「一人、一頻り」 楽曲について〜Quark編〜
ミュージックビデオ解禁、そしてリリース
2024年5月13日(月) RAYSA弾き語りアルバム「一人、一頻り」がリリースとなりました。
お手に取ってくださった皆様、本当にありがとう。SNSでも感想を沢山いただき、嬉しく暖かい気持ちになりました。もっと頑張ろうと強く思いました。
そしてリリースに先駆け、アルバムの1曲目リード曲「Quark」のミュージックビデオが公開されました。
これもまた様々な方々のご協力のお陰で制作ができたものです。「一人」というものの、見えない部分で関わってくださった全ての人の熱もこもっている作品だと思いました。
楽曲解説についてを一通り書き終えた後にCDやミュージックビデオの制作に関わってくださった方々についても書いていこうと思っています。
本当にありがとう。
「Quark」について
楽曲解説をします。最近RAYSAを知った方もいらっしゃると思うので、人間としてのことも書いていく都合上、長いです。
出来た時期と原点
2021年の秋〜冬。
2021年9月に種のような歌詞があった。メロディも何も無い。
シンガーソングライターはよく歌詞をストックしている。私もいくつもそんな種のようなストック歌詞がある。
「Quark」の種はこちら↓
大体こんな感じで、歌詞の種は非常に陰湿である。作品にする時は陰湿だけで終わらせないようにしたり、独りよがりなんの捻りもないポエムにはしないようにしたり、と沢山考える。
私は考えることが好きだ。
性格としては、感情を咄嗟に表に出すことがあまりなく頭の中で考えてばかりの人間。なんだよ、実は。
面白いことも大好きだし、人と話すことも好きなんだけど。
感情だけじゃ難しいことや自分なりに納得をさせる必要があることが多かったために理屈っぽくなってしまったらそういう性格になった。のかな?
ソーシャルスタイル診断はバリバリのアナリティカル(知らなくて気になる人はググってみてね)なので、思ったこととか歌詞になりそうな言葉とかを沢山メモして、思い出しては考え、みたいに歌詞を少しずつ書いて変えて書いていく。
少し逸れてしまったが、こんな種から始まった「Quark」の制作。
2021年というのはコロナ禍真っ只中、バンドも解散し、打ち込みの音源制作をやり始めるという今のRAYSAの下地作りを行っていた時期。
2021年はアルバム収録の「月風船」だったり、ライブでよくやる「INSTANTOKYO」「ユーグレナは花言葉を知らない」あたりもできている非常に有意義な年。
Quark テーマとコンセプト
繰り返し出て歌詞の種にもある「死にたい夜」や「喪失感」のようなものがテーマ。ただそこに少しの光を宿していたかった。
「死にたい夜」を過ごしてもいつもの朝を迎えてしまう日常。葛藤や哀しみ、孤独は「Quark」に限らず私がきちんと表現していきたいところ。
歌詞は聴き手の解釈にある程度委ねるという前提で、私の気持ちをただ綴りたい。
「死にたい夜」について
夜って謎に落ち込む時あるよね。不安や劣等感、昼間忙しくて仕舞いこんでいたネガティブが出て、どうしようもなくなるあの感覚。
落ち込んだり悩んだりするのは「こうなりたい、こうありたい」「このままじゃ…」って思うからこその感情だと思う。
「人生楽しんだもん勝ち」ってまあそれはそうだよなってやっと納得できるようになってきた気がするけれど、やはりそんな簡単に割り切れないことがひとつふたつくらいある。
「死にたい」って言葉はなんだか発してはいけない気がするじゃない。基本死ぬ勇気なんかないしどっかで生きてたいって思ってるし。
そんな人間が「死にたい」って軽率に言えないじゃない。言ったらなんか言われる思われるだろうな、って顔も名前も分からない他人のこと気になるじゃない。
近しい人に急に「死にたい」とか言えないじゃない。「死にたい」って思うのに。
みたいな感情の夜。
他人の顔色伺う臆病モードと自己否定無限ループに入ってさ。
そんなニュアンスの「死にたい」です。上っ面で「わかるよ〜!ニコニコ!キラキラ!」とかしたくないです。何が面白いんだか。
同じ苦しみではないけれど似た感情はちゃんと経験しているからこそ、光を歌いたいんです。
今後色んな表現をしていくと思うし、明るい曲もあるけれど、根本的にこういう人間ですよってことは変な誤解されたくないです。
たまにファッション陰キャって言われるので。
「君」について
君は貴方の思う「君」であってほしい。
前を向かせてくれたり嬉しい気持ちをくれたりする存在だけれど、きっとそんな「君」も色んな哀しみとか孤独とかあるんだろうな〜なんてイメージ。
だってさ、「死にたい」とか思っちゃう自分と親しくしてくれてるんだぜ…って思うじゃん。申し訳ないとか恐れ多いとか思いがちだけど、そうじゃなくて「君のいのちが消えないよう願う」っていいなって思った。
MVの登場人物を男女にすることは絶対にしたくなかった。「Quark」はラブソングかもしれないけれど恋愛の曲ではない。
「恋愛の曲」という前提が強いと、恋愛している時にしか感情を入れて聴けないタイプの人間なので、「君」はただ、大切な人って意味合いで、色んなシチュエーションで聴いてほしいです。恋愛でもそうじゃなくても。人類愛です。
友達が支えてくれたよ!とか好きな人が優しかったよ!(ザ☆ピースの歌詞だなこれ)とか仲間が頑張ってるな!とか、そんな感じで。
「喪失感」とクォーク星
「Quark」楽曲制作においてかなり重要視していたことが「失う」「壊れる」ということ。
「喪失」はゼロになることかもしれないけれど、「喪失感」はゼロではない、感情が残るしその後の生きることに影響する。そんなことを考えていて、タイトルを付ける時にぴったりなワードを見つけたのだ。
それがクォーク星。
天体が超新星爆発を起こした後に形成される可能性がある仮説上の天体のこと(ウィキペディアなので…知識は浅はか)
天体の終わり、超新星爆発、そこから生まれるもの
「喪失」のあとの感情
まさに!と思ったので、Quarkという名前を付けました。
おわりに
「Quark」はこれからもっと沢山の方に聴いてほしい楽曲です。
ミュージックビデオの感想やCDの感想は沢山SNSなどで発信してくれたら嬉しいです。
次回もお楽しみに!
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