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最近の読書事情⑨『日本の闇と怪物たち黒幕、政商、フィクサー』佐高信・森功
先日「知れば知るほど知らないを知る」という言葉を知って、なんて真理を言い得た言葉なんだろうって思った。
自分で言うのもなんだが、これまでの人生はきれいなものだけを見て聞いて感じて生きてきた純粋培養だった私が、はたして私の知ってるはずの現代日本の歴史というか事件というかはこの本に書いてある事と同じなのだろうか、と頭を抱えた。
私は何にも知らなすぎた。
目次見るだけでおおおって。すごい。
《目次》
はじめに 佐高信
序章 統一教会と創価学会
第1章 「闇社会の帝王」許永中
第2章 国家を支配する「フィクサー」葛西敬之
第3章 中曽根康弘と田中角栄の宿縁
第4章 竹中平蔵と「総利権化」の構造
おわりに 森功
佐高さんと森さんの会話形式なので読みやすいけど、兎に角出てくる人たちが多くて、しかも知らない人ばかり。でもすごい経歴の肩書の人ばかり。そして、こういう一部の企業家や政治家の思惑で日本の政治、歴史、庶民の生活は形作られているのか。なんだろうこのモヤモヤした気持ちは?例えば、最近トランプの側にぴったりと寄り添うイーロン・マスクに感じてた違和感に近いものなのだろうか。
この本の内容だって、まあ本当かどうかわからないのだけど(本当なんだろうけど)、でも記事にするための取材やなんかをしっかりされているのは窺い知れる。インタビューをするのだって取材するのだって、人に会い話してもらえるまでの機会を作り関係性を作るのは並大抵の事ではないだろうと思った。昨今のネットに溢れている、私たちが容易に目にするコタツ記事とは違う。比べるところじゃないか。
正直なところ、いわゆる陰謀論とかそういう話はあまり好きではないのでそんな話を聞いてもあまりちゃんと聞いてなかったのだけど、そうじゃなくてもっと別の角度から考えるべきなんだろうなと思った。政治とは、国益とは、豊かな生活とはなんなのだろう。それはどういう風に作られていて、私たち一般国民はどう関わるのが正解なのか。昨今の裏金、政治献金などのお金の話など。フィクサーと言われる人たちは私たち一般国民の敵なのか味方なのか。何がどうしたら偉人で、どうしたら悪党なのか。
私はまだ何も知らない。