ANAインターコンチネンタル別府リゾート & スパ 全客室 全施設 最速 館内完全ガイド
2019年8月1日の開業日に合わせて行ってきました。
前フリと到着まで
実は3月(2019年)の末に大分へ出向く用事があったので、事前に現地下見をしております。
かなり山の上にあるロケーションで、東九州自動車道を走っていると車窓から結構至近に見ることができます。福岡から大分方面へ車を走らせていたら車窓に建設中の建物が飛び込んできたので、急遽別府インターで降りて事前下見をしてみた次第です(笑)
勿論、中に入れる訳も無く、外から眺める程度でしたが。
アクセス
別府ICからは勿論、別府駅からも結構距離があります。タクシーだったら2000〜3000円は覚悟する必要があると思います。
ですが、ホテルで別府駅までのシャトルバスサービスを用意してくれています。
メルセデスVクラス220での送迎ですって!これで大分空港からのアクセスも空港から別府駅までのリムジンバスを使えばトータル1500円で済ませる事ができますね。
なぜか水戸ナンバーですが(笑)
9月には大分ナンバーに変わっていました(笑)
自家用車やレンタカーで向かう場合は別府インター出口の信号を右折し、陸上自衛隊別府駐屯地を横目に県道11号を北上し、坊主地獄先交差点を左折(ローソンが目印)して後は道なりにひたすら山を登るだけです。
一応、路線バスのバス停(ANAインターコンチネンタル別府前)も開設されましたが、ホテル入口を50m程過ぎた場所にありますので、ご注意願います。別府駅西口5系統 野口原経由APU線と41系統 サファリ線で行くのがお勧めです。本数少なめで時間もちょっとかかりますが、別府駅東口から24系統 新港町経由APU線でも行くことができます。
時刻表は以下、亀の井バスのWebサイトでご確認願います。
【別府駅西口発5系統と41系統時刻表】
http://www.beppuni.com/bus/time_k/184_3.pdf
【別府駅東口発24系統時刻表】
http://www.beppuni.com/bus/time_k/183.pdf
【ANAインターコンチネンタル別府前 発時刻表】
http://www.beppuni.com/bus/time_k/276.pdf
今回はホテル最上位のPanorama Two Bedroom Suiteに滞在するので、ホテルと大分空港間の送迎が付いています。(Suiteのみですが、送迎サービスが付帯しているレートやパッケージが用意されています) 空港に到着すると、ゲストエクスペリエンススタッフの方にお出迎え戴きました。
空港送迎用の車はヴェルファイアです。他にもレンジローバーを用意されるそうです。インターコンチネンタル大阪 (以下、IC大阪) でも送迎用にレンジローバーを採用していますが、全く同じ車種です。ここインターコンチネンタル別府リゾート&スパ (以下、IC別府) の開業準備に当たってはIC大阪のスタッフの方々が相当数サポート業務に就かれており、何名かはそのままIC別府に移籍されています。その為、IC別府はIC大阪のサービススタンダードに則った事前準備がなされてきました。
到着。今回開業日のテープカットとかがあると期待して早めに来たのですが、なんと何も無し。静かな船出となりました。地元自治体、デベロッパー、サプライヤー、IHG関係者を集めてのレセプションイベントは8月7日に行われたそうで、この日は全館貸切の満室となっています。89室しかありませんし、バンケットの準備など考えるとこういう形になるのは致し方無いのですかね。すでに開業しているのにテープカットを後日行うのも奇妙なので、おそらくパーティーだけなのでしょうね。
ーーーーーここから先は有料で…した!笑ーーーーー
エントランスとホテル概要
エントランスからロビーに入ると高い吹き抜けと竹細工の大きなオーナメント、そして別府市内を見渡す大きな窓が眼に飛び込んで来ます。
このエントランスロビーにはフロントカウンターは無く、到着したゲストはソファに座ってチェックインするか、クラブラウンジにてチェックインする事になります。
チェックイン時にウェルカムドリンクとしてTWG製のお茶、『INTERCONTINENTAL BEPPU』が提供されます。ホテルオリジナルブレンドの様ですが、IC大阪の様にティーバッグや茶葉缶で販売はされていませんでした。今後後述するホテルブティックで購入できるようになるものと思います。
ロビーからの眺めも見事です。
カードタイプのルームキーはシンプルなデザイン。他のグループホテルですと裏面はその街のアイコニックな風景写真なのですが、こちらでは地元名産の竹細工を模した模様だけという実にシンプルなものでした。
建物は4階建てでロビーは2Fに位置します。この2Fにロビーラウンジ、ホテルブティック、リゾートセンターが。ジム、プール、大浴場とスパは1Fに。クラブラウンジとボールルーム (ザ・ギャラリー) は3Fに。レストランとバーは4Fに設置されています。
Suiteとクラブカテゴリの客室はクラブインターコンチネンタルラウンジ (以下、クラブラウンジ) でチェックインです。クラブラウンジやジム、プール、大浴場にはセキュリティがかかっており、カードキーが無いと入れません。クラブラウンジの中については後述します。高良さんの案内でクラブラウンジへ向かったのですが、この事が後ほど気付いたある事の伏線となります。
ロビーフロアを左手に曲がって進むとザ・ラウンジ(ロビーラウンジ)、ホテルブティック、リゾートセンターを抜けて客室フロアになります。
the LOUNGE
ザ・ラウンジではTWG製の紅茶やコーヒー、ホテルメイドのケーキやアフタヌーンティーが楽しめます。
変わったデザインのトレイですね。
ホテルブティック
(現在はペストリーショップに変わっています)
ホテルブティックでは地元別府名産の竹細工や木工工芸品を始め、ホテルのロゴ入りグッズ、客室で実際に使用している小物類なども販売しています。お値段は結構お高め。(笑)
現在のペストリーショップ
リゾートセンター
いわゆるコンシェルジュデスクです。地元観光情報や各種予約の代行、後述する温泉家族風呂の受付をここで行なっています。また、ライブラリ機能を有しており、数多くの日本文化、伝統工芸等の書籍をソファに座って読む事ができます。
そして客室へ…
エレベータで4階へ向かい…
廊下を右奥へと進みます。カーペットや壁に掛かっている絵画は別府の温泉地獄の躍動感がモチーフとなっているそうです。
そしてお部屋まで辿り着きました…
Panorama Two Bedroom Suite
それでは客室を一つずつ解説していきましょう。
まずはエントランスの竹飾り。螺旋状に編み込む形で太陽の様な円形を作り込んでいます。下にある銀色のオブジェはテーブルでは無く、竹飾りを際立たせるためのオーナメント、装飾ですね。
そして目に飛び込んでくるのがリビングです。
コンテンポラリ・ラグジュアリーなインテリア。カーペットは全て別府の温泉地獄をイメージして作られた特注品です。8人掛けのダイニングテーブルとソファエリアに分かれています。テレビはソニー製の65インチOELD 4KTVが設置されています。アーチ状になっている細長い立体物はLEDライトです。オシャレ。窓から見えるテラスには露店温泉風呂が確認できます。
客室にはインルームダイニングのメニュー以外は書類上のガイド、例えば宿泊約款などのホテルディレクトリは一切無く、全てテレビでチェックするスタイルです。IC大阪の開業時も同様だったのですが、結局1年後には普通のハードコピーが置かれるようになりました。さて、ここではどうなるか。
ダイニングテーブル上に置かれているウェルカムフルーツをカットしていただきました。
リビングに入ってすぐ左手にある黄金色の家具はミニバーです。小さい流しも付いているウェットバーですね。ネスプレッソのコーヒーマシンと数多くのグラス類、そして冷蔵庫らしきものが2台…。
片方は普通の冷蔵庫でしたが、もう片方はワインセラーでした!
ミニバーの価格表。ワインセラーのアイテムはソコソコの物をソコソコのお値段で販売しています。思った程ぶっ飛んだアイテムとお値段ではありませんでした。
ミニバーの扉を閉じるとこうなります。こちらも竹細工テイスト。
そして270度パノラマを楽しめる46sqmのテラスです!
2020年COVID-19による休業期間中に、お湯張りのシステムが入れ替えられました。アナログな感じになりましたが、こちらの方が直感的で良いと思います。
源泉はホテルのすぐ横にありました。
テラスからの270度パノラマビュー。まさに絶景です。
『別府湾を、一望!』この景色でございます (笑 ← 判る人には解るネタ)。
早朝なら、こんな風情ある美しい光景が。
バスルームはテラスとも直結しています。内風呂は沸かし湯ですが、嬉しいジャグジー付き。最近はジャグジーを撤去するホテルが多い中で、これは嬉しい。
シャワーには打たせ湯機能も付いています。
ベッドルームです。シモンズ製最高級ポケットコイルマットレスのクイーンベッドが2台のツインベッド仕様です。ベッドルームにもデイベッド付きのテラスがあり、リビングルームのパノラマテラスと合わせたテラスの総面積は61sqmにもなります。ちょっとしたSuite並みですね。
ウォークインクローゼットです。かなり広いですが、扉が重かったです。
このドライヤー、プロ仕様の5万円以上する代物です。お値段もさることながら、髪がサラサラになる魔法のドライヤーです。このドライヤーはこのホテルの目玉の一つだと思います。
ランドリーサービスは白洋舎に委託しているようです。お値段は…まぁ、こんなものでしょう。場所柄かつリゾートホテルだけあって、エクスプレスサービスには対応していません。
パントリー。ここでちょっとした料理も可能です。
冷蔵庫があるのは持ち込みするのにありがたい(笑)
そして、このSuiteがTwo Bedroomと冠されている所以の部屋へご案内します。
茶室です。畳中央部の正方形部分を外すとコンロが装備されており、ここで茶を点てることが可能です。そして、ここに布団を敷くことで、2つ目の寝室となる体裁です。
客室の電源スイッチは特徴的なデザインです。右2つはカーテンの開閉、左2つは調光機能付スイッチで時間帯に応じた明るさに調整可能です。左から2番目の何か不思議な絵のスイッチはテラスの照明スイッチです。
電話機はワイヤレスで実にシンプル。基本的にインスタントサービスボタンしか使いませんので、これはこれでMake senseしているのかも。
と、いうことでPanorama Two Bedroom Suiteについてはこれで全てです。
この部屋はやはり別格。これまで滞在した様々なSuiteの中でも別格の素晴らしさですね。閑散期でしたら1泊20万円台で滞在可能です。
Panorama One Bedroom Suite
East Wingの2Fと3F、Panorama Two Bedroom Suiteの真下となる各階13号室(213、313)がPanorama One Bedroom Suiteになります。
Panorama Two Bedroom Suiteと比較するとリビング部分の面積はほぼ同じな感じですが、ダイニングテーブルがありません。それ以外の家具やTVはPanorama Two Bedroom Suiteに準じた仕様となっています。
ベッドルームは竹細工をインスパイアした格子戸に囲まれる感じです。格子戸は全方位開放可能です。ベッドルームの100%プライバシーは保たれない感じですね。事実上のスタジオスイートです。
テラスは天井とソファのレイアウト以外は完全コンパチです。
露天風呂の大きさもPanorama Two Bedroom Suiteと同じです。
ミニバーはPanorama Two Bedroom Suiteと似たような造りですが、ワインセラーはありませんでした。
ベッドルームはハリウッドツイン仕様。
ダブルベッドが2台の構成です。
リビングから隠すものは一切ありません。
バスルームはTwo Bedroom Suite同様にテラスからもアクセス可能です。バスタブはIC大阪のそれと同じものですね。
洗い場一体型です。シャワーについては他の客室と同じものでした。
パウダールームはクローゼットと一体型になっています。広さの割には収納は多くありません。
パウダールームも格子戸を開ける事が可能です。そういう意味ではかなり開放感のあるセットアップも可能です。
以上がPanorama One Bedroom Suiteです。145sqmはあまり感じないかな。実効面積は100sqm程度に感じます。テラスからの眺望はやはり最高です。
Premium Suite
West Wingの1Fから4Fまでの各階15号室(115、215、315、415)がPremium Suiteのカテゴリとなります。この客室にはテラスに露天風呂が設置されていますが、前の項でも触れた通り、West Wingには温泉が供給されていないため、沸かし湯となります。
Suite共通アイテムのアーチ型LEDライトとアーチ型のソファ、リビングとベッドルームは中央のテレビウォールで分割されています。引き戸で完全にセパレート可能。
ワーキングテーブルは用意されていますが、コンセントやWired LANはソファ横のスツールに用意されています。写真ではわかりにくいかもしれませんが、スツールの横が扉付きのゴミ箱となっています。
ベッドルームは基本的にハリウッドツイン仕様ですが、2台をベッドパッド併用でワイドキング仕様にすることも可能ですので、ご希望の方は予約後にホテルまで相談してください。
バスルームがベッドルームから丸見えな構造です。実はバスルームガラス横の壁は引き戸になっていて、ここからバスルームへダイレクトに入ることも可能です。この引き戸でバスルームの目隠しはできますが、100%の目隠しにはならないため、ご注意願います。
テラスの露天風呂ですが、前述の通り、この部屋だけは沸かし湯で温泉ではありません。West Wingには温泉は一切引かれていません。ここがこの部屋の微妙な所。
バスルームとクローゼットですが、これが実に広い!ちょっと無駄に広すぎる位です。
広い割には収納は少なめ。96 sqm の内客室部分が66 sqmでバスルームとクローゼットで30 sqmはあると思います。印象としてはPremium Room2つ分の広さという感じ。
以上がPremium Suiteとなります。
Junior Suite
East Wingの2Fから4Fまで、Panorama Suiteの裏手に位置する各階14号室(214、314、414)がJunior Suiteのカテゴリとなります。この客室は位置的にマウンテンビューがメインになりますが、その代わり、Premium Suiteより広く、温泉露天風呂も完備されています。
玄関の竹編細工はPanorama Two Bedroom Suite と同じものが。
ソファや椅子の数は少なめですが、Panorama One Bedroom Suiteと広さ的には大差無い??
ベッドローム周りの作りもPanorama One Bedroom Suiteに似ています。格子戸で仕切る形なので、リビングとベッドルームを完全に分割したSuiteではありません。
このお部屋の残念なところはテラスからのビュー。マウンテンビューというか、駐車場と源泉ビュー…。
露天風呂は温泉を引いているのですが、ちょっと女性の方は駐車場が近い(と、云うか駐車場から丸見え…。) ので、昼間はかなり恥ずかしいかなぁ…。
ミニバーは Panorama One Bedroom Suiteと同じ仕様。
ハリウッドツインっぽいベッドですが、台座が完全に分離されている為、2台のベッドをくっつけてキングサイズとして使用する事は出来ない様です。
ビューはそのほとんどがマウンテンビューなのですが、ベッド横の窓から別府湾を望む事が可能です。結果、眺望は思ったほど悪くない条件が辛うじて保たれています。
リビングからベッドルームを遮るものは一切ありません。格子戸を通して中が見える造りです。
バスルームはパウダールームと一体型で、独立したシャワーブースが用意されています。
シャワーブースが独立しているのは、全てのカテゴリの中でもこのJunior Suiteだけとなり、他の客室はバスタブと洗い場が全て一体型となっています。
全客室中、最も広いウォークイン・クローゼットがこの部屋の特徴です。Panorama Two Bedroom Suiteより多い収納には驚きです。
この扉を開くとエントランスに通じます。エントランスとパウダールームの両方からアクセスできる構造になっています。
以上がJunior Suiteとなります。
Premium Room / Deluxe Room
Premium Roomが最も客室数が多いカテゴリとなるため、この部屋がこのホテルのスタンダードになると考えて良いでしょう。ちなみにDeluxe Twin Roomとの差はテラスの面積とベッドがツイン仕様のみと言う点だけで、内部や設備にはまったく違いは無いそうです。
このカテゴリの客室はそのほとんどがWest Wingにあります。つまり、温泉は客室内に引かれていません。East Wingにも15室 (内3室はDeluxe Twin Room 扱い) のみあるのですが、全て北向きで山側の眺望になり、別府湾は望めません。温泉も引かれていません。West Wingの客室は全て別府湾/市街地ビューとなります。
まずはビデオをご覧ください。キングベッド仕様の部屋となります。
CG通りの造り。
テラスはこんな感じ。
一応別府湾は見渡せますが、やはりWest Wingの眺望はどうしてもEast Wingに劣りますね。コレは仕方ない。
夜のイメージはこんな感じ。
ミニバーの設備はワインセラーを除いてほぼ一緒です。
冷蔵庫はちょっと変わった構造に。
バスルームです。この造りは既に公開されているイメージCGの通りですね。
バスタブはイメージCGでは円形に見えたので嫌な予感がしていた (筆者は真円のバスタブが嫌いなのです) のですが、コクーンタイプの物で安心しました。
トイレはTOTOのウォシュレット。筆者はLIXILのシャワートイレが嫌いなので、これは嬉しい。
Club InterContinental Room
Premium Room、機能的には申し分無いのですが、やっぱりWest Wingは眺めが…。という場合はClub InterContinental Roomに。全てEast Wingの別府湾側に面し、露天温泉風呂が楽しめます!
温泉露天風呂がある分、テラスが広めになっていますが、それ以外は室内の広さも全く同じです。
広い分だけテラスのソファも大きめに。
温泉露天風呂。これがあると無いとではテンションも違いますよね。
そして、East Wingならではの眺望!
夜のイメージはこんな感じ。
こちらはコネクティング仕様のツインベッドルーム。ミニバー周りのデザインがちょっと違います。
バスルームも全く同じなので写真は割愛。
以上がClub InterContinental Roomとなります。
じゃあ、泊まるならどの客室がオススメ??
筆者の個人的オススメは以下の通り。
1: Panorama Two Bedroom Suite (そりゃあもう…。当然ですよね。)
2: Junior Suite (コストパフォーマンスは一番高い!リピーター向け)
3: Panorama One Bedroom Suite
4: Club InterContinental Room
5: Premium Room / Deluxe Room (West Wing)
6: Premium Suite (コストパフォーマンスは一番悪いかも…。)
7: Premium Room / Deluxe Room (East Wing)
もうハッキリ言います。
泊まるなら最低でもClub InterContinental Roomから!
やはりこの温泉と眺望は代え難い。Premium Roomとの価格差は結構ありますが、どうせ元から料金は高いんですから、満足度の高い滞在にする為に全力で行った方が良いと思います!
個人的にPremium SuiteとJunior Suiteのカテゴリは逆にすべきだったんじゃないかなぁって思います。眺望以外はJunior Suiteの方が圧倒的にスペックが上だからです。
次に館内設備をご案内しましょう。
まずは別府湾を一望するインフィニティプールと屋外ジャグジーです。
インフィニティプールと屋外ジャグジー
フィットネスジム
24時間営業のフィットネスジムです。IC大阪の様に広くはありませんが、最新の機材が勢ぞろい。楽しくワークアウトできそうです。
AQUA
スイミングやワークアウトで疲れた身体を休めるラウンジAQUA。
このAQUAにもライブラリの要素が取り込まれています。
AQUAに鎮座ましましているJBLのオーディオParagon。もう絶版品で入手不能。各チャネル別にMcIntoshの真空管アンプを奢っているオーディオマニア垂涎のアイテム。まるでDJブースみたいですが、残念ながら滞在中にこのオーディオ一式からの音色を聴く事は叶いませんでした。
そして、AQUAを奥に進むと温泉大浴場が待っています。
大浴場入口前には竹細工のオーナメントが飾られています。これは温泉の泡をモチーフにしているそうで、同じモチーフで木工細工のオーナメントがロビーラウンジ近くに飾られています。
温泉大浴場
手前が女湯、奥が男湯です。これが基本設定ですが、日替わりで手前と奥が入れ替わります。実は手前と奥でお風呂の造りが異なっているのです。
下駄箱は最初ちょっと開けるのに戸惑います。扉の下部に持ち手があるので注意してください。上から手を伸ばしても開ける事は至難の業です。
脱衣場の給水器。おしゃれなデザインですね。
まずは奥のお風呂から。
美しい檜風呂風の内湯です。
内湯にはスチームサウナと打たせ湯も備わっています。
素晴らしい眺望の露店岩風呂
続いて手前の岩風呂風の内湯です。
こちらの大浴場には打たせ湯の代わりに寝湯が、ミストサウナの代わりにドライサウナが設置されています。日替わりで様々なスタイルのお風呂を楽しめるのは良いですね。
こちらの露天風呂も素晴らしい眺望です。
朝湯だとこんな美しい光景を楽しめますよ。
温泉家族風呂
そして残るもうひとつのお風呂は『温泉家族風呂』です。
こちらはリゾートセンターでの事前予約が必要で、宿泊者でも1時間10000円の料金が別途発生します。利用前には鍵をリゾートセンターで借りて、利用後に返却するシステムです。
筆者、家族風呂を舐めていました。家族風呂はあまり大々的にアピールされていない印象でしたが、間違いなくこのホテルのキラーコンテンツのひとつです。
プール左手に見える小さい小屋が家族風呂です。
さぁ、中に入ってみましょう。
これ、泊まれますよね!?
TVもミニバー用の冷蔵庫もあります。スレート造りの壁と床、そしてシルバーの箪笥がミニマル感を強調する非常にセンスの良いデザインです。
天井も高く開放感抜群。肝心のお風呂も広々としていて眺望も最高です。
シャワーもトイレも備えていて、これ完全にここに泊まれます。
1時間10000円って事は24時間換算で、1泊24万円。宿泊用に販売はされていませんが、オープン当時の1時間5000円換算で1泊12万円なら筆者的には大アリです!皆さんはどう思われましたか?
さて、温泉でリラックスした後は女性の皆様お待ちかねのスパをご案内します。
HARNN Heritage Spa
独特なボタニカルフレーバーが人気のタイの高級ブランドHARNN(ハーン)が展開するHARNN Heritage Spa。日本初上陸です。
Void = 空(くう)、無限、深淵 と名付けられた細長い廊下を歩いて行くと
その先にSpaのレセプションが待っています。
高良さん、積極的にモデルを志願されました(笑)
レセプションではHARNNのボディケア、ヘアケア製品も販売されています。
施術室です。カップルや友人同士でセラピーを受けることができます。
このベイシンは別府名産の小鹿田焼(おんたやき)だそうですよ。竹細工に限らず、地元の名産品を館内に取り込み、モチーフとしていることが判ります。
こちらはおひとり様向け施術室。
扉の竹細工も全て手作りです。
施術が終わった後はこちらで緑を眺めてしばしリラックス。
elements
ホテルにとって宿泊を除いた最も大切な施設はレストランとバーでしょう。
レストランがヘボいホテルに良いホテル無し。
elements ATELER + BARはオールデイダイニングのelements、ファインダイニングのATELIER、そしてオーセンティックバーのThe BARの3つの顔を持っています。
まずはelementsから。
elementsではテラス席も完備しています。真夏は私には厳しいですが、春と秋の美しい季節には雄大な別府湾と鶴見岳の風景を楽しみながらオープンエアで食事を楽しむことができるでしょう。
こちらのテーブル席からは美しい山並みの風景を楽しむことができます。
ここからはブッフェ台をご紹介します。
East Wing側のエントランスにある竹籠細工を模したブッフェ台は朝食時にはフルーツ、ランチタイム以降はデザートブッフェの専用台となっています。
朝食
ランチ
The BAR
West Wing側入口を入って右手にあるオーセンティックバーがThe BARです。
タヒチのインターコンチネンタルから異動してきた陽気なバーテンダーさんがカクテルを作ってくれます。
ノリノリでポージングしてくれました(笑)
テラス席も用意されています。
夜になるとムーディーに。
シグネチャーカクテルの『Flourishing Forest』を頂きました。ショートカクテルなのですが、爽やかで飲みやすい一杯でした。
ウイスキーの品揃えも頑張っていました。サントリー響30年もメニューリストに。ただし、ボトル売りのみでお値段90万円(税サ別途)!
ATELIER
ディナー営業専門のファインダイニングです。
カウンタースタイルのフレンチフュージョンといった感じでしょうか。
地元大分を中心に九州の食材を使った地産地消料理を提供しています。
オープン記念ということで、比較的リーズナブルな料金でコース料理を提供していました。
熊本県産トマトとコンソメ セイロンの香り
湯布院サーモンとビーツのマリネ アボカド
シマアジのタルタル かぼすジュレ
佐伯産真鯛とヒオウギ貝 ヴィエルジュソース
かぼすのグラニテ
九州産ビーフステーキ アトリエスタイル (供する前に燻蒸します)
バジルのパンナコッタ 桃のコンポート 柑橘のキャビア ペリエのジュレ
シナモンスティック添え
食後のお茶とピエール・エルメのチョコレート
どれも美味しかったのですが、ポーションがどれも小さすぎて、カナッペを食べているような気分でした。メインのお皿は量を選べるようにされると、もっと良いかと思いました。
インルーム ダイニング
いわゆる「ルームサービス」ですが、ワゴンサービスとテーブルサービスが選択できます。ワゴンサービスは一般的なルームサービスですが、テーブルサービスの場合は、料理をデリバリーしてくださったスタッフさんが客室内のテーブルにテーブルセッティングを行いレストラン並のサービスを提供してくれます。これは新鮮でした。
インルームダイニングのメニューはelementsのアラカルトメニューと共通です。
スパゲティ・ボロネーゼ
和牛バーガー
鴨南蛮そばとおにぎり(じゃこ)のセット
THE GALLERY
宴会場・会議室エリアの総称をこのホテルではTHE GALLERYと名付けています。大規模なカンファレンスや宴会場と言うよりはミーティングルームやショーケース(展示会)的な利用を想定した造りです。何故ならば、このホテルにはチャペルが無い。婚礼部門がまだ無いからです。今後、二期工事(後述します)にて宴会場やチャペルなどの増築が見込まれますので、これからと言ったところです。
ホワイエ
ここでもミーティングとか展示会ができそうですね。こちらにはスモールキッチンと冷蔵庫が設けられており、会議や展示会の休憩スペースとしてドリンクやスナックを提供する事が可能になっています。
Azure
THE GALLERYの中で一番宴会場っぽい造りの部屋です。
この部屋からは別府湾・別府市街地を一望できます。広さは77㎡で、パーテーションを使って2部屋に分けることも可能。ビルトインタイプの65インチモニターを2台備えています。
Emerald
オーバルルームのようなミーティングスペースとラウンジスペースに分かれた変わったスタイルのお部屋です。こちらも77sqmで、ミーティングスペースとラウンジスペースはパーテーションで分割可能です。
ボードルーム
こちらはセミナースタイルの小規模カンファレンスルームです。Azure、Emerald同様に中央部分でパーテーションによってボードルーム1と2に分割可能です。写真はパーテーションを開けてひとつの部屋として利用した状態です。
Club InterContinental Lounge
『ホテルの中のホテル』と言えばクラブインターコンチネンタル。クラブインターコンチネンタルルームとSuiteの滞在客、そしてRoyal Ambassador メンバーのみがアクセスを許されています。デラックス ツインルームとプレミアムルームの一般滞在者は混雑状況によっては20000円の追加料金 (税サ別) でアクセス権を購入可能です。
ドアにはオートロックが掛かっています。カードキーをドア右側のセンサーにタッチして解鍵しますが、カギが開くまでに少々時間を有しますので、慌てず待ちましょう。
クラブインターコンチネンタルラウンジの営業時間は午前7時から午後9時までとなっています。
ドアを開けると左手にレセプションデスクがありますが、チェックイン・チェックアウトはソファやダイニングチェアに座って飲み物を戴きながらの手続きとなります。
レセプションデスク正面は2人掛けテーブルが4セット、6人掛けソファが1組設置されています。広々とスペースを使っていますね。
ソファはこの1組しか無いのですが、ダイニングチェアの座り心地がかなり良いため、ソファの少なさはそれほど気になりません。
レセプションデスクを横目にまっすぐ奥へ進むとブッフェゾーンと4名掛けテーブルが2セット、2名掛けテーブルが4セットあります。このラウンジの座席数はトータルで30席です。
ブッフェゾーンはそれほど大きくはありません。そもそも89室中、アクセス権がある客室は21室しか無い上に、アクセス権のあるゲストはelementsで朝食を摂る事もできるのですから、それほど大きくする必要はないのかもしれません。
クラブインターコンチネンタルラウンジにはトイレが2ヶ所あるのですが、うち片方はシャワーブースも完備されています。
アフタヌーンティーセットは基本的にIC大阪を踏襲したスタイルです。
カクテルタイムは飲み物のセレクションはIC大阪並みで申し分ありませんでしたが、フードの方は品数的に物足りなさを感じました。ワンプレートにホットカナッペとコールドカナッペが2つずつ。後はチーズとベジタブルスティックにクラッカー。これは物足りない。これからに期待します。
シャンパンはIC大阪同様、ルイ・ロデレールでした。
クラブインターコンチネンタルのシグネチャーカクテル、かぼすダイキリ
朝食はIC大阪に準じた形でアラカルトメニュー(4種から選択)にサラダバーとコールドカット、乳製品を組み合わせる程度です。全体的にシンプルな構成です。elementsで朝食を摂る場合でもアラカルトメニューとブッフェの組み合わせ、かつアラカルトメニューはクラブラウンジと同一ですが、ブッフェの種類はelementsの方が選択肢が多いため、朝からガッツリ行きたい人や大食漢の方は、朝食はelementsで摂った方が良いかもしれません。
クラブインターコンチネンタルのメニュー
滞在こぼれ話
こぼれ話1
滞在中、ありとあらゆるスタッフさんが笑顔で『Raynyan様、おはようございます。昨晩は良くおやすみになられましたか?』『Raynyan様、こんにちは』と挨拶してくださいました。一人ひとり全員をご紹介頂いたわけでも無いのに何故?なシチュエーションですが、到着直後、宿泊部長 (現総支配人) の高良さんに館内を案内していただいている際に全館スタッフに『今からRaynyan様をご案内します。皆さんちゃんとお顔を覚える様に』と無線で指示が飛んだそうです。いや〜コワイコワイ(笑) おかげさまで快適に過ごす事が出来たわけですが、ここのホテルグループを使い倒すと、どこへ行っても似た様な状況が発生します。海外では『記念写真を撮りましょう』と撮られた写真が館内に共有されます。体調不良があった場合やレストランで何を食べたのかも、みんなスタッフさんたちは知っています。こういった状況を『インターコンチにプライバシー無し』と一部のFrequent Guest、特にRoyal Ambassadorメンバーは自嘲気味に呼んでいます(笑)
こぼれ話2
滞在最初の朝、8月2日の朝6時に火災警報が鳴り出すトラブルが発生しました。勿論、火災など発生しておらず、『あーあ。開業最初の朝からやっちゃった?こりゃ、マネジメント大激怒かな?(笑)』とベッドの上で笑い転げていたのですが、真相は大浴場で備え付けの扇風機を使おうとされた宿泊客の方が、扇風機のスイッチがどこか判らず (ちょっとオシャレなデザイン)、謝って火災報知器のボタン (これまた、ちょっとオシャレなデザイン) を押してしまった事が原因でした。
現在は火災報知器のボタンに大きく注意書きがされる様になりました(笑)
その日の午前中はこの話題 (もちろん、笑い話として) で館内は持ちきり。誤って火災報知器のボタンを押してしまった御仁はエレベータ等で会う人会う人へバツが悪そうに平謝りだったそうで、それがまたゲスト、スタッフ皆が笑い話として済ませる事ができた要因だと思います。寛容なゲストばかりで本当に良かったと思います。
今後の拡張計画
まだ公式に発表されたものではありませんが、2018年4月20日付大分合同新聞 朝刊に掲載された運営企業のGHS株式会社 近藤智 社長のインタビュー記事では第二期工事として一軒家スタイルの客室、ヴィラを増築し、第三期工事では宴会場やレストランを増築するプランが語られています。チャペルなどのウエディング施設もこの時に建設されるものと思われます。まだまだ発展するANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ、楽しみですね!
4日間の滞在を通して
開業直後で色々とサービスがこなれていない感は若干ありましたが、開業直後としては極めて優秀なスタートを切れたと感じました。温泉リゾートとしてはハイアットリージェンシー箱根リゾート&スパが外資系高級ホテルの代表格だと思いますが、間違いなく超えたと思います。本当にパノラマスイートの270度のビューは比類無き絶景で、翌日に仕事が無ければ延泊したかった位です。
マネージャークラス以上のスタッフは経験者ばかりですが、現場のラインスタッフさん達は全員新人・未経験者ばかりだそうです。ですから温かい目で見守り、彼らが成長しホテリエとしてこの仕事に喜びを見出せるような環境づくりにゲスト側も配慮すべきと思います。ホテルを作るのはスタッフであり、ゲストなのですから。
この4日間お世話になった現場スタッフの皆さんだけでなく、開業前から予約と各種アレンジのサポートを下さったセールス&マーケティングチームの皆さん、IHGANAの皆さんにこの場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。そして、開業本当におめでとうございます!
(了)