Coda あいのうた(ネタバレ少しあり)
今日の天気は曇りのち雨。
そんな晴れやかな天気ではない中で、見に行った映画が、「Coda あいのうた」です。
予告を見た時から気になっていて、アカデミー賞にもノミネートしていた作品で私の中での注目度は高かったです。
あらすじ
豊かな自然の町で暮らす高校生ルビーは、両親と兄の4に家族の中で一人だけ耳が聞こえる。陽気で優しい家族のために、ルビーは幼い頃から”通訳"となり、家業の漁業も欠かさず手伝っていた。新学期、合唱クラブを選択するルビー。すると、顧問の先生がルビーの歌の才能に気づき、都会の名門バークリー音楽大学の受験を強く勧める。だが、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能に信じられず大反対。ところが、思いがけない方法で娘の才能に気づいた父は、意外な決意をし・・・。
耳が聞こえないという問題がある中で、音楽というものを扱うのはすごく繊細なことだと感じました。私たちの中で音楽を聴くことは日常の一部に組み込まれているごく普通なことであって、彼女の家族はそれが非日常で、ルビーが音楽を聴くことをマイノリティなことだと考えます。そんな世界を見たことがない人は想像だけでは追いつけないようなリアルな日常があるだろうし、私も実際に映画で見て、「そっか、そういう部分も私の見ている世界とは違うんだ。」と、初めて知ることが多々ありました。
私が印象に残った場面はみんなとおそらく似ていると思いますが、秋のコンサートの後の夜、ルビーが父のために歌うシーンです。父は僕のために歌ってとルビーに頼むが、声は聞こえない。でも、ルビーの喉に触れ、歌を聴いている。その歌を聴く姿は不思議な感情が掻き立てれ、振動で音楽を知る姿に、涙しました。歌を聴く方法は耳だけじゃない、と大胆に言うようではないですが、彼らなりの音楽の触れ方を知りました。
私は部活も音楽系の所属でしたし、日常的に曲を聴くので、音楽はとても身近な存在ですが、この映画を見ると音楽への親しみ方もより繊細に扱うようになりました。歌詞の意味や作曲された際のバックグラウンドも調べるようになりました。それだけで、その曲への愛着はグンと上がります。聴いてもらうために作られたものなのだから、聴く側も少しだけ歩み寄れたらな〜と。
スケジュールが合わず、授業をすっぽかして見に行きましたが、その甲斐がありました。(後悔してません。笑)
きっと、ふと、忘れた頃にもう一度みるような気がします。