逆噴射小説大賞&パルプアドベントカレンダーライナーノーツ
逆噴射小説大賞も残すところ結果発表を待つばかり、パルプアドベントカレンダー2022も担当の日を終えて後は新年を待つばかりとなりました。
しかし、年越しに備えてライナーノーツくらいは書いておきましょう。そうしましょう。
未来決死戦
は、恒例のスパロボ枠。小説で恒例でスパロボ枠ってなんだよ。俺の趣味です。パルプでは超蛮勇なので二枠で片方をスパロボやるのはまず通らないと思っていいでしょう。実際二次は通りませんでしたし。
今年の課題として、読者に対する文字数辺りの情報量を落とす、いうなればダイエットを意識しました。最初の最初で情報量を盛るとそこで読者が振り落とされる、という想定からです。
しかしながら、冒頭でスーパーロボット大戦を初めるのは読者にちょーやさしくない。キャパオーバーして振り落とされる方の方がマジョリティ、多数派でしょう。おそらく。
過去にも書きましたが、スーパーロボットは人類の生活からかなりかけ離れている異物なので、小説で読者に飲み下してもらうにはかなりの下準備が必要です。何回も書いた経験上、アニメの様に冒頭で出す、一話で出す事にはこだわらず、はじめの数行から一話は別のフックを用意したほうがいいと思われます。
来年の逆噴射小説大賞が1枠制限になった場合、スパロボ枠を維持するかは非常に悩ましいところ。冒頭で匂わせる程度にするかも。
その機械は死を視る
というわけでこっちが数年間の反省を踏まえて書いたやつ。
実際評判も良く、二次選考までは通りました。最終に残れるかはちと怪しいですが、まあ別に通らなかったからってどうこうしません。小説は趣味でありライフワークなので誰にも評価されなくても辞めることはないでしょう。仕事の方がよっぽど辞めたい。辞"め"た”い”ッ”!
こちらは逆噴射先生とかダイハードテイルズの先生方のレクチャーをしっかり踏まえた内容に徹したので、独自の工夫とかそういうのはあまりありません。教わった通りやった感じです。しいて言えば、情報量のダイエットには気を使いました。
小説読みは情報の奔流に慣れているので多少冒頭から情報量が爆盛されてもなんともないですが、(というか自分がファイナルファンタジーSとかニンジャスレイヤーみたいな胡乱情報特盛小説じゃないと満足できない特異体質)たまに読む、くらいの人だと冒頭800文字に情報を盛りすぎるとついていけなくなってしまう。はず。
なろう小説とか、ドラゴンクエストをフォーマットにしたRPG仕様が普及しておりますが、アレって読む人の思考負荷を大幅に低減出来るというメリットがあります。もっともその分オリジナリティを出すのもチョー大変なので一長一短といったところ。
今『原神』というゲームをやっていて、クエストに創作が絡む話が結構あるんですが、締切間際の作家が虚無から生やした設定で乗り切ろうとして編集者に「そんな唐突な設定をむやみやたらに増改築したら読者がついていけなくなってしまいますよ!」って説教する回があったり。ゲームをやっているはずなのになんか自分も怒られた気分になってしまった。
まあ締め切りギリギリなのに雑でも適当でもとにかく続き出せ、と言わないこの編集者の方は本当に偉い。作家の事も読者の事もちゃんと考えているすごいひとだ。
とまあ、情報量については過剰にしすぎず、読者の関心を引ける内容に削ぐことを最優先にしました。これがコンスタントに書けるといいんですがねぇ。
あなたに紙の祝福あれ
上の逆噴射小説大賞から一転して、ちょう装飾過多となりました。
ここで密かに打ち明けると、担当日を12月5日と勘違いしていたのが12月4日だったことに当日気づいて3時間ほどで突貫工事となりました。もともと12月4日までには書き上げるつもりだったので危なかった。みんなも締め切りはちゃんと確認してグーグルのカレンダーに打ち込もう!
とにもかくにも時間がなかったので、じつのところ面白さを最低限確保した後は、とにかく時短でちゃんと時間内に書き上がることを最優先した構造になってます。起承転結どころか序破急ですらなく、序結くらいの暴挙。
登場キャラクターも書きなれないキャラクターは無理なので完全に手癖に任せることに。ロールは決まっていたので後はとにかく好き勝手にしゃべってもらって一丁上がりって寸法よ!
後は問と解があればミステリーとして成立するので、その謎を無理なく楽しんでもらうのと、世界のふんいきをすんなり把握してもらうために修飾はやや多めに振りつつ後半の謎解きパートでは修飾を減らして速度感を増す形に。謎解きと修飾が両方爆盛だと読みにくくなるので。
実際のところ、皆さんスッと読み終えてもらえたようなので良かったです。実態は5500字超なのでサクッと読むにはちょっとボリュームがあるんですけどね。
後は最後にタイトル回収して締め。
狙いすぎてて滑るとかなりダサいのですが、まあこれもダダ滑りとは受け取られなかったようなので安心しました。決めの必殺技のようなものなので滑ると本当にかっこ悪い。使い所はよくよく考えましょう。
戦場へ
というわけで、楽しんでいただけたら幸いです。
今年は私事の事情により小説があまり出せませんでしたが、解決しつつあるので小説を増やしていきましょう。滅びよ労働!
今回はここまで、またな。
現在は以下の作品を連載中!
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