効率とはなにかという話~大学生の勉強編~

ミルクレープは30分以上クレープを焼き続ける苦行であることを知った男,さくまです.

自分の誕生日ケーキを自分で作るのにも慣れてきたわ

今回は大学生の勉強における「効率」の話.
私は2020年で大学院博士課程前期2年=M2になる工学系大学院生である.
大学生にとって切っても切れないもの,それは単位.単位を取るためには勉強をしなければならない.2020年4月現在は諸々の事情によりキャンパスライフを過ごせていない人が大半だろうが,今年大学1年生になった方々に,大学生活が始まった際に心がけてほしいことをちょこちょこと綴る.

さて,大学の授業のテストは往々にして絶対点方式である.つまり,100点満点中ある点数以上(基本的には60点)取れば単位が認定される.中学生や高校生の頃のテストの点数のとり方は
・コツコツと真面目に勉強する
の一択だったと思う.(当然不正行為を省いている)

しかし,大学になると様変わりすることがある.テストの内容が毎年そんなに大きく変わらない(場合によってはほぼ一緒)ということだ

これはどういうことかと言うと,過去問を手に入れ,答えを丸暗記すれば点数が取れてしまうということだ.つまり,大学のテストの点数の取り方は
・コツコツと真面目に勉強する
・先輩や知り合いのツテを使い過去問を入手し丸暗記する
の2パターンになる(これはあくまでもテスト方式での点数の付け方の場合で,レポートや演習方式ではあまり意味がなかったりする)

ここまで読んでくれた方々はどうだろう.後者のテスト対策を行う者は効率がいいヤツなんて思ったりしただろうか.あるいはそう呼称したことはないだろうか.
私が提言したいのはこの効率である.

効率の話をするときには必ず何を持ってして効率的かと考えるべきだ.つまり,終着点がどの地点において効率的かということだ.

料理を例にあげよう.食べるということを終着点に置くと最大効率は出来合いのものを食べることだ.食べるだけならばそれでいい.
一方で花嫁(花婿)修業を終着点に置くと最大効率は料理教室に通うことだ.しっかりと技術を身につけることが重要だ.

つまり,終着点によって効率の意味が変わってくる.ここで大学の話に戻そう.

授業の単位を取るだけならば,ツテを使って過去問を入手し丸暗記することが最大効率だ.
ではコツコツと真面目に勉強し知識を定着させることはどこが効率の終着点なのか.答えは人生すべてである.

私の周りには4人大学院特待生がいた.うち3人はサークルによく顔をだし,先輩などのツテがたくさんありテストの点数が良かった.カタログスペックで言うとこの4人は同じだ.しかし,研究室に所属して話してみると,先の3人は専門的な会話ができない.「授業で習ったじゃん?」という箇所が全くわからないというのだ.したがって,教授と研究の話が成り立たず,結局研究着手まで非常に時間がかかっていた.そして論文発表の際には専門用語がわからずズタボロにされていた.(なおズタボロにされるのは全研究従事者が通る道なのでこれを恐れる必要はない
過去問から丸暗記勉強法を頭ごなしに否定する気はない.もちろん勉強はしているのだし要件は満たしている.しかし,実際に会話してみると色々とボロが出る.この点をどのように考えるかによって効率の終着点を見直すべきだと思う.もっと言えば,就活の際に結構専門的なところを聞かれる.それをぼんやりと答えるかはっきりと答えることができるかで印象は変わってくる.特に理系の場合はその影響は大きい(人事の友人談).

大学を「卒業し就職するための通過点」と定義するならば単位取得位を終着点として勉強するのも良いだろう.しかし,大学を職安のように扱うにはちと費用がかかりすぎるように思う.大学が人生最後の夏休みと言われた時代は終わっている.せっかく高い金を払うならば後の生涯「こんな研究をしてきました」と胸を晴れるような大学生活をしたほうが良いと思う.

なお,創作フィクションで見るような華やかなキャンパスライフとコツコツとした勉強は完全に両立可能であることは声を大にしておく.学年主席はだいたい両立できているヤツが成る.

以上早々に就職も決まり,後は楽しい楽しい研究という段階で研究が行き詰まってプッツンしそうなM2の意見であった.

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