【 たつ 】 空中游泳#6
何年振りだろう、家族旅行へ行ってきた。娘が生まれてからは初めてだ。前回は台湾に行った。その前は沖縄。今回は北海道へ。
私は何度か足を運んでいるが、家族みんなは初めて。数日前にバタバタと決めたので下調べもあんまり出来なかったが、旅はお任せあれなので本領発揮だ。
妻の要望は「だだっ広いところ」だった。大体がだだっ広いから、どうしたもんかなと思えたが、息子が好きそうなものもプラスしたアイデアはグランピングだった。
十勝に素晴らしい施設を発見した。残りひと枠で取れちゃうあたり「やっぱ持ってるわぁ」と、しばし浸った。
出発前夜に帰宅すると、テーブルの上に息子自作の「北海道アルバム」なるものが。何かと楽しみ上手。こういうのを見ると、俄然よろこんでもらえる旅にしようとなるもので。
当日、おてんば娘は飛行機でぐっすり寝てくれて最高の出だし。飛行機の席の問題もあって、宿からはちょっと遠い旭川空港へ。ところが、これがナイスな展開に。美瑛、富良野のだだっ広いエリアや青い池も行けた。最初からよろこんでもらえてうれしいスタート。
グランピングだということは息子に内緒にしていたので、リアクションを楽しみにしながら、ギリギリセーフでチェックイン。灯りがほとんどない施設内で迷子になりながらテントへ向かう。
期待を超えるリアクションを炸裂してくれて、妻とニヤリ。個人的には温泉があってうれしかった。モール温泉っていうものに初めて入ったが、ビックリするくらい肌スベスベに。宿泊中は入り放題だったので、毎日朝晩入りました。ちょー美肌。
寿司、ジンギスカン、豚丼、パン、ラーメン、ソフトクリーム、BBQと美味しいものばっかり頂く日々。どの人気店もスッと入れてラッキー三昧。普段はナッツとドライフルーツくらいしか食べてないので、体感で3キロは太ったかな。どれもこれも美味しかったなぁ。しあわせ。
昼間は連日、だだっ広い、これぞ北海道!って感じ満載にしようと思い、牧場や展望台などへ。日本一大きい牧場へも行きましたが、辺り一面が雲で真っ白。霧がかって寒いくらい。しかし、ここでも持っている。晴れた。一瞬で。さらに超広大な牧場なのに、急に牛たちが一斉に目の前まで近寄ってきてくれた。子どもたちはビビってた。
他の牧場に着いたときも、雨が上がってくれたし、ハチャメチャにかわいい看板犬もやってきてくれて戯れることができた。デカい犬ってかわいいな。
展望台についたときも雨が上がって、広大な景色を一望できた。よっぽど普段の行いがいいのだろうか。子どもたちは、笑っちゃうくらいのだだっ広い平野に向かって無限ヤッホー。十勝平野はヤッホーは返さないけど。
最後の最後に公園で遊んでいると夕立でみんなずぶ濡れに。ひとり、素っ裸になり噴水で遊んでいた娘だけはお構いなしだった。大物の予感しかしない。おもしろい奴だ。
とにかく、毎日よろこんでくれていてうれしかった。だだっ広いところをギャー!と叫びながら走るとか最高。いいもんだな、家族旅行。とっても楽しい。
夜、「晴れたら星がキレイだろうなぁ」と焚火をして一服しながら見上げていましたら、本当に持っている。晴れた。満天の星空とはなりませんでしたが、キラキラと光る星たちを眺めることができてうれしかった。
やっぱり星はいい。好き。
今度は天気予報をよーく見てから、真っ暗な闇の中へ向かい、えげつない星空を見せてあげたいなぁ。
家族はもちろんのこと、誰かがよろこぶ姿を見るのはうれしいものだ。もちろん、自分もしっかりよろこんでいる。旅行でも日常でもいつでも、こんな感じがいい。
そして、今回の家族旅行は本当にいろんなサポートを頂いて実現した。心の底から感謝が湧き出ました。なんでもかんでも一人でどうにかするぞという気概が勝って生きてきたが、そんなのたかが知れている。子どもらのように、へっちゃらに「手伝ってほしい」とお願いできることは大切なことですね。
少し肩の力を抜くキッカケをくれた家族旅行でした。ありがとう。
ジョンレノンを聴きたくなった。
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