新刊をメルカリで9割掛けで買い、すぐ読み、9割掛けで売る
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渋澤怜がメルカリを使って遊び倒す新企画を始める話
最近のマイブームはメルカリである。
しかも、ただハマっているだけじゃなくて、「これは消費の感覚のパラダイムシフトじゃーい!」という確信のもとに、ハマっている。
今一番使ってるアプリは、TwitterとLINEをのぞけばメルカリで間違いない。この8ヶ月で、50以上を売り、15以上を買った。
そんなメルカリの一体、何が革命的かというと……
■メルカリメリット1 中古品が高く売れる
従来の大手古本屋、古着屋(ブックオフとかトレジャーファクトリー)だと、家にある服や本をもっていっても二束三文にしかならなかった。
「新品で20000円する服が数百円で買い叩かれ、店頭で10000円近くで売られる」
「ブックオフに小説の新刊をもっていっても100円で買い叩かれ700円で売られる」
こんな感じだったと思う。(服の場合は、タグ付きだと例外的に高く売れるが。)
ところが、メルカリを使うと、
「新品で20000円する服は大体2000~5000円くらいになる」
「新刊は定価の8~10割で売れる」(メルカリ内でポイントを使い切りたい人がいるから!)
これが私の体感である。
買う時も、今までならトレジャーファクトリーで
「20000円の服は中古でも10000円するのかー。それなら新品買おうっと」
と思っていたところが、メルカリでは
「20000円の服が1500円?! ありがたやありがたや」
という体験を何度かしている。
「アラサー・ミニスカ・延命計画」でもとてもお世話になっている。
というわけで、服も本も、従来の大手古本屋、古着屋で沁みついた、「新品以外はゴミ」という観念から脱却すべき時代が近づいているのだ!
■メルカリメリット2 買い手にも売り手にも簡単になれる
確かに、メルカリ以前にも、インターネット上で中古品を売り買いするサービスはあった。ヤフオクとか。でもここまで簡単に、買うことも、売ることもなれるサービスは無かったんじゃないだろうか?
「買い手にも売り手にも簡単になれる」ということは何を意味するかと言うと、メルカリで買ったものを、汚さずに使い、すぐに売れば、買った値段とほぼ同じ値段で売ることが出来る! ということだ!
(ただし10%の手数料と、送料は負担)
例えば
・ハロウィンの仮装で一回だけ使う小者
・すぐ読み切り、手元に置く必要のない本
などは、家にあっても仕方ないからすぐ売りに出せるのがありがたいうえに値崩れもほとんどしない。
■3 ジャンク品、型落ち品、使いかけの品も意外と売れる!
たとえば私は
・ボロボロのiPhoneを購入したことがあるし(ライヴで割る用)
・ホットヨガで使用するバームは、開封済で2割方使用していたものが定価の半額くらいで売れたことがある。
「新品とか未開封なんてどうでも良いからとにかく安く手に入れたい、使えればいいから!」
「私は要らないけど、これ、まだまだ使えるからちょっと汚いけど誰かに使ってほしい!」
と思っているモノってこの世に結構たくさんあって、そこの需給をマッチングできるメルカリって本当新しいし素晴らしいなと思う。
というわけで、メルカリは、既存の既製品の流通にはびこっていた「新品信仰」「新品以外は二束三文」「オールオアナッシング」「新品を買う一瞬にモノの価値のすべてが置かれ、タグを切った瞬間からモノの価値は暴落する」というせせこましい価値観に打撃を与える刺客なのだ。
ちなみに
個人的には、感情面でもかなり気に入っています。売る時は「こんなボロをこんなに高く買ってくれるの…! 嬉しい!」と思うし、買う時は「こんなに良いものをこんなに安く売ってくれるの…! 嬉しい!」と思えるからね。トレジャーファクトリーとブックオフに行くよりはずっと。
■渋澤怜がメルカリを遊び倒す新企画
私のこのツイートを見た、「バイトやめる学校」著者の山下陽光さんからこんなリプライが。
山下陽光さんといえば、まさに著書「バイトやめる学校」の中で「この本を読み終わったらメルカリで売れ」と言っている張本人である。くわしくはこちら
に書いてあるけど、「メルカリをやって売り買いの楽しさを味わい、経済について考える初歩とし、自活の道を考えろ」という意味ですね。
というわけで、渋澤怜、メルカリを使って遊び倒す新企画を始めます。
題して
「渋澤怜の! メルカリで1万円で何冊読めるか?」
■この企画をやる意味 その1
「新しいメディアで遊び倒す」これに尽きます。
大学時代のmixi大流行期、「ハマりそうで怖い」という理由で随分参入をしぶっていたため、流行のピークにのれず、とても悔しい思いをした記憶があります。
その反省で、Twitterへの参入はめちゃめちゃ速かった。以後もITやネットは不得手ながら、新しいメディアはできるだけ早く試すようにしています(あ、kindleまだ持ってないや…)
■やる意味 その2 ~「本が売れない」世の中について考える
私とて、小さい頃から「作家になりたい~!」「出版社から本を出したい~!」と思い焦がれてきた身ですが、大人になってから聞く出版界のニュースは暗いものばかり。
純文学の新人作家の初版は3000部(!同人誌かよ)とか、
芥川賞作家がバイトをやめられずにいるとか、もう隠しようもないし隠す方がダサいくらいの事実ですよね。
そんな中で、
「出版社や作家が潰れないようにどう延命するか」と考えるにあたり、
消費者としては「新刊を買って買い支える」とか
売り手としては「オマケをつけたり豪華本にして売る」とか、メディアミックス(ほかのメディアに頼る)とか、
とにかくディフェンシヴな方法ってあるけど、
私ももちろんそれはそれで考えるけど、
それとは別に、もっとオフェンシヴに、抜本的に考えたいんだよね。
■本にとって、たくさん売れることより大事なことって?
「バイトやめる学校」の山下さんが、「カサって『もう今日から一本も新しいカサ作りません』ってなっても、割と平気そうじゃない? 今まで作ったものを流通させたら回りそうじゃん?」と言っていた。
カサの本質は濡れないこと。だから見た目がかっこ悪くても、ボロくても、雨に濡れて困っている人は、濡れないカサなら絶対求める。
じゃあ、本の本質は?
情報っしょ。
読めて内容が頭に入れば、ブツとしては割とどうでもよくて、物理的に他者に流通していくのは問題ないのではないかと。
というか、情報って流通してこそ価値があるから、本の作者の真の願いって、「本が売れること」じゃなくて「たくさん読まれること」なんだよね。
■「重版◎刷!」「◎万部売れた!」よりも重要なこと
私が読んでいる数少ないnoteユーザーに(書いてばっかりで全然読んでないんだよ、すまん、note…)、林伸次さんがいるのだが、
例えば今って、「SNSのフォロワー数」が、その人やそのプロジェクトの「人気を測る数字」だと思うのですが、これからは「イベントをやったら集められる人数」っていうのが「人気を測る数字」になるように思うんです。
そう、「その人の人気をはかる指標」って、どんどん変わる。
今は、「重版◎刷!」「◎万部売れた!」と言って本を売ってるけど、
もしかしたらそれとは別な影響力、たとえば
「メルカリで◎部が流通しています」「この本はメルカリで5度出品されて、5人の手を回って、フセンもついて、書き込みもついて、ボロボロになってる。なんてすばらしい本なんだろう!」という価値観が流通する時代になるかもしれない。
(このことは山下さんが前から言ってるし、実際に山下さんの本「バイトやめる学校」はメルカリで40部以上が流通している。)
その時は「もはや本なんて売るもんじゃねーよ」「まわしてなんぼだろ」という価値観の遷移も同時に起こるだろうってことね。
私自身も、良い本ほど他人に貸したくなるし、内容をまとめた要約記事を書きたくなる。情報を外に流したくなる。
その、「情報が外に出たこと」「本をめぐる言説が、本そのものが、たくさん出回ってること」ことが、価値であり、私も作者だったらそうなることの方が嬉しいなあ。
そんなことを考えながら、自分でもどういう発見があるか分からないまま、始めようと思います。
■というか……
https://note.mu/rayshibusawa/n/n01cab93edede
10/24に山下さんに会った時に、
もらっちゃったんだよ、
1万円!!!!
……というのも、上述の「本の真の価値」について、実は山下さんはもうちょっと先のことを考えており、「『バイトやめる学校』を読んでも生活変わらないなら意味がない。バイトやめられる方法を一緒に考えてやる! お前のバイト生活をやめさせてこそこの本の価値がある! 『バイトやめる学校』の塾をやりたい! 一万円をやるからそれを10001円にでもできたら合格!」みたいなことを考えて、骨のある読者に一万円を配り歩いてるっぽいんすよ。
……この人こそ真の著者だ。
というわけで、Twitterでやりとりしてた「渋澤怜の一万円でどこまで読めるか?」企画、やらないわけにはいかなくなっちゃったわけ。
■やりかたプラン
私が読みたい本のうち、
「あ~アマゾンの中古も高いし図書館でも何十人も予約待ちしてるなー」
という話題の新刊を、
→メルカリで購入し、
→なるたけ早く読み
→レポを書き
→値崩れしないうちに売る
…を繰り返し、「いったい10000円で何冊読めるか?!」を検証しようと思います。
どんな本が売れるか、値崩れしないか、等の知識がたまれば嬉しいな。
要、チェケラ!
★最近フォロワーさんが増えまして、初めましての方は是非こちらお読みいただけると嬉しいです~ 『なんで東大卒なのにフリーター? 〜チャットレディ、水商売、出会い系サクラ…渋澤怜アルバイト遍歴とこれまでの人生~』
https://note.mu/rayshibusawa/n/nb6ca37670da8?magazine_key=mf858e39e18e9
★2017年9月からバイトをやめて好きに生きる活動をしています! 詳しくはこちら
https://note.mu/rayshibusawa/m/m8789734ad9cf
★アクセス最多コンテンツはこちら! 「ノロケはコンテンツたりえない」「不幸の方がコンテンツになる」という通念への反抗! 幸せ&クソ面白い「彼氏の話」シリーズ!
https://note.mu/rayshibusawa/m/mf4fa783d154a
★「アラサー・ミニスカ・延命計画」進行中!
https://note.mu/rayshibusawa/m/m7509caa2e825
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