page 13 『 曖昧な色の落とし物 』ノンフィクション
室内の明るさとかすかに聞こえていた鳥たちの声が、徐々に顕著になってきていた。目映い朝の光が窓から燦々と降り注ぐ寝室は光で溢れ、外の街路樹では無数の鳥たちが一斉に声を上げて鳴く。からりと晴れ渡る今朝の空を、皆で喜び合ってでもいるのだろうか。私はベッドでうとうとしながら、その元気な鳴き声を何度も耳にした。
どちらも、どんよりとした様子の私とは真逆な雰囲気を放っている。だが「そんなことは、全くもってお構いなし」そう言わんばかりの辺りの明るさも、鳥たちの鳴き声もいつまでも続き、私