抽象的に伝えること、具体的に伝えること
川本です。
ビジネスシーンにも通じるところがあるなと考えさせられるテーマです。
長男が4年生になり半年が過ぎました。
サッカーの試合の準備から、試合中の戦術、ボールの扱い方について、こちらの伝えていることを細かく受け取ってくれるようになっています。
「なぜこうやるのか?」「これをやったらどんなことが起きるのか?」という背景も考えてくれるようになっていますし、2つシンプルなアクションを組み合わせてリクエストを伝えたら、例えば、「相手の動きを見てそれに合わせてシュートを打つということも」、「相手をみる」、ということ、「それに合わせてシュートを打つ」ということも理解して実践してくれるようになってきたなと感じます。
指導するとき、細かく教え過ぎる(具体的)と、教えられたことを一生懸命再現しようとするあまり、自分にあったやり方を考える、やり方を工夫する 、別のアクションをチャレンジするという思考が失われるせいか、試合中に再現できない傾向になるなと感じています(あくまでも体感として)。もちろん、具体的に練習した場面に遭遇するととてもよいプレーをしてくれます。
これは、自分の型にはめる、得意なプレーにもっていくというものです。
一方で、指導する時にはあえて抽象的に伝えることで得られる効果もあります。
例えば、「右サイドからチーム全体でゴールを決めてみて」と伝えると、子供たちは色々なパターンを考えて、ドリブル、ワンツー、センタリング 、ロングシュートと目的を達成するために自分で手段を選択して実行しますが、始めのうちは必ず「うまくいかない時間」が発生します。20分この練習のために時間をとったとすると、10~15分くらいうまくいかないイメージです。でもその時間を過ぎたあたりからは、一人一人が「こうやればうまくいく」、「こういう声を出せばいい」、「私はこれがうまくやれそう」「これが出来るようになりたいから何度もやる」というのが見えてきます。
同じような練習でも、具体的に「右サイドからドリブルで深いところまでえぐって、センタリングを上げて、中の選手は2人走り込んできて、ニアで合わせて!」と伝えると、10分後にはみんなそれなりにうまく出来るようになっています。
具体的にやることで習熟度は上がるのですがそれ以外の形を自分で考えなくなってしまうという弊害もあります。
具体的に教える場合は、早く効果が生まれる、成功体験を味合わせることができる。
抽象的に教える時にいいことは自分たちのオリジナリティを生み出すことができる。
具体的と抽象的をどう組み合わせるとよいのか。
①まずやってみて!とチャレンジさせる(抽象的)
②具体的な解決策を伝える(具体的)
③ほかにできそうなことを考えてもらう(抽象的)
④考えてくれたアイデアの精度を上げるためのアドバイス(具体的)
このような感じになると思います。
ビジネスの人材育成の場面でも同じようなことがあると思うので、この具体と抽象を織り交ぜてつかうことをおすすめします。
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