【ゲームレビュー】ブレイブリーデフォルト2
初ゲームレビュー
自身初のnoteでのゲームレビューは「ブレイブリーデフォルト2(Switch版)」。
なぜかと問われると「言いたいことがいっぱいあるから（いい意味でも、悪い意味でも）」である。
もう少しなんとかなりませんでしたかスクエニさん。。という感想に尽きる。
いくつかの項目に分けて個人的な評価を述べていきます。
ネタバレを含みますので要注意。
あまりにも王道すぎるRPG
この一言に尽きる。王道すぎてつまらない。プレイしている中で驚きがほとんどなかった。すでに完成されている戦闘システムとジョブシステムに甘えているだけのゲーム。特に進化を感じることはないグラフィック。陳腐にも程があるストーリー。。
やっていて苦痛ではないが、寝食を忘れてプレイするほどでもなく、淡々とEDを迎えた。
○グラフィック、操作性など
グラフィックについては、可もなく不可もなくと言った感じ。
不満はないが、特に感動することもなかった。
ただ、街の一枚絵を背景に、キャラが走り回る初代からの演出はやっぱり幻想的で、じっくり眺めたくなるほど美しい。この伝統はずっと続けて欲しいと思う。
操作性については普通だが、最適化がうまくいってないのか、たまにカクついたり、ロードも少々長い印象。尤も、プレイ感を阻害するほどではないため、許容範囲内ではあるが、もう少しどうにかならなかったのだろうか。。
○音楽
音楽については、REVO氏作曲ということもあり、耳に残る音楽も多く、そして何より戦闘曲が総じてかっこいい。
ロケーションにぴったりな音楽が多く、ここぞというときにストーリーや戦闘を盛り上げてくれる。
ただ、個人的には初代BDFFの方が好みだったな、という感じ。ここは個人差があると思う。
○ストーリー
王道すぎる。その一言。
が、全く掘り下げがないため、淡白が過ぎる。さらに矛盾点、疑問点もあり、正直１番の低評価ポイント。
・主人公に関して
序盤から、舞台となる大陸の外側、外海から来たことが判明する。
さらにすでに死んでいて、クリスタルの力によって生かされていることが明らかとなる。
しかし、その設定こそほぼ死んでいる。EDで、死んだと思ったら実は生きてました、というFF10みたいなことをしたいがための設定だと思われる。ストーリーで言及されることは無いに等しい。
さらになぜ風のクリスタルに選ばれたのかもよく分からない。多分たまたま。
・ヒロインのグローリアについて
亡国の王女で、クリスタルを管理する使命があるらしいが、国が滅びた情景描写や記述が全くないため、少しも感情移入することができない。だから、クリスタルを取り戻すのが本筋の話となるが、全くやる気が出ない。物語の根幹となる話なのに、なぜ掘り下げなかった。
・アデル、エルヴィスについて
上記二人と同じだが、掘り下げが全くない。アデルに至っては実は妖精であり、さらにラスボスである姉の企みを止めるため旅立ったことが終盤付近で明かされるが、伏線が全くなく、そもそも妖精の存在を作中で匂わせることがないため、妖精であったことが分かっても驚くことがなかった。姉に至っても最終盤でやっと明かされる事実ではあるが、伏線もなく動機も分からず、倒そうと思う気持ちが湧いてこない。
・敵キャラについて
全く魅力がない。
ただ当たり前のように悪いことをして、主人公に倒される運命にある。
だから印象にも残らず、倒そうという気も起きない。仇でもないし、よく分からないが奪われたクリスタルを取り戻すために戦うだけである。
そしてグローリアの王国を滅ぼした敵が大ボスなのだが、何故クリスタルを集めていたのかがよく分からない。クリスタルを解放すると世界を滅ぼすレベルの邪悪な存在の封印が解けるのを認知しておきながら、何故かクリスタルを解放する。自身で倒せると思ったのか。。アホすぎる。
ラスボスの動機も薄い。そのため「倒そう」、と息巻くこともなく、淡々と終わっていく。
・設定について
外海は全く別の世界という設定であるのだが、なぜか別の国があるとか言い出したり、その辺りの設定がよくわからない。そもそも、一つの大陸、その中の五つの国が全世界であり、街は数えるほどしかないという設定だとしたら、あまりにもスケールが小さ過ぎる。こんな設定はもうやめるべきで、変にリアルになったせいで非常に違和感がある。FFT やFF12など、他の大陸や国がある、という設定ではダメなのか。
その他にも色々突っ込みたいところはあるが、総じて盛り上がりに欠け、ストーリーを進めるのが苦痛だった。特に物語に引き込まれることもなく、淡々と作業をしている印象だった。
○クエストについて
本当にいらない。
お使いで終わるクエストが多く、さらに報酬も微妙なものばかりで、やる必要が皆無。
ストーリーもほぼ無く、ノイズでしかない。こんなもの追加するなら撤廃したほうがいい。これなんで作ったwと本気で疑いたくなるレベル。クエストクリアで経験値やJPなどが貰えるようにすれば、もっと精力的に取り組めたかもしれない。
○戦闘、育成について
本作最大の評価点。本当に面白い。
まずブレイブ、デフォルトシステムが素晴らしく面白い。
雑魚戦はフルブレイブで全体攻撃を繰り返せばサクサク終わるので快適。
これのおかげでRPGで敬遠されがちな稼ぎが格段に楽になっている。本作はシンボルエンカウントなので、フィールドで後ろからエンカウントすれば、大体こちらが先制でき、そこでフルブレイブすることで瞬殺できる。
ボス戦はどこで畳み掛けるか、このターンは耐えて体勢を立て直すか、フルブレイブで回復するか、相手が畳み掛けてくることを見越してデフォルトするか、などなど、常に緊張感のある駆け引きが生まれる。メリハリが効いていて楽しい。そして行動順序も画面である程度把握できるようになっているので、戦略が立てやすい。
ジョブシステムも完成されている。
アビリティの組み合わせが面白過ぎる。また、どんなアビリティがどのレベルで取れるのかも把握できるので、このアビリティ組み合わせたら強いだろうな、、という妄想をしながらジョブレベルを上げ、試行錯誤ができる。戦闘面はこのゲーム唯一の面白さにして最大の面白さと言っても全く差し支えないと思う。ただただ強い敵と戦うためにストーリー進めていたといっても全く過言でない。
まとめ
総じて、中途半端なRPGだな、といった感想だった。
特にストーリーがいまいち過ぎる。つまらなすぎてあまり記憶に残らない。キャラクターの掘り下げ、動機づけが淡白過ぎる。そのため、キャラクター達は生きておらず、ゲームプレイヤーに動かされるために存在しているに過ぎない、といった印象だった。
戦闘はめっちゃ面白い。コマンドバトルの中では最高峰だと思う。戦略的なバトルを楽しみたい人はやってみてもいいかも。
そんな訳で戦闘が気になる方は手に取ってみてはいかがだろうか。ストーリーを楽しみたい方は別のRPG、ブレイブリーデフォルトシリーズを触りたいのであれば、初代の完全版である、フォーザシークウェルを手に取ってみてはいかがかなと思う。