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業務委託は専門分野に専念できる働き方。これからは好きな仕事を好きなペースで。

今回インタビューにご協力いただいたのは、セカンドキャリアでRD LINKのエキスパートとして活用いただいている岡さん。キリンビール株式会社の製造マネジメントに従事し、その後松屋フーズ株式会社を経て、RD LINKに登録いただきました。

業務委託で仕事をする面白さやメリット、また外部人材として働くうえで気を付けていることなどをお伺いしました。

【RDエキスパート:岡義人さん/インタビュアー:RD LINK髙本】

【プロフィール】
キリンビール株式会社に入社後、本社・国内外のビール工場で製造・工場マネジメントなど工場内の多岐にわたる業務を約20年担当。その後、本社品質保証部門にてグループ会社を含めた品質保証マネジメントに従事。食の安全・安心を追求し、社内外の課題に対し、品質システムのみならずプロセス面、備品、キャンペーン品、海外ブランドオーナーへの対応を行う。2018年に松屋フーズ株式会社に入社し、工場長として食品製造工場の運営に従事。
RD LINKからは、原料メーカーにて排水処理の内製化や製造工程で起きる問題対応など製造部門のレベルアップに向けたサポートを行っている。

転職活動の中でRD LINKを知り複業の世界へ

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-RD LINKにご登録いただいた経緯を教えてください。

最初はRDサポートさんの転職サポートの方で見た求人に応募しました。残念ながらその求人は条件的に難しいというご連絡をいただいたのですが、その時にRD LINKという複業サービスがあるので興味があればということで教えていただき登録しました。

-正社員としての就業を考えていた中で、業務委託のRD LINKにご登録いただいた理由は何だったのでしょうか。

転職活動をしながらも、以前会社の先輩に「60歳を過ぎるとフルタイム勤務は結構きついぞ」と言われたことが頭の片隅に残っていました。

それもあって改めて自分の働き方を考えていた時に、ちょうどRD LINKの髙本さんにお声がけいただいたという感じですね。

髙本さんとの面談で話を聞いて、ちょっと登録して試してみてもいいかなと思いましたね。

-それは光栄です。ちなみに転職活動はどのような状況だったのですか。

松屋を退職した2020年の春はコロナの緊急事態宣言が出て自粛期間が始まった時期でした。ちょうど家庭の事情もあり、タイミング的にそのまま半年ほどは転職活動はせずに過ごしていました。

その後改めて転職活動を始めましたが、年齢的な問題もあり、専門分野を活かせる求人との出会いはなかなかありませんでした。

何社か面接に進んだ会社もありますが、自分のスキルや価値観とのフィットを感じられずにお断りしたりと、なかなかうまくいっていませんでしたね。

-正社員採用にはまだまだ年齢のハードルもありますよね。RD LINKに対しては具体的にどのような点に興味を持っていただけたのですか。

まずは時間が自由になるという点ですね。フルタイムで働いていると役所関係などなかなか片付けられなかったも問題も多々ありました。色々と時間が自由に使えるのは良いです。

あと、自分に合う仕事をRD LINKさんにうまく見つけてもらえるというのも非常に良いと思います。

-RD LINKのエキスパートの働き方としては、開発や製造の分野から企業の課題解決や事業発展のためのサポートをお願いすることになるとお伝えした記憶がありますが、そう聞いてどう思われましたか。

面白そうだなと思いましたね。自分がこれまで培ってきた経験を活かして色々アイデアを出しながらお手伝いするというのは、自分にしかできない仕事ができるということだと思いました。

-ご自身の専門性や今までやってきたことを活かせるのは、やはりやりがいを感じますか。

そうですね。それもありますし、それでないとお役に立てないですよね。

企業様も私に新しいことをやってほしいのではなく、私が過去にやってきた分野の経験に興味があるのだと思いますし、私自身そのほうがお役に立てると思います。

ですので、自分が溜めたノウハウが出せる場所で貢献できれば良いと思っています。

-なるほど。やりたい気持ちだけでなくお役に立てるかどうかという視点も大切ですね。今はRD LINK以外で仕事をされていますか。

していません。

-転職活動は今もされているのですか。

全くしていません(笑)以前に登録したエージェントから求人の案内は来ますが、時々見てもあまり仕事内容に惹かれなくて。

-そうなんですね。では現在は“仕事しなきゃ!”というよりは“面白そうな仕事があれば自分のペースでやろうかな”という感じでしょうか。

そうですね。今の働き方がちょうど良いと感じています。

仕事内容・ペース・勤務地など自分のバランスで仕事を選べる

-仕事を選ばれる際はどのような点を見ますか。

転職で探していた時は仕事内容と勤務地を見ていました。引っ越すことは特に問題ないのですが、仕事の面白さと勤務地のバランスはやはり考えます。

これまで単身赴任もたくさん経験し、北海道や九州といった遠方にも行きました。ただ、距離が遠いとそれなりに面倒なことも発生しますので、そのあたりはどうしても天秤にかけてしまいますね。

-製造部門は地方が多いですよね。

今RD LINKさん経由でサポートさせていただいている企業様も地方にあり出張で訪問しました。でも転職先として選ぶかと問われると、やはり複業でお手伝いさせていただくのとは別の視点で考える必要が出てきますね。

-なるほど。業務委託の複業の場合には、やりたい仕事軸でより自由に仕事を選べる良さがありそうですね。

そうですね。出張はこれまでも数多くありましたので、苦になりません。逆に前職の松屋時代は全く外に出る機会がなかったので、それがフラストレーションになったりもしていました(笑)

“その他業務”に追われず専門分野に専念できる

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-RD LINKで受けていただいている業務にはどの程度時間を使っていますか。

当初は月に1週間くらいかなと思っていましたが、訪問やオンライン会議、あと資料を作ったりもするので、実際には2週間程度になっていますかね。

-実務と準備との時間配分の割合はどれくらいですか。

私の場合ですと今は準備が7割ぐらいですね。

クライアント企業への説明を先方の理解レベルに合わせて行う必要があると思いますので、そこを入念に準備している感じです。クライアントの状況によって変わるとは思います。

-外部人材として企業のプロジェクトに入ることのやりやすさや、やりにくさは何か感じますか。

私個人をパートナーとして見るか下請けとみるかという、相手の見方によってやりやすさは変わるとは思います。今の時代下請けだから何でもやれというところはほとんどないとは思いますが、パートナーとして見ていただけるとやりやすいと思います。今はその点問題なく動けています。

-業務委託で工場改善に取り組むのと、社員として工場長を任せられるのと意識に違いはありますか。

取り組む姿勢という面では変わりませんが、物理的な時間の自由度は全然違うと思います。正社員の場合は、恐らく“その他”業務がすごく増えてくると思います。

-その他業務とは?

工場長としてマネジメントに関わる業務ですね。それが占める割合が多分全体の仕事の7~8割になっちゃうんじゃないかな。

-なるほど。正社員との大きな違いとして、専門業務に専念できるというのはありそうですね。

いかなる環境でも自分のアウトプットはクライアントのプラスであること

-外部人材として働くうえで気を付けていることはありますか。

先ほどのパートナーと下請けの話にもなりますが、支援する先の起業様がどちらのケースかは行ってみるまでわかりませんので、両方に対応できるようなスタンスで行くことが大事だと思います。

いずれにしてもアウトプットとしては自分がその会社のプラスになることだと思いますので、最終的にはそうなれるようなサポートの仕方を心がけています。

またうまくマネジメントができていないことで組織が回っていない場合もあり、それに気づいた場合は課題解決のためのひとつとしてその点も伝えていかないといけないと思っています。

-言うべきところは言うのですね。

はい。伝え方は工夫しますが、必ず先方のためになると思ったことはきちんとお伝えするようにしています。

-その点については弊社も大事なことだと思っています。エキスパートがクライアントの利益になると思ったことはしっかり伝えられるようにフォローし、企業にとっても本質的な改善に繋げられるような支援ができるのがRD LINKの特長だと考えています。

苦労した分、還元できることもある

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-今別の企業の品質保証体制の内製化という案件の話も進めさせていただいていますが、複数企業でそれぞれ内容の異なる仕事をするのは会社員との大きな違いかと思います。難しさや混乱などはありますか。

特にはありません。多少の頭の切り替えは必要かもしれませんが、どちらも過去に経験したことでその範疇の中ですから、特に問題なくできると思います。品質保証案件の内容を聞いた時も、特に難しさや不安は感じませんでした。

-なるほど。ちなみに、セカンドキャリアとしてご登録いただく方には収入よりもやりがい重視の方が多いのですが、岡さん自身はそのあたりはどのようにお考えですか。

やはり私も長年サラリーマンでずっと我慢してきましたからね(笑)だから皆さんも同じ感じで、我慢されてきたから退職してフリーになったら “やりたい仕事”とか“面白い仕事”をしたいという言い方をされるのだと思いますよ。

-我慢(笑)ありますよね(笑)

やりがい重視の皆さんは恐らく前提として経済的に何かしらの設計はできているのだと思います。

でもリタイアしてボーっとすごしてはマズいなと感じますし、仕事をしているというのは頭を使う良い状態なのだと思いすね。

私も今回仕事をさせていただく中でも色々考えますし、そうすると頭を使っている実感があります。

-人生100年時代では、60歳の方でもあと40年ありますもんね。会社一筋で来られた方も徐々に世の中のために貢献したいという思いが芽生えてくるとも聞きます。

そうですね。やはりこれまでのキャリアの中で苦労した分、還元できることもあると思います。

今もクライアント先が思うようにできていない様子を目の当たりにしますが、自分の経験上多分ここをこうすれば良いなというポイントがすごく見えますから、そういうお手伝いができるのは良いと思いますね。

芽生えたチャレンジ精神と気づいた苦手分野

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-業務委託という働き方を始めたことにより、何か新しく芽生えた気持ちはありますか。

まずは継続して働き続けたいということと、余った時間で資格をひとつぐらい取ってみようかなと思っています。60歳で資格をとったらどうだ!と思いますし(笑)

-チャレンジ精神素敵ですね!ご自身で起業してみようと思ったりはしませんか。

いや、自分でやるというのは難しいなと思いましたね。自分の能力というのは、ここはちゃんとできるけどこの部分は弱いなというところが必ずありますよね。

RD LINKの皆さんの仕事ぶりを見て、営業活動やコンサルティングや経営、事務手続きなどを含めて、起業して全て自分でというのは上手くできそうにないなと思いました。

それらを知らない世界のままであれば、ふと起業してみようかなと思ったかもしれませんが、今は全くその気はありません。

-起業も思っているのとやってみるのとでは違うかもしれませんね。実際に起業したもののお客様が取れないという方もいます。

私は40歳と50歳の時に会社で今後の20年、10年をどう過ごすかというセミナーを受けました。

50歳でセミナーを受けた時に講師が「あなたたちはお酒のプロかもしれないが経営のプロではない。リタイア後に安易に居酒屋を開くというのは絶対にやってはいけない。居酒屋を経営するノウハウは全く別物です」と言われました。

今RD LINKさんに登録して業務委託で働きながら本当にそうだなと実感しています(笑)

-起業は経営ですからね。ちなみにセミナーを受けたということですが、50代を過ごす時にはどのようなことを考えて定年に向かっていったのですか。

後輩の育成ですね。自分が学んだことをどれだけ会社に残していけるかということと、どれだけ後輩に伝えていけるのかということです。

まぁ違う部署に移りますので、それはそれで新しくチャレンジで頑張らなければいけませんけどね。

-役職定年についてはどのようにお考えでしたか。

キリンでは57歳で役職定年なのですが、それ以降は自分たちが手取足取り教えてきた後輩の下に就くことになります。そうすると後輩たちもやりにくいだろうなと思います。

あと、残った先輩を見ていると正直あまり仕事もないような雰囲気でした。そういう姿を見るとやっぱりこの先それでも会社残るのかどうかは考えましたね。

-年齢を基準にやりがいを奪われるというのは、日本の社会の残念な側面です。

経験を活かすことと押し付けることは違う

-大手企業で働かれて今は中小企業のサポートをしていただいていますが、企業規模や文化の違いは大きいと思うのですが、そのあたりはどのように感じていますか。また同じように今後働かれる方へのアドバイスはありますか。

大手企業にはコスト意識や整った仕組み・システムがあります。それに比べて中小企業はお金の使い方や人材の配置の仕方などに改善の余地が大きいと感じます。

そのような部分も状況を見ながらアドバイスして、生産性向上のお手伝いができるのは大手企業での経験が活きる点だと感じていますし、中小企業にとって私たちのような大手出身者を活用するメリットになれば良いなと思います。

一方でアドバイスするとすれば、最初はあまり口を出さないということですね。

最初はやはり経験から早々に見えてしまう改善点もあると思います。でもまだクライアント企業の状況や想いも十分に把握できていない初期の段階では、あまり外部の人間が口うるさく言わない方が良いと思います。

最初の3ヶ月くらいは様子を見てから徐々に伝えた方がいいよとアドバイスするかもしれません。

また大手企業の仕組みや予算規模に捉われず、費用対効果を考えながら予算の投資先を提案するようにしていますね。経験や価値観を押し付けるのではなく、何事も相手の立場になって考えることは必要だと思います。

-外部人材に開発や製造工程を開示することを懸念する企業様も多いのですが、秘密保持についてはどのようにお考えですか。

自分自身はもちろん守りますが、自分が相手から信用してもらえるような見え方をしていることが大事だと思います。最終的には人と人ですからね。

仮にRD LINKさん的には大丈夫、あるいは契約的には大丈夫な範囲でも、企業側が少しでも懸念するような他社案件を受けたりするのは避けた方が良いと感じます。私個人が信用を損なうような案件は受けないなど気を付ける必要はあると考えています。

-個人で働く場合は信頼が大切ですからね。私たちもエキスパートの皆さんの不利益にならないように配慮しながら案件のご紹介をしていく必要があると改めて感じました。

RD LINKに登録しておけば専門性を活かせる仕事を探してもらえる

-RD LINKに登録していることの良さは何かありますか。

過去の専門性が使える点と、実際に複業するには相手探しが難しいので、RD LINKさんが自分に合う仕事を探してマッチングしてくれるというのは非常に良いと思っています。

-何かRD LINKへの要望はありますか。

プロジェクトのゴールはしっかりと教えて頂けたらと思います。あとは条件。今こういう状況だからこんな方法で支援してもらいたいという企業の要望をしっかり聞きたいですね。

-私たちが企業の意向を本音部分で把握しておくことは重要ですね。

そうですね、極力クライアントの意向を詳しく教えていただけると自分がお役に立てそうかを判断しやすいと思います。

それ以外の要望は今は特にはありませんね。マッチング面のも満足していますし、何かあった場合もRD LINKさんにお伝えすればきちんと対応いただけているので問題ありません。交渉事を慣れている皆さんにお任せできているので助かっています。

大なり小なり何かしらのトラブルや問題は必ず起きるので、その時にサポートしてもらえる安心感があります。

-企業とエキスパートが直接契約する必要が無いのはRD LINKを活用いただく一つのメリットだと思うので、私たちがいることで安心を感じていただけているというのは良かったです!

あと時々自分の意見が独りよがりかなと思う時もありますので、そのような時に第三者としてRD LINKさんに客観的に聞いて判断いただけるのは良いなと思います。

-今後セカンドキャリアとして、企業を退職して初めて業務委託という働き方をする方も多くなってくると思いますので、まずは一人で背負わず安心して新しい働き方にチャレンジしてもらえるお手伝いをしたいと思います。本日はありがとうございました。

RD LINKでは引き続きエキスパートの方にインタビューを行い、それぞれの働き方・生き方をご紹介していきたいと思います。

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