、本との出会いは衝撃的で興味深いですよ。
「私の人生の役割は何なのか？自分が得意で人に社会に貢献できそうなことは？」
自分と向き合う時間を大切にしながら、自分の思考を整理することが、複業・独立・転職・・・など様々な場面において必要と感じています。
あるときは「母として」、「研究者として」、「個人事業主として」、「パティシエ見習いとして」、「セミナー講師として」、「発酵食品愛好家として」etc・・・
あなたにはどんな役割がありますか？どんなことが得意・好きですか？その整理から始めることで、気づきが生まれ、思考が豊かになると私は考えています。もし少し前の私のようにもがいている方がいらっしゃったら、ぜひ試してみてください。
人間は誰しも、ホメオスタシスという働きがあって、現状維持の方向性に働き、その安全地帯から抜け出すことを本能的に避けようとしているようです。しかしながらその安全地帯を少しずつ踏み出してみることで新しいモノ・コト・ヒトや、さらなる自分に出会えると私は考えています。
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