週末反発!下げ相場は終わり!?確トラではなかった!利下げで長期国債に注目!今週のNISA口座の動きを見てください! 20240727
動画はこちら。(動画ではコアサテライト戦略についてもお話ししています。)
https://www.youtube.com/watch?v=ONtMI3aYqNg
皆さんは今週どうでしたか?今週末の反発は希望が湧きましたね。
あるころうのNISA投資チャンネルです。
このチャンネルでは、週末に1週間の出来事と経済指標の動きをチェックし、米国株、政策中心のデータや話題を取り上げ、動画を見れば大体わかるというのを目指しています。
また、米国株中心のNISA口座の増減を視聴者の方のペースメーカーになるように公開しています。動画の最後には、来週控えている経済指標や決算発表の予定をチェックしていきます。
経済指標とセンチメントチェック
まずは経済指標とセンチメントをチェックしていきましょう。
木曜日に「耐久財受注の前月比」が発表されました。前回0.1%、予測0.3%で、結果は大きくさげマイナス6.6%でした。
耐久財には、自動車、家電、航空機、工業機械などがあり、この指標は、企業の設備投資や消費者の大きな購買の動向を把握するために重要です。
デフレが来ています。
四半期GDP成長率は、前回1.4%、予測2%のところ、予測を超えて2.8%でした。GDPではまだ成長基調が維持されています。
そして、金曜日に、コアPCEが発表されました。前回2.6%、予測2.5%のところ、結果2.6%でした。FRBは、インフレ指標の目標をコアPCE2%としているので、目標から若干遠ざかりました。
最近では労働市場の指標にも注目していることに言及していますので、コアPCEが予測よりわずかに高いからといって、方向性が変わることはないと思います。市場は、今回のPCE発表はポジティブに捉えたようで、指数は上昇しました。ニュースパートで取り上げます。
続いて 米ドル円の為替をチェックします。これはドル円の1ヶ月チャートです。先週の157.3円から、一時、木曜日に安値で152円台前半をつけました。
現在は、153円台です。先週からは-3.6ドル、-2.27%でした。
続けて株式市場の状況を見ていきます。
株式市場の心理を示すCNNのフィア & グリードインデックスでは、ニュートラルを示していたインデックスは49から45へ、ニュートラルのままですが、フィアに近づきました
S&P500から見るマーケットモメンタムは、グリード:貪欲から、ニュートラルに変わりました。トレンドは、125日移動平均線より上ですが、下降ぎみにトレンド変換が起きているように見えます。
今週S&Pは5505ドル台から下降し、5,459ドル台で、125日移動平均線に、近づきました。
今回からプットコールレシオについても見ていきましょう。
(※動画ではもう少し詳しく説明しています。)
プットとコールの比率のことを、プットコールレシオと呼び、市場全体のプットオプションの取引量をコールオプションの取引量で割ったものです。この比率を使って市場の心理を測ります。
比率が1未満つまり、 コールオプションの取引量が多い時に、強気
比率が1以上つまり、 プットオプションの取引量が多い時に、弱気と判断します。
現在は、強気から弱気に向かっていますが、いまだに強気で、コールオプションつまり買う権利の方が人気がある状況です。近い将来に株価が下落するという予測が多いと言うことになります。
VIX:ボラティリティインデックスを見てみると、恐怖指数は
前回16.52ポイントの極度の恐怖から、一時18ポイントを超えましたが、現在は恐怖に落ち着き16.39ポイントです。
VIXの現在の16台は恐怖感が大きく見えますが、2021年の後半から、去年2023年の春までずっと20以上をキープしていたので、まだまだ市場の恐怖感は低いです。
セーフ ヘブンデマンドは、過去 20 営業日の国債と株式のリターンの差を示しています。債券は投資家が恐怖を感じているときにパフォーマンスが上がります。この指数は、安全資産需要の増加を恐怖のシグナルとして利用しています。
直近では、5%程度を示し、株式が債権を上回っていましたが、現在0%付近で株式から安全資産の債権への需要の変化がありました。
イールドカーブは、徐々に逆イールド解消に向かっています。前回マイナス0.24 から、今回マイナス0.16と、長短金利差がなくなってきました。指標的には不況突入のシグナルですね。
今週の動きと市場のセンチメントをまとめると、
・インフレ関連は、耐久財受注が大幅に下がりました。コアPCEは減少しませんでしたが、市場は好感し株価が上昇
・フィア&グリードインデックスでは、ニュートラルからニュートラルのままフィア側へ
・S&P 500マーケットモメンタムは、貪欲からニュートラルへ
・ボラティリティインデックスは、恐怖感上昇した後、前回水準に低下
・Yield Curveは、逆イールドが長短金利差の解消に向かい続け、ほぼ逆イールド解消状態になっています。不況のシグナル到来となるでしょうか。
為替の影響と、株式市場に影響あるニュースが多く、先週から続く指標の恐怖シフト、市場は急激に悪化しましたが、金曜日に若干反発が見られました。
希望は持ちつつ、全体としては弱気と判断されるでしょう
フェドウォッチツールを確認すると、今月末7月31日には、現在の金利が維持されると考えているのは、先週95.9%から、現在93.8%へ減少しました。
最初に利下げがあるのは、9月18日と大半が予測する結果となりました。
先週は、500から525ベーシスポイントに入るという予測が、94.0%でしたが、現在88.2%となり、11.5%が2段階下げる予測を示しました。
今年の最後の12月18日会合まで見ると、予想の多くは、もう2段下げた450-475ベーシスポイントを示しています。
先週、フェドウォッチの予測とは別に、FRBの利下げ決定要因が、トランプ氏の行動にも影響される内容を示しました。
トランプ氏が自分の任期になってから利下げすることで、経済を上向きにするタイミングを自身の任期中にしたいという思惑があるという内容です。これが実現してしまうと、利下げは今年中には難しくなります。
27日ブルームバーグによると、バイデン大統領が大統領選から退いたことで、ハリス氏が民主党の候補指名獲得を目指すことを21日に表明して以来、支持率を伸ばし、
・WSJの調査では、ハリス氏が統計的にトランプ氏と互角
・FOXの世論調査でも、激戦州ペンシルベニアでも支持率49%で並ぶ
とのことで、先週、完璧なストーリーでアメリカンヒーローになったと思われたトランプ氏の、新大統領への道はまだ確定したものではないようです。
週間主要株式指数チェック
それではこれらを踏まえて週間の米国主要株式指数を見ていきます。
S&Pは、先週の終値5,504ドル台から、今週終値5,459ドル台で、
-45.9ドル
-0.83%
でした。
1年チャートで見ると、21日移動平均線と、28日移動平均線、50日移動平均線を割って、すぐに反発しました。この50日移動平均線がサポートラインになって下値切り上げになるといいですね。
ADR(騰落レシオ)は今週最終日は3.94のため、上昇した銘柄が下降した銘柄より多かったことを示します。先週のように一部の銘柄に依存した指数の上昇ではない点で健全といえます。
今週のS&Pのヒートマップでは、非耐久消費財、公益事業、医療サービスが比較的無事でした。かといってセクターローテーションという感じではないですよね。電子テクノロジーと、テクノロジーサービスからは間違いなく、資金は引き上げていると思いますが、株式市場外に移動しているのでしょう。
NASDAQは、先週終値19,522ドル台から、今週終値2万ドル台を割り19,023ドル台で引けました。-498.95ドル、-2.56%でした。
ヒートマップで見ると、無事なセクターはないですね。
中小小型株指数のラッセル2000の1ヶ月チャートは、大型銘柄が不調な中で調子を上げています。
ヒートマップで見ても、健全な色合いです。
日経225は先週終値40,053円台から、今週終37,633円台で引けました。4万円台は一瞬で終わりました。
インド ニフティ50は、先週終値292ドル台から、今週終値296ドル台で引けました。若干上昇しましたね。
シンセン総合指数は先週終値1,225ドル台から、今週終値1,185ドル台に低下しました。
ゴールドは先週2,400ドル台から、現在2,386ドル台となっています。
ビットコインは先週1,047万円台から、現在、1,045万円台に上昇しています。1,000万円台を切る場面もありましたが、上昇しました。
長期米国債ETFをチェックします。
コロナ禍以降、長期国債ETFは昨年10月末まで下げていましたが、下値を切り上げて現在上昇基調に入り始めたように見えます。
底値は、昨年10月末ですが、パウエル議長の発言が不明確でありながらも利下げを期待して、底値が切り上がってきているのがわかります。
利下げが始まれば、これから発行される国債の利回りは下がり、すでに高い利回りで発行されている既発債の長期国債は市場価値が上がります。なので、そろそろ、この長期国債のETFであるEDVは上がってくるか観察しているうところです。
(※動画では国債価格が上昇するメカニズムについて解説しています。)
ニュースチェック
続いてニュースチェックです。
27日ロイターより、
「米国のインフレデータにより世界の株価が上昇、国債利回りが低下」
PCEの発表を受けて、9月の利下げを完全に織り込み、市場が反発したとしていました。
そこで、昨日金曜日の1日の結果をヒートマップで見ると、S &P500も、NASDAQ100も、ラッセル2000も全面緑でした。来週に期待したいですね。
個別株チェック
今週の個別株チェックです
決算発表のあったGoogleは、直近高値191ドル台から、今週終値167ドル台で引けました。12.6%の下落でした。
同じく決算発表のあったテスラは、直近高値271ドル台から今週219ドル台で引けました。18.8%の下落です。怖いですね。
NVIDIAは、11日の高値から今週終値までで、17%程度の下落です。
これもかなり指数に影響しますね。
新旧NISA口座公開
新NISA口座は、1週間で135,236円のマイナスでした。旧NISA口座は、1週間で427,994円のマイナスでした。
新旧NISA口座の今週1週間の増減は、で563,230円のプラスでした。結構減りましたね。
(※動画ではS&P500の1年の下げ相場の割合等をグラフを使って説明しています。)
来週の予定
火曜日にジョルツ ジョブ オープニングス、
木曜日に、フェデラルファンド金利の決定会合があります。ここでは、銀行間で短期的に貸し借りされる金利の利率の目標レンジを設定します。これが、市中金利に影響します。現在5.5%で、これが維持される予測となっており、9月に利下げが行われると多くが予測しています。
同日、ISM非製造業購買担当者指数、
金曜日に、非農業部門雇用者数、失業率が発表されます。
特にパウエル議長から雇用指数への注目が発表されていますので、金利決定への指標となるものになりそうです。
続いてアーニングス ウィスパーズで決算予定をチェックします。
マグニフィセント・セブンと、AI関連銘柄が目白押しです。
火曜日に、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ、マイクロソフト、
水曜日に、メタ、アーム、クアルコム
木曜日に、アマゾン、アップル、インテル
ヘルステクノロジー大手も決算発表があります。
火曜日は、ファイザー、P &G、メルク、
木曜日はモデルナ
一波乱ありそうな気配がします。
終わりに
先週に引き続き、為替、株価の影響で、日本の米国株メインの投資家は資産の目減りを経験したと思います。
コアPCE、耐久財受注の結果を市場が好感し、金曜日に反発を見せましたが、資産のどのくらいが安全資産なのか、よく検討してポートフォリオを見直すいい機会となったのではないでしょうか。
来週は、雇用関連指標の発表、FRB関連で何かヒントがあるかもしれません。マグニフィセント・セブン、AI関連銘柄、ヘルスケアセクターの大型決算発表もあります。
それでは、私自身は今後も、NISA口座の方針は変えずに、米国株メインの方針で握力を鍛えていきたいと思います。
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