100日後に中止になるオリンピックと一時的に俺ん家に安置される事になった聖火
俺の家に聖火が一時的に安置されることになって半年が過ぎた。
端的に言ってオリンピックはまだ再開していない。その間も様々な事があり俺は聖火の存在感にウンザリしていた。
虚無暗黒魔王ニヒネポリカの封印のために開発された対虚無決戦兵器である半永久無限機関「SEIKA」こそが聖火の正体だ。本来は四年に一度オリンピックを隠れ蓑に封印延長の儀式を行うのだが、儀式の要員も「魔王も」肺炎にかかってお流れと成り果てた。
その魔王は今どうしているかというとうちの客用布団を専有しながら、しなやかな肢体をジタバタさせつつファッキンアニマルスローライフゲームにどハマリしている。おかげで俺は二代目のSwitchを買う羽目になった。
そうこうしているうちに忍者がきたり
「お聖火頂戴!アバーッ!」
力士が来たり
「聖火を寄越すでゴワス!アバーッ!」
サイボーグメカブッダが来たり
「ナムアミダブッアバーッ!」
そしてニンジャが来たりした。
「ドーモ、ファイアホルダーです。アバーッ!」
どうでもいいけど即死耐性位つけてから来たほうが良いと、俺は死屍累々を片付けながら思ったんだが。
「ねーカグツチーコーラ買ってきてー」
ブループラチナブロンドの我らが魔王様、俺にお使いいってこいと仰せだ。ファッキン駄肉魔王め。
「うるせー寝てろ」
「うわーん!人種差別だーっ!」
捻じくれた角を振り回してだだをこねるこの駄々っ子魔王のせいで俺も今や保菌者だ。下手にアチコチ出歩く訳には行かない。
Amazonダッシュから自然素材コーラを連打すると、連動したかのように今度は玄関のベルが鳴った。畜生、また刺客か。
「うるせぇ!帰れ!」
SEIKAを引っ掴んで玄関開けざまにぶっ放した一秒後、俺は後悔した。
「ワオ……」
そこには真っ二つになって炭化した聖火ランナーが無惨にも転がっていたのだ。
【つづかない】
これはなんですか?
現在は以下の作品を連載中!
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ロボットが出てきて戦うとかニンジャとかを提供しているぞ!