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句集刊行プロジェクト8 組版って奥が深い!――「組見本」クリアしました。
コロナ禍に影響されながらも、プロ野球がだんだん盛り上がってきました。ここでその話題といきたいところですが、句集の進行がまず大事。その第一段階として、組見本という関門があります。
先日打ち合わせた結果をもとに、組見本が郵送で送られてきました。冒頭の数ページの校正紙を、異なる書体で3本出校してもらったものです。
レイアウトは2句組み、天地揃えで、共通です。書体はリュウミンのLとR(太さが異なります)、A1明朝の3種類です。
まず、編集担当の方に教わったように、コピーして仕上がり線で切ってみて、貼り合わせて本の形にしてみました。こうすると、本になったときの感じがかなり正確にわかります。
自分の句をこんなふうに眺めるのは、何だか不思議な気分。句集を読んでいただける方は、こんなふうにRCの句を目にするのだなぁと、感慨ひとしきり。
でも、ここで喜んでいるだけではいけません。どれにするかを選ばなければなりません。
凝り性のRCは、まず写植の級数表を手に入れるべく、文具店や画材店に電話しまくりました。なかなかこれって、置いてないんですよね。ただ一つ、デパートに入っている画材店に在庫があったので、晩御飯のおかずの買い物がてらに出かけました。
今夜の食べ物の心配もなくなったので、心落ち着けて、組見本と、手元にあるいろんな句集を比べてみて研究です。
まず書体については、A1明朝がいいなと思いました。かな文字の美しさが魅力です。ひらがな表記をあえて使ったり、カタカナ使用の句が結構あるので、これは迷いなく決定です。
級数については、組見本は20級で組んでありました。そこで手元のいろんな句集で、同じ書体を使ったものと見比べると、18級も結構あります。少し小振りの18級の方がいいんじゃないかなぁ、このほうがじっくり句を見てもらえるんじゃないかなぁと思い始めて、結論がつかなくなってしまいました。
結局この日はデパ地下のおかずで晩御飯。ビールを飲んでおしまいにしました。なんとなく達成感ともやもや感が入り交じって、ふぅー、という感じです。
スパッと「これでいきます」と編集担当の方に返事をしたかったのですが、迷っていることを素直に翌日メールで伝えたところ、18級の組見本も出していただけるとのこと。これは感謝です。
ほどなく届いた18級の組見本も、仕上がりの状態に切ってみました。見比べてみると、違いがよくわかります。パッと句が目に入ってくる20級と、視線が吸い込まれるような18級。どちらも捨てがたいです。
考えた挙句、結局、パッと目に入る20級にしましたよ。だって、RCの句をそんなにじっくり見つめられたら、恥ずかしいじゃないですか。編集担当の方とのメールのやりとりでも20級を勧めてくれたので、最後の一押しで決定です。
正直、こんなに組見本で悩むとは思っていませんでした。書体や級数で、読み方や感じるものが、変わってくるんですね。組版って、ホントに奥が深いです。
ここで時間をとってしまったので、初校は連休明けになるとのこと。校正が入ったものが送られてくるはずなので、これまたドキドキワクワクしながら待ちます。
そうそう、日々の句作も忘れないようにしないといけませんね。
明日も素敵な季語との出会いがありますように。
RC