企業調査だけじゃない、企業と対話するということ
こんにちは。プライベートバンカーT&Sです。
本編はnoteを始めて6回目の投稿になります。しかし、まだまだ書き切れません!
『本来あるべき資産運用』とは何か?
そんなことを考えながら日々格闘している私ですが、投資家の皆様はもちろん、可能であれば金融機関に勤務する迷える販売員の方々にも見ていただきたいと思って投稿しております。
そろそろ販売者の意識も変わらなくてはいけないステージなんです・・・。
さて前置きが長くなりましたが、今回も日本株を投資対象とした面白い投資信託をご紹介していきたいと思います。
おさらいとなりますが、私が面白いと思う投資信託とは、投資家が熱狂的なサポーターとなれるファンド。
それは相場が軟調であっても、信じて託すことが出来るファンドです。
そんなファンドを見つけることができたら幸せだと思うのです。
それでは具体的に見ていきたいと思います。
まず皆様は、モーニングスターFUND OF THE YEAR2020の国内株式型部門で優秀ファンド賞に輝いた『ザ・2020ビジョン』(コモンズ投信)をご存知でしょうか?
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このファンドは、2020年を起点に日本が大きく変わると考え、2013年12月27日に設定された投資信託です。
そして見事にモーニングスターのFUND OF THE YEAR2020で優秀ファンド賞を受賞しております。
これだけで単純に凄いと思いませんでしょうか?
2020年と言えば、なんと言ってもコロナ・ウィルスです。世界中で猛威を奮い、世界経済および金融市場に大きな混乱を与えました。
一方でDXといった言葉が台頭し、新しい生活スタイルが生まれる起点ともなりました。
まさか、それらを予想していたとは思いませんが、約7年前から2020年を1つの起点と考えており、見事に2020年の優秀ファンドとなった『ザ・2020ビジョン』には神懸かり的なものさえ感じることができます。
そんなファンドを手掛けるコモンズ投信とは、いったいどのような運用会社なのでしょうか?
まずコモンズ投信は、2007年に設立された独立系の運用会社です。代表取締役社長兼最高運用責任者の伊井哲朗氏は、『99.7%の人が儲けている投資の成功法則』『普通の人が日本株で年7%のリターンを得るただひとつの方法』など投資関連の書籍の著者でもあります。
そして取締役会長兼ESG最高責任者には渋沢健氏の名前があります。この渋沢健氏は大河ドラマ『晴天を衝け』の主人公である渋沢栄一の玄孫(5代目の孫)ということでも有名であります。渋沢氏も『SDGs投資 資産運用しながら社会貢献』など複数の書籍を出版されている方です。
そんな著名な2トップはもちろん、コモンズ投信のHPでは、その他のメンバーの経歴や趣味の紹介なども掲載しております。
そもそもコモンズ投信の社名の由来は、『コモン・グラウンド』(共有地)であり、長期投資に共感した人たちが寄り集まれる場所として設立されたという経緯があります。
つまり投資家はもちろん、投資先企業や社会との距離がコモンズ投信を通して非常に近く感じられるというわけです。
ひとつエピソードをご紹介しますと、コモンズ投信は投資家を交えたオンラインセミナーを定期的に開催しております。
お金のことを学ぶ基礎的なセミナーや、子供向けのイベントなど様々な企画に参加できるのもコモンズ投信の魅力です。
それだけでも投資家との距離が近い運用会社と言えますが、コモンズ投信の素晴らしさはそれだけではありません。
以前、コモンズ投信の投資先企業(コモンズ30ファンド組み入れ)である信越化学工業とのオンラインセミナーに参加した時のことです。(そもそも、このような機会があること自体が他の運用会社には無い、投資家にとっては夢のようなことです)
私は信越化学工業の広報部長に1つの質問をさせて頂いたのです。
信越化学工業と言えば、日本を代表する企業であり、数多くのアナリストがフォローしている企業です。
そのような企業にとって運用会社(アナリスト)とはどのような存在であり、パートナーとしてどのような姿が、あるべき運用会社の姿であるのか質問してみたのです。
その回答が、まさに本編の表題でもある『企業との対話』だったのです。
通常、多くの企業は半年や1年後を目標として活動しているのではなく、もっと長期的なビジョンで成長することを考えております。
しかし運用の世界では、どうしても近視眼的に物事を見るようになりがちだと言うのです。
上場企業であれば年に1回の本決算はもちろん、四半期毎の業績を公表し、それらを各社のアナリストがフォローしていきます。
目標や立場の違う投資先企業と運用会社です。当然そこにはズレが生じるものです。
しかし信越化学工業から見たコモンズ投信は、他の運用会社とは違う素晴らしさがあると言うのです。
コモンズ投信は長期投資を基本としており、企業と対話することに価値を見出していると言うのです。
もし皆様が上場企業のオーナーであり、多くのアナリストに会社説明会をしなくてはならないとしたら、いかがでしょうか?
3ヶ月後、半年後の業績ばかり気にする担当アナリストと、10年、20年、30年という長いスパン(実際にコモンズ投信は、長期的な資産形成が出来る長期投資のファンドを世代を超える30年目線で創ろうというコンセプトを持っています)で投資する運用会社のアナリストでは、信頼感が異なるのではないでしょうか?
私は、ファンドの運用会社が投資先企業と長期で対話するということは、ファンドそのものがその企業と共に成長する覚悟があるということだと思うのです。
そして企業と対話することで得られる情報は、むしろ長期投資には必要不可欠なものであり、この投資哲学があるからこそ、コモンズ投信は結果を残すことができ賞賛されるのではないかと思うのです。
私は、そのように考えます。
次回は、月次レポートから『ザ・2020ビジョン』と『コモンズ30ファンド』を見ていきたいと思います。