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「ただいま」って帰ってきたくなる場所
「にっしーという名前を隠しても、にっしーだということが分かるような、そんなキャッチコピーを創ろうよ」
穏やかな音楽が流れるカフェのなか。
リラックスした雰囲気とは裏腹に、少しの緊張と「いったいこれから何が始まるんだろう」とワクワクしていたのを覚えている。
大学1年生のころ、とあるイベントで知り合った社会人の方と、その後再び会うこととなった。
そこで言われた言葉。
「キャッチコピーを創ろうよ」
にっしーという人間を深堀して、もっともにっしーらしさを表す言葉を探してみようということになった。
いろいろなことを質問してもらった。
何をやっているときが幸せ?
どんなことをやりたい?
大切にしていることは?
2時間。
ああでもない。こうでもない。
ずーっと話しているうちにだんだん見えてきたものがあった。
「誰かの何かでありたい。ずっとそう思って生きてきた。別にユメや目標を持ってもらいたいわけでもない。しんどいままでもいいから、そっと一息つけるような、休憩所というか、オアシスというか、そんな存在でありたい。」
でも、「一息ついて、みんながまた歩き出していって、はい、さよなら」じゃちょっと寂しい。
その先も見てみたい。元気になった後でもみんなとは繋がっていたい。
しんどいときはしんどいときで、ゆっくり休んでもらえればいいし、
元気なら元気で、「なあなあ、にっしー、聞いてや」と話を聞かせてほしい。
その時、質問してくれていた彼が言った。
「それってなんだか家みたいだね。にっしーのキャッチコピーは『ただいまって帰ってきたくなる場所』ってするのはどう?」
すっと心の中に落ちてきた。
こんなにも自分の生き方を的確に表してくれた言葉はあっただろうか?
しんどいときも、元気なときも、ふらりと会いに来てもらえる存在でありたい。
そう思った。
あれから3年ほど。
「ただいま」って帰ってきたくなる場所。
この考え方は変わっていない。
今は3つの居場所を創ろうとしている。
1.自分自身が「ただいま」って帰ってきたくなる場所になる。
しんどくなったときも、元気なときも、「にっしーに会いたいな。」そう思ってもらえる人であり続けよう。
本人が帰りたくなる場所だから、自分から「話聞くよ話聞くよ」というスタンスはやめよう。
ただ、どんなときもにっしーは頼っていい、遠慮しなくていいと言葉にして伝えよう。
2.物質的な「場所」としての、「ただいま」って帰ってきたくなる場所を創る。
みんなが帰ってきたくなる家を創ろう。
まだまだ構想段階だけれど、そんなに大きな家じゃないかもしれないけれど、気軽に人が集まり、泊まっていける、現実にある居場所の空間を創りたい。
どんな家にしたいか、どんな空間にしたいか、勝手にノートにいろいろ書いては妄想している。いつ出来るだろう。
まずは、都会の一室から。
3.インターネット上に「ただいま」って帰ってきたくなる場所を創ろう。
実際に会うことが出来なくても、インターネットを使えば、「ただいま」は創れる。
SNS上に現れる、しんどさの気持ち。今日は頑張ったと自分を褒める言葉。すべてに「お疲れさま」を届けよう。
なんとなく疲れた。そんなときにスマホを開けば、誰かが「おかえり」を伝える。そんな空間を広げよう。
どれもきれいごとかもしれない。
けど、本気でやろうとしている。
「ただいま」と「おかえり」
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