声に出して読みたい日本語、『猪狩蒼弥』
私は "猪狩蒼弥" という名前ほど羨ましいと思ったことは無い。
今どきのキラキラネームな訳では無いのにあまり見かけない珍しい名前、漢字のビジュアルから滲み出る強さ、でも読んだら実はまろやかな発声になる音。
私が広辞苑の編集に関わっている偉い人だったら "猪狩蒼弥" を四字熟語として公式的に認定する。その位価値ある名前だと思っている。
実際にはそんな偉い人ではなく、ただの普遍的なオタクなのでただの主語がデカい虚言である。許して欲しい。
何故こんな話をしているかと言うと、
私が猪狩蒼弥さんに沼落ちしたきっかけがこの"猪狩蒼弥"という名前だから。
ジャニーズ無縁オタクの経歴
私は元々配信者界隈のオタクだった。
たまーにあるイベントやライブを求めて全国各地のライブハウスを追っかけ巡業。
会社員としての表仕事をしながら趣味で配信者活動をしていた推しだったので、いつネットの海へ消えてもおかしくないと思って死ぬ気で応援してた。なので瞬間的に過ぎてしまう学生生活は殆どこの推しに費やした。誰になんと言われようと大好きだったので。
そんな感じの学生時代にテレビを見た記憶がほぼ無い。
推しはテレビの人間ではないし、長時間集中して映像を見るのが得意じゃなかったのでドラマも映画もあんまり見なかった。
でも私と同年代の友達ほぼ全員が通ってた 嵐さんファンになる期 は履修済なので、ジャニーズはチラ見してた。本当にチラ見。だって顔、カッコイイし♪(その程度の認識)
上下左右見渡せばジャニオタ、な世間なのでジャニオタの友達も勿論沢山いた。米粒みたいな自担を見るために何万円も掛けて遠征してルンルンで現場に向かう友達を横目に「同じオタクでも生きる世界が違うな」と正直思ってた。
その位ジャニーズと私は縁が遠かった。
YouTubeの影響力ってすごい
私がジャニーズJrを認識したのは多分YouTube進出のタイミング辺り。ジャニーズがYouTubeなんて凄い時代だなぁと普通に世間的に知った気がする。
スノストの同日デビューもその後に知って、「そんな事して大丈夫なの?売り上げは???」と部外者なりに謎に心配をした記憶がある。
個人的にはキンプリがデビューしてから全然間が空いてない印象だったので、流石大手事務所、早ッ!!!と思った。
気付いたら2次元ソシャゲオタだった友達がJAPONICA STYLEの動画見ながら「顔は目黒が好きなんだけどね~」って言ってた。
Dオタだった友達がDDの予約を2桁枚してたんだけど、届く段ボールをどうやって親にバレずに保管しようか頭抱えてた。
邦ロック好きの友達が「松倉って4文字を何故1文字だけ消してまつくと呼ぶのか、省略された ら の気持ちを考えた事があるのか」って超議論してた。
いやそれはマジで知らんよ。
という感じで周りがジュニア担ばかりになってたので、わたしも必然的に何となく知識が入ってジャニーズJrチャンネルをローラーすることになる。
SnowManの人狼があまりにも面白くて、何度もリピートした。
その後軽率にダンス動画を見てしまい、案の定佐久間くんの他担狩りの餌食になるなどした。このムーブは禁忌である。
そしてPPPにハマった。そしてあべさくが好きになった。もう公式の思うツボである。今思うとあまりにもテンプレートな流れで呆れを通り越して笑える。
こんな感じでゆるゆるとジャニオタというより、"ジャニーズJrチャンネルの視聴者"を続けた。沢山いるJrをちょっとずつ知識に入れていく作業も楽しかった。
無観客ライブのお手軽感
そんなこんなで「まだジャニオタにはなってないぞ」を言い聞かせてチンタラしているうちに、昨今の情勢になってしまった。ジャニーズの皆さんもしっかり影響を受けて、普段やっているであろうドームやアリーナのライブは無くなって無観客ライブを実施していた。
これが割と効いた。
少し話が飛ぶのだが、私はモーニング娘。などが所属している実力派アイドル集団、ハロー!プロジェクトも好きだったりする。所謂ハロヲタ。
前半の経歴の時に割愛したのは、現場に全然行ってない在宅円盤派だから。
ハロプロに推しがいないことは無いのだが、好きな部分が推しアイドル単体ではない事が大きな理由かなぁと。確かに握手会でアイドルと直接お話するのも現場でノリノリ振りコピをしてるのも超楽しい。マジでこれはめちゃくちゃ楽しい。(疑ってませんよ)
でも私はつんくさんの作る音楽性だったり、今しか見れないフォーメーションのダンスだったり、実力全てを賭けて120%の全力を出してくれる強さみたいなものが好きで、その完成形のライブ演出を引きで全体的にみたいなと思ってしまうタチ。なのでいつも現場に行くことは控えて円盤を擦り切れる程見てる。
はい、話を戻しますよ。なので映像としてライブを見るのが凄く好きだったりした。ドラマも映画も集中力が続かなくて見れないけれど、ライブ映像は見れた。
ファンクラブに入らないと応募さえ出来ないジャニーズのライブを、割と低価格で自宅でチラ見出来るこのチャンス相当有難かった。
にわかなオタクのくせにマインドは一丁前なので、「ジャニーズとはいえ顔の良さとかビジュアルだけで推したくない。ライブでの雰囲気とかスキルで推したい。だって顔のいいイケメンは怖いから。」とか思ってライブ映像を有難く享受した。
ISLAND TVへの偉大なる感謝
自粛期間になりSNSに触れる機会も増えた頃、出会ってしまった運命の動画。
猪狩蒼弥「閑古鳥の鳴く部屋で」
「猪狩蒼弥くん。なんとなく聞いたことあるかも、だけどこんな漢字書くの!?めちゃくちゃ字面強くないか!?ジャニーズって基本本名だよね確か....。猪狩って苗字めちゃくちゃ強そうなんだけど誰これスゲェな....。」
と、完全に名前に惚れた。
こんなカッコイイ名前の人がどんな感じなのかめちゃくちゃ気になった。この時期トラジャのトリプルカイトで混乱を極めていたので、明快なお名前は有難く1発で覚えられた。
そして動画を見て名前の期待値以上の天才が現れて私は倒れた。
理由はよく分かんないけれど、その日ずっとそれだけを聞いてた。耳から脳味噌に垂れ流ししてた。
漫談もラップも教養が無いので、何が正しくて何が良いとか分かんない。これが上手なのかもよく分かんなかった。ジャニーズの歌うラップって何となくにわかな雰囲気があって、ラップ担当と言う割には....と思う事が多かった。あとちょっと怖い人が歌ってるイメージ。
陰キャオタクなので、怖い陽キャのお兄さんは苦手。先述した顔の良いお兄さんも同様。怖い怖い。
でも猪狩蒼弥くんのは違って、とりあえず聞き心地が本当に良かった。
少し高めに聞こえる声質で、たまにひっくり返るようにイントネーションを付けてる所、言葉の選び方がドタイプだった。
「 受け継がれた名が I・G・A・R・I 何か強そうで 愛・シ・テ・マ・ス 」
私もこの名前、大好きだわ。となった。
SNS履歴が 猪狩蒼弥 で埋まる
そこからは早かった。Twitter インスタ YouTube、色んなSNSで 猪狩蒼弥 を打ちまくる。
履歴が 猪狩蒼弥 という文字で埋まるのも心地よかった。なんてったって惚れた名前 惚れた字面なので。
知っていくうちにHiHi Jetsというグループにいるみたいだと知った。
本当に失礼ながら過去に2人が活動休止になっていたのはネットニュースで知ってたので、多少の偏見と何だか可哀想だなという気持ちがあった。
最初に見た動画はこれだった気がする。
HiHi Jets「HiHi Jets 紹介ラップ」(「夏祭り!裸の少年」in EX THEATER ROPPONGI)
中毒性が有りすぎて困った。どうしたもんか。それぞれを紹介し終わった後のラップ、テンポが良すぎる。
全然分からなかったメンバーのこともちゃんと分かって初見に有難い曲。
そのあとはライブ映像を中心に見漁った。
時として猪狩蒼弥さん作詞作曲の Fence などにぶち当たり脳髄が割れるかと思った。
一応生きてる。
生命ラインのピンチを狙ってくるこの曲なんなんですかね。
現役オタクの皆様は何故これを聞いて普通に生きれているのか教えてほしい。私は死者の亡霊だよ....。
日曜更新のHiHi JetsさんのYouTubeも見漁るようになった。
あんなに紹介ラップで 問題児 って言うから、さぞ無法地帯なんだろうなと覚悟してた。あんまりバラエティーバラエティーしてるの苦手なんだけどな、と思いながら。
あのさ..............めっっっちゃクレバーじゃん.....................。
お勉強とは違う生きていくために必要な頭の良さが集まってるじゃん.......。
めちゃくちゃ見やすいし話面白いし、なんだこれ楽しいな.......。
5人っていう人数も良くて、誰かが喋ってないとかそういう偏りもなく全員が全員おもろい。
単純に好きなのはこれ。
ということでHiHi Jets、及び猪狩蒼弥さんの沼にズブズブと落ちていったのである。
内面的に 猪狩蒼弥 さんに惹かれた理由
一言で言ってしまえば、「名前の強さ」と「ラップのセンス」。
でも、多分本当に好きになったのはそこじゃないと思う。内面的な話が大きい。
私は前提として「アイドル」というものに相当な固定概念がある。
「アイドル=偶像」。
平凡な一般人である私が何をしたって届かない場所にいるもの、それがアイドルだと思ってる。
プロ意識の高さだったり、努力をひけらかさない所、難しいことをいとも簡単に当たり前の顔をしてやってしまう所。私なんかと圧倒的に生きる世界が違うんだなと悔しくも思わされてしまう所がアイドルの好きな所だった。
だから実力社会のハロプロが好きだったし、強い女の子が大好きだった。
ちょっとトンチキな曲をめちゃくちゃカッコよく仕上げてくるのもプロの技みたいで震える。
そんな中で出会ってしまった猪狩蒼弥くんという人。
プロ意識というか求めている理想が高くて住む世界が違う強い子だった。
どうしたって適わないなと白旗を振ることしか出来なくて、そこがあまりにも魅力的。
「俺たちがやってるのは発表会じゃなくてエンターテインメントという商品の提供。アイドルって1人の人間として応援して貰える部分もあると思うけど、お客さんが美しいと思うものを提供し続けるという芯を持たないと、ただの自己満足でしか無くなってしまう気がして。」(意訳)
いつぞやの立ち読みしたananで読んで本屋で泣きそうになった。動悸が収まらずにそのまま購入した。
ハマってすぐに初めて買う雑誌がananだとは流石に思ってもいなかったけれど。
これをグループ末っ子の当時17歳が発言してるんだから。人生何回目だよ君。
もっと自我強くいっていいじゃん君、そういうタイプに見えそうじゃん。
「俺は俺」って猪狩くんはよく言うけれど、その理想にある「俺」はきっと独りよがりの「俺」じゃない。
HiHi Jetsというグループのバランスは本当に規格外。
新規が何を言ってんの?って感じだと思うけど、全員が1人で何でも出来る能力があるのに多分独りぼっちにしたら誰一人として何も出来なくなっちゃう。
HiHi Jetsってこんな印象。
だからこそ全員がグループを必要としているところがなんか素敵だなと知る度に思った。
特にグループを必要としてるなと思う猪狩くん。
末っ子の権限を最大に利用して ワガママ としてグループに固執する。それを兄Jets達が はいはい。って優しく受け止めてる。
この構図を知ったら「愛しい」以外の言葉で表せられなくて、5人まるごとギュッと抱き締めたくなった。
趣味で活動をしていた推しとも必ず卒業が待っているハロプロとも違う。
永遠を語る君たちを青春と呼ばず何と呼ぶんだい。
既に 伝記 を書く君たちは一体なんなんだい。
HiHi パフォーマンス一等賞 Jets
夏にやっていたサマパラも先日のISLAND Fesも拝見しました。
正直ハロプロや地下アイドル、別事務所の男性アイドルやダンスボーカル系ユニットなど様々な界隈のオンラインライブを見てきたけど、演出はHiHi Jetsがダントツ。
大優勝。
所詮人の評価だから好き嫌いや好みはあるけれど、凝り方が尋常じゃなかったなと。
本人達のスペックも会場の大きさもスタッフさんの動員数も、全てがそれぞれ違うから比較するのは烏滸がましいのは分かっているんだけれど、それでもお伝えしたい。
HiHi Jetsの公演は2020年でダントツだった。(当社比)
ジャニオタでジャニーズの公演しか見てない方は沢山いると思うけれど、そういった方へ大声で叫ぶ。
そしてこれも
猪狩蒼弥さんを獲得しているHiHi Jetsは勝ち確ですよ。と。
HiHi Jetsが猪狩くんが望む5人でいる限り、私はHiHi Jetsから逃げられないんだろうなと思う。
最後に
猪狩蒼弥くんへ
私のオススメに現れてくれてありがとう。
ISLAND TV更新してくれててありがとう。
猪狩蒼弥くんの御両親へ
猪狩蒼弥という素敵なお名前をつけてくださってありがとうございます。
スカウトされた日にローラースケート場に連れて行ってくれてありがとうございます。
未だに私は自分のことをジャニオタでは無いと信じて疑っていないし(ここまで語っておいて)、現在も沢山の他界隈と掛け持ちをしているので申し訳ないながら猪狩蒼弥くんが私の全てには現在なってはいない。
やっぱりジャニーズ特有の大きな会場は苦手だし、もし今後有観客ライブが復活したらここまでの熱は入らないかもしれない。
顔面がドーーーーーンって印刷されているうちわなども未だに慣れなくてグッズ代に貢献したいのに購入出来ていない。ちまっとした公式写真しか買えない。ごめんね。
あと頻繁に連絡を取るようなジャニオタの友達がいないので、ここまでジャニーズが好きになったことを知るリア友は一人もいない。(可哀想)
ちなみに本当に独りぼっちでハマったので、布教とやらは何も受けてない。その後も誰かに伝えるなどしていないのでただただTwitter壁打ちしてた。
なので知識的に浅い部分などあったらゴメンなさい。
あと友達になってください。(太字)
乱文失礼しました。
明日からのオートリバース楽しみです。
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