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【 なつ 】 空中游泳#5

毎日を短パンで過ごしている。どんどん痩せていっているから、長ズボンも短パンもレディースを好んで穿いている。もう少ししたら長ズボンもレディースのSになりそう。どこまでぺっちゃんこになるんだろうか。

靴は履かない。もっぱらビーサンだ。いろんなサンダルを試した。雪駄も下駄も。その結果、私にはビーサンが今のところは一番しっくりくる。

上半身はアトリエでは裸。なんならパンツ一丁。外でもゆる〜いタンクトップが一番いい。

楽ちんっていうのは尊きことだ。

娘は、すぐにすっぽんぽんになる。どこでも構わず脱ぎだしちゃう。本能なんだろう。気持ちがよく分かる。

これは、きっと遺伝。私も海とか川とか崖とか自然に溶け込むと、よくすっぽんぽんになる。めちゃくちゃに気持ちがいい。以前、ポルトガルの崖ですっぽんぽんになって、数時間ただ座ってぼーっとしてた時なんか最高だった。

ユーラシア大陸のはじっこで全裸の日本人。おれ以外にやったことある人いるのかな。

宮古島の海ですっぽんぽんで泳いだのも気持ちよかった。魚たちが集まってきて、一緒に遊んで楽しかったなぁ。ポルトガルの崖でも、渡り鳥が手が届くくらいのところに止まって、一緒に海を見ていた。

すっぽんぽんは尊きことだ。

地元

夏は、ひらいている。この感じが、とても好き。うだるような暑さが堪えることはあるけれど、水に飛び込めば爽快感を味わえる。そして、おいしい果物にかぶりつく。最高じゃないか。

感覚がひらく季節に、思う存分とひらくことで、自分の中を巡る何かが感じられる。

今年の夏を、どんな夏にしよう。

画家になって、はじめての夏。冷房を切ったアトリエで、絵の上に汗をダラダラ流した作品でも描き上げてみようかな。


かつてはセンチメンタルに、いつかの夏を思い出すことが好きだったりもしたけれど、今は今の夏をひらききって過ごしている。

いつか振り返ったときに、とびきりセンチメンタルにさせる夏をつくってみよう。いや、なんだかもう振り返りそうにもないな。

そんな夏。

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