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9/18「身体を使って書くクリエイティブライティング講座」レポ

2017/9/17(日)、
大好きな作家の小野美由紀さんによる「身体を使って書くクリエイティブライティング講座」に参加してきましたので、レポです!

「何か書いてみたいけど、何書いてみたいか分からない」
「書いてるけどマンネリがちだ」
という人にはおすすめのワークもたくさん教わったので、ぜひ読んでみて下さい~

■どんな講座?


参加者は(たしか)10名で、講師が3名。
講座では、遊びまくりました。そして、創作において、いかに「がんじがらめで型にはまった発想しかできないカチカチの脳をリラックスして、自由に遊ばせてやる」ことが大事かを再確認しました!

■小野美由紀さんって?

私が「クソだらけのインターネットで、滋味深い文章を書いてくれる数少ない人」と思っている人。書籍「傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが楽しくなった」で彼女を知った後、ブログをほぼ1日かけてほぼ全て読み漁ってしまった。



彼女の本「人生に疲れたらスペイン巡礼 飲み・食べ・歩く800kmの旅」
を読んだ後はスペインに行ってしまったし(私のスペイン旅行記はこちら)、
ブログで「アート&ブレイン」という講座を知った後は彼女の真似をして受けに行った(その時のレビューはこちら)。
とにかく私がめちゃめちゃ影響受けてる人。

■講座の概要

ざっくり言うと、

AM→ボディワークをして、身体をほぐして自由な発想が出るようにする
PM→書くヒントを沢山もらいつつ、書く

こんな感じでした。

■午前:ボディワークで子供みたいに遊ぶ!

「体操のお兄さん」みたいなお兄さん、矢野青剣さんが担当。
普通、まあ、初対面の大人が10人集まると、まあ堅苦しいというか、遠慮しがちな感じになるじゃないですか。
でかい和室(30畳くらい)に集まり、動きやすい服装に着替え、靴下も脱いで、「どっちが前も無いから好きなとこ座っていいよ」って言われ、とはいえまあ若干緊張していた我々ですが、時間になると、「輪になろう」っていわれて、で、青剣さんの真似をして子供のお遊戯みたいなのをはじめ、狐につままれた顔でしばらく付き合ってたんですが、2分後にはなぜか、隣の大人の脇の下をこちょこちょくすぐりあい、大笑いしてたんですよね

アイスブレイクが巧み過ぎる……!

私は日頃「どこ住んでるんですか」「おいくつですか」「お仕事は」「あ、左利きなんすね」という会話が苦手過ぎて「いいから一番好きなものの話をしろ&させろ、そういう社交辞令がまどろっこしいから私は芸術やってんだよ!」と苛立ってしまいがちなんですが、そんな私にとて、超ありがたい、超気楽なアイスブレイキングでした。
10分後にはもう全員、ニックネームを呼び捨て合ってたよね。
はじめに職場や年齢を明かさずに、名前を顔を一致させる記憶力ゲームをみたいなのをひらすらやって、名前覚えちゃうのも良かった。
呼び慣れてない人の名前を呼ぶ時って、一瞬の躊躇や緊張があると思うんだけど、ゲームの中で相手の名前を連呼しないといけない場を作って、そして、その緊張をなくしてしまったのも巧みだった。
もうね、これからの人生で会う人全員、このシステムで出会いたい。
これやったら戦争とかなくなるんじゃないかなHAHAHA

1時間半、みっちり遊んだのですが、完全に子供がえりしてましたね。

ゲームの中でも印象的だったのは、「ツンデレゲーム」と「非言語ゲーム」と「ブラインド電車」かな(ゲーム名は全部私が勝手につけました)。全部2人組でやるものなんですが、「ツンデレゲーム」は、「ツン」と「デレ」に別れて、「デレ」役の人がひたすら「れいちゃ~~~ん♥♥ 好き! 好き! こっちむいて~♥(*^▽^*)」ってやりまくるのを、「ツン」役の人がひたすらウザがる、ってだけのゲーム笑

「非言語ゲーム」は、日本語以外の擬音語、意味不明な言語などで会話するもの。

この二者、どうやら私、めちゃめちゃうまかったようで、みんなの前でデモンストレーションしましたね。今思うと、両方彼氏としょっちゅうやってるからだわwwwww でも知らない人とやるってことは、照れや常識を取っ払う必要があり、また別の趣があった。

「ブラインド電車」は電車になって、前の人が目をつぶり、後ろの人が動かすゲーム。目が見えない状態で知らない人を信頼して結構なスピードを出すのが怖い&楽しかった。

とにかくこれらのワークで、普段、いかに「感情を押し殺してるか」、「定型的な振る舞いを自分に課してるか」、「他人を無視してるか」を思い知らされた。全部、クリエイティビティのカセになるものですよね。まあそうしないと世間で干されるから、普段はそうせざるを得ないんだけどさあ。

触れあうワークが多かったのも印象的だった。参加者の一人が「自分から動かないと他人がどんな人かは分からない、と気付いた」と言っていた。確かに触れ合うワークって、受動的すぎるとうまくいかない。相手の力を感じあっていい塩梅にやる必要がある。コミュニケーションの神髄を突いた言葉だと思いました。

■昼休み


自由にとる。テレビのディレクターをしているという女性が、「昔同僚が、鳥取砂丘で映像を撮る時、上司に『砂丘の足跡全部消せ!』と言われ、ぞうきんを持って砂丘を這いずり回ったらしい」と話して、「地獄で鬼が言うやつみたいだ」って返した。
しかも拭いても拭いても、自分の足跡ついちゃうもんな。

■午後のワーク1 まだ遊ぶ


小野美由紀さんと、教育関連のお仕事をしている岡村麻美さんにバトンタッチ。

午前に子供モードに入った身体のまま、次は、脳を遊ばせることに。
「子どもの頃を思い出して、子供の頃書いてた絵や文章を再現する」
「絵が描かれたカードを見て、その絵から連想する話を5分で書く」
「2人組になって、会話調の小話を5分で作る」
などのワークをするのですが、午前中で既にアイスブレイク出来てるから話が早い。

子供の頃って、見栄や体裁を気にせず、マジで好きなことしかやらないから、子供の頃描いてた絵&文章ってその人の個性が凝縮してるんですよね。(だから「自分が何が好きか分からない」という人は、この「子どもの頃作ってたものを思い出すワーク」やると良いと思います!)

私は小学生のころから既に小説を書いてて、それから中学時代はFF7&8のシナリオ分析をしてましたね。どうやらそんなことする奴はほかにいないらしく、「既に作り手の才覚が現れてるね」的なコメントを貰いました。

コメント、と言えば、全てのワークは受講者同士で見せあって、コメントをもらうんです。
これによって、自分の個性に気付けるのが良かった。

たとえば50音の絵文字の暗号を作って、それで手紙書いてを回してた女子は、「え?こんなの皆やってると思ってた」と言ってましたが、他の受講者は皆「そんなのやったことない」「すごすぎ。てか手紙書くのも解読もマジ大変そう」って言ってました。そういうこった。

※「絵が描かれたカードを見て、その絵から連想する話を5分で書く」で私が書いた超短編「トリペディア」はこちらにあるのでぜひ見てみてくださーい。意外と気に入っておる


■午後のワーク いよいよ「何を書くか」へ

存分にほぐされた頭と身体を持って、いよいよ、「今日、何を書くか」に焦点をあてていきます。

まずは「禅マップ」。


これは渦巻きを書き、与えられたワード(今回は「記憶」)を筆頭に、思いついた語を連想ゲームみたいに書いていくものです。(確か)10分で、直感で、休む暇なく、バババババッと。

これ、めちゃめちゃ個性出るんですよ。
私は他の受講者から
「『飛行機→落ちる』って普通思わないわwww不幸とかダークな連想多いし、かつそれを楽しんでるよね?」
「『法律→茶番』って独特(これは、『一応こっちが悪いということにして、裁こう』みたいなことが往々にあり、虚しい、茶番だ、という意味です)」
などの指摘がありました。
つまり「ははーん私の個性はこういうところにあるんだな」「つまり、ここを作品化すれば、他の人にとって『個性的』で『面白い』作品になるんだな」という自己分析が出来ます。なので、「自分の強みが分からない」という人は、「禅マップを作る→見せ合う」をおすすめします!

(他の人の禅マップもぜひ載せたいんですが、これ、深層心理がモロに出るしトップオブ個人情報なんですよね……まあ、載せてもいいという受講者さんがいたら、連絡下さい。)

さてここからどんな文章が生まれるのか……。

■作った文章のブラッシュアップ法1 「音読する」「9歳の子どもに読み聞かせる」

さて、原稿のラフが出来たところで、音読し、聞き合うというワークをしました。
音読すると、自分の文章が客観視されて耳に入るので、分かりにくい所、独りよがりなところに気付けるんですよね。9歳の子どもに読み聞かせるとしたらなおさら、小難しい表現はそぎ落とされていく。

ちなみに私は、上記の発想法で「鮭! 鮭!」ってなっており、ラフ原稿を作るべき時間にずーっと鮭のwikipediaを見てたので、「鮭のWikipediaを読んで知ったことを大声で叫ぶ」という謎な人になってました。

ラフ原稿について、受講者同士でインタビューをします。
インタビューの際のおすすめ質問リストがこちら。


事実確認でなく、その時の作者のエモーションが広がるような質問ですね。これ、日常生活でも使えるよね。超大事なことが書いてあるよね。(「妊娠した」という友人(彼氏と籍は入れてない)に、「産むの?」とか「ゴムしたの?」とか事実確認ばっかして事情聴取みたくなるの嫌で「その時どういう気分だった?」「今どういう気分?」を聞いてった時の話はこちら↓)


ここで「れいちゃんは、鮭のwiki見て、命がけで川をのぼる鮭のこと知って、感情移入するの?どんな気分になるの?」
とインタビューされた私が「他人事wwww」と答えたのが、結構なキーワードだった。
やはり私は、不幸やダークなワードに興味があり、そしてそれを他人事として楽しんでるのである。

■ラスト! 発表!

もはや残り時間20分くらいしかなかったのですが、そっから鮭のwikipediaをギャー!!!!っとまとめて何とか作品化。ついに発表の時間になりました。
発表は、音読形式だったので、私はいつもの「ライヴ形式」にしました。(そんなことする奴は私以外誰もいなかったので結構びっくりされた)

鮭の原稿は一応ここにアップしましたが、もっとブラッシュアップしてちゃんとしたライヴ原稿にしたいなーとも思います。

なんかね、他の人もね、過去のトラウマ掘利下げるやら、(小説なんて書いたこと無いのに)いきなり長編小説書き始めるやら、えんらいことになってましたよ。筆早すぎだろって思った。

「テーマはこれ」とか「こうやって書くんだよ」なんて一切指示してないのに、皆、十人十色に、エッセイなり、小説なり、詩なりを書き始めてるんですよ。普段、私以外はほとんど文章書いてない人みたいなのに。

脳って、解放すると勝手に作品作り始めるみたいですよ。すごいですね。

私も、この日しか出来ない作品が出来ました!


■まとめ


なんかね、肝要なのは、仲間なんですよ。
正直、ここで紹介したワークは家で一人でも出来るものが多い。
でも、ワークのキモとなる「仲間と、互いの作品について意見を言い合う」という貴重な作業ができるのは、ここだけだなと思った。

意見を言い合うにあたり「批判(マイナスなワード)はナシ」「謙遜もナシ」というルールが敷かれていたので、伸び伸びと作品を作り、意見を言い合えるのもよかった。

こういう場は、なかなかないです!

だから、興味ある人はぜひこの講座に参加してみて下さい!! そして私にレポをくれ!!

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