山中(礼)

KIBOW社会投資ファンド(代表パートナー)| グロービス経営大学院(教員) | グロービス代表室ベンチャーサポートチーム(G-STARTUP、G-GROWTH、G-CHALLENGEファンド担当)| 社会を変え産業を興す豊かな土壌の土のひとつぶ。

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最近の記事

株式市場というもの

株式市場について考えています。しばらく考えていました。この文章を投稿することを迷いつつ…投稿しちゃいます。 1)深い社会的責任(Deep Responsibility)を負った企業 --- ハーバードに紹介された日本人経営者とはハーバード・ビジネス・スクールで経営史を教えているジェフリー・ジョーンズという先生の講演を聞きました。ジョーンズ教授は社会的責任を深く果たそうとする"Deep Responsibility"という概念を提唱していて、この「深い」社会的企業家の事例とし

    • 2021年の社会進化10選

      毎年恒例の、「山中が勝手に選ぶ2021年の社会進化10選」をお届けします。 順不同です。 1)#マンホール聖戦 マンホールの蓋を探して撮影する謎の集団!ゲーム「鉄とコンクリートの守り人」!? 実はこれ、水道関連事業を80年以上手掛ける日本鋼鉄管社と、非営利組織のWhole Earth Foundationが共同で実施している市民参加型のゲームです。日本に膨大な数あるマンホール蓋の劣化を監視するために、市民を巻き込み、かつ壮大なゲームにしました。Whole Earth

      • 「意味の深みへ」を読んで

        新公連の「こころざし合宿」でご一緒した藤沢 烈 さんが一時期強烈に傾倒したという井筒俊彦の本を少しずつ読み始めています。 「意味の深みへ」 老荘や易経、イスラム経などの思想の根底を流れる深層意識を考察し、言葉になりにくいその意識(「言語アラヤ識」)を丁寧かつ縦横無尽に論じた一冊でした。 https://amzn.to/2KS6LRU 私は老子の「道(タオ)」の意味をあまり理解できていませんでした。老子を手にとって30年。ようやく謎が解け始めました。今この本を読めたことに

        • ハイ・カントリーを駆けよ(Harvard Business School学長からのメッセージ)

          2003年、Harvard Business School(HBS)の卒業式で、学長のキム・クラークは「ハイ・カントリー(高地)を駆けよ」というラスト・メッセージを卒業生に送った。 当時私は卒業生としてそのスピーチを聞き、後日原稿を読んでも、何ら心に響くものがなかった。 しかしさっき改めて、HBS教授陣のラスト・メッセージをまとめた「ハーバードからの贈り物」という本を読んでいて、キム・クラークのメッセージに触れた時、心底良いメッセージだと感じた。 本を読んで再認識したの

          命が光るとき

          起業家と仕事をするのが好きだ。20年間全く飽きることがなかった。 起業家が立ち上がるとき、命が強い光を放つのを感じる。その光が周囲を巻き込み、社会構造を動かす音が聞こえる。 でも実はもう一つ、私が「強い光」を感じるタイミングがある。それは人が死に直面して命を生きる時だ。 例えば日本史上最強の終末期患者である正岡子規。病床を離れられず、残された命が短いことを知った後の活躍は凄まじい。日本の俳句を変え、短歌を変え、その評論で日本語のありかたそのものを変えたと言ってもいいかも

          命が光るとき