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複業はスキルの深化、広範な知識獲得につながっている(匿名さん・30代男性)

2011年、新卒で大手トイレタリーメーカーに就職し、12年間研究開発部門で勤務後、総合化学メーカーに転職しました。転職を決意した経緯や当時考えていたこと、転職の2年前から始めた副業に関してご紹介します。


転職など全く考えなかった若手時代

トイレタリーメーカーに就職したものの担当業務は材料開発でした。当時からホワイト企業の筆頭に掲げられるような企業でしたが、0時を過ぎても研究員の半数が働いているというような環境でした。

会社も注力していた事業だったのでとても多忙な日々でしたが、周囲の研究員のレベルも高く、研究者として大きく成長させてもらったと感じています。現職で活きているスキルはほとんど新卒から5年程度で身に着けたものです。厳しい環境ではありましたが、当時は周りに転職者も転入者もおらず、転職は全く考えませんでした。

入社13年目、転職を決意したきっかけ

そんな私が13年目にして転職を決意した理由は「人」でした。

サラリーマンとして働いている以上、多かれ少なかれ理不尽な状況に陥る事もあります。私も多分に漏れず同様の経験を数多くしましたが、それでも転職しなかったのは「会社は勤め上げるもの」という先入観もありますが、同期、同僚との「人の繋がり」が強くあったからだと思います。

時代が急激に変化し、多様化していく中で、企業も変化し、企業で働く人も変化していきました。若い時お世話になった恩人や会社を支えた先人たちはリタイアし、新しい人が流入してきて世代交代という代謝が進む中で、会社とそこで働く人々の変化を実感した時、思いのほかあっけなく転職を決意しました。

時代が変わり、企業が変わり、社員が変わり、自分自身も変化していった結果、なんとなく歯車が嚙み合わなくなって快適に働けなくなっていたのだと思います。

実はこの時の転職活動は2回目でした。入社8年目となる32歳の時初めての転職活動を行ったのですが、当時マネジメントも経験し、研究員として結果を残しているにも関わらずなかなか報われない状況が続いていた事もあって、他企業の評価も聞いてみたいと思うようになりました。

転職サイトに登録し、転職エージェントの話も聞きましたが、「ものづくり」を軸に据えると収入面でステップアップを望む事は難しい状況でした。転職するからにはステップアップを果たしたいという思いもあったため、いくつかの企業に書類を提出した程度で一旦転職活動を中止しました。

13年目、37歳での2回目の転職活動は転職が当たり前になりつつある世の中を反映しているのか、状況も好転しており選択肢は多くありました。企業の中身についても様々な情報が入手可能であり、非常にスムーズに転職活動を行う事ができ、転職活動そのものの負担もかなり小さかったです。こうして現在の総合化学メーカーに転職しました。

コロナ禍などの条件が重なり副業開始

前職のトイレタリーメーカーで入社11年目を迎えたころ、残業に関して強く制限がかかるようになり、本業において想定していた収入カーブが描けないということが明確になっていました。また、コロナ渦の影響も相まって働き方が大きく変わっていく中で、急にまとまった時間ができた事もあり副業に興味を持ち始めました。

実際には株式投資で一定の安定収入を得ていたので、収入面に問題が生じた訳ではありませんでしたが、副業そのものは会社が認めていて始めやすかったという事も副業を始めた理由の1つです。

副業に関しては、稼ぎたい金額などの目標設定をしていなかったので、最初は配送センターでの肉体労働やコールセンターなどのアルバイトに近い仕事、セドリ、ECショップ、動画編集など思いつくまま手当たり次第に行いました。

様々な副業を経験する中でいろいろな業界の中身やノウハウを知れて楽しかったですが、労力に対するリターン、安定して稼げるようになるまでの時間、働き方の自由度の問題に直面し、結局副業に関しては自分の専門性を活かすのが一番良いという結論に至りRDLINKにも登録しました。

現在は、RDLINK経由ではないですが、メーカーの特許クリアランス調査業務、コンサル系企業のリサーチ業務を業務委託の形態で行っています。両社ともに自由に取り組める状況であり、自分自身のスキルの深化、広範な知識獲得など成長に繋がっていると感じています。

当初のアルバイトに近い仕事は「副業」という感覚でしたが、現在は自分の専門性を活かしながらさらに成長しているという意味では、RD LINKも提唱している「複業」に近い感覚かもしれません。現在は休日や勤務後の自由な時間を副業に充て本業の30%程度の収入を得ています。

キャリアは用意されているものではなく自らデザインしていくもの

現在は総合化学メーカーの研究員として働いています。現状特に不満がある訳ではないですが、一度転職を経験すると転職に対するハードルが大きく下がった事、幸運にも自分の世代がどの企業でも枯渇しており、売り手市場になっている事もあり、キャリアデザインについては良い意味で社内外業種問わず常に広く、フラットに意識して働いています。

自分自身のキャリアを振り返ると、転職も副業ももっと早く行動に移していれば、より良い今があったのではないかと思う事もあります。しかし、行動に移したことによって確実に好転したという確信も持っているので後悔はありません。

今では働き方も多様化し、副業や転職、起業でさえそのアプローチの1つにしか過ぎない時代になり、そのハードルは下がっていると思います。実際私自身副業や転職を経験し、両者に対するハードルは無くなりました。

なにかモヤモヤした気持ちを抱えている状況下にあって、何も知らずモヤモヤした気持ちと向き合わず働く事と、自分の価値や能力を知った上でモヤモヤした気持ちと向き合って働く事は全く違います。

何気なく求人情報を見ていたり、何気なく副業、起業について調べたりして行動に移せないでいる方は、一度行動に移してみる事をお勧めします。
自己認識できていないだけで、無意識なその行動は不安や不満のサインかもしれませんし、自分の価値や能力を知る事で具体的なキャリアデザインを描く事ができるようになるかもしれません。

新卒時代、キャリアは用意されているものという認識でしたが、今では自らデザインし勝ち取っていくものだと認識しています。自分自身のキャリアについては社内外業種問わず常に広く、フラットに意識するようになりました。

つまり、キャリアを争うライバルは数多く存在するのです。だからこそタイミングを逃さないこと、自分自身成長を続けることが大切だと思っています。

これからについては、キャリア争いに嫌気がさせば独立も良いですし、今の会社で上を目指すでも良いですし、別の業界に飛び込むでも良いと思っていますが、自分自身成長し続ける事を忘れずに、人との縁を大切に働いていきたいと考えています。

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