BED①
「うん、月曜日の夜なら会えるよ…。うん、あ、予約してくれるの?ありがとう。」
今電話しているのは、僕のご主人のあいな。僕の上に座って、パーカーだけ羽織って誰かと電話している。
「じゃあ、8時にしよっか。うん、駅集合で。」
どうやら、彼氏とデートの約束みたいだ。電話しながら微笑む彼女はとても綺麗だ。
でも、あいな?
君の膝に頭を乗せて寝ているその男は誰?
「うん、じゃあね。大好きだよ。」
そう電話を切ったとき、その男が起きた。目を擦りながらあくびをしている。
「あ、ごめん。起こしちゃった?」
「いや、さっきからうっすらと起きてた。」
男も僕の上に座って、ニヤニヤしながらあいなに聞いた。
「何?今の電話、彼氏?」
すると、あいなが無邪気な笑顔で答えた。
「うん、3番目のね。」
これは、彼氏が何人もいるあいなという女の子のお話。
そして僕は、そんなあいなのベッドだ。
続く
以上、らずちょこでした。
※この物語はフィクションです。
ここまで読んでくださった皆様に感謝を。
ではまた次回。