見出し画像

財務省解体デモ

これまで何度か「財務省解体デモ」が実施されてきた。X上ではかなり話題になっており、「#財務省解体」がトレンド入りしていた。あまり主張しない日本人がデモをするというだけでも大きなニュースだ。でも、マスメディアは黙殺している。私は今何が起きているのか知りたかった。

どのくらいの人が来ているのか。
どんな人が来ているのか。
どんな主張をするのか。
みんな何に怒っているのか。
マスメディアは取材に来るのか。

だから、今回、1月31日の「財務省解体デモ」に行ってみた。ただし、午前中に仕事があったため、午前8時からの財務省前のデモには行けず、11時からの国会議事堂前のデモに行った。

ここに掲載した動画は私が撮影したものですが、財務省前のデモを全て撮影した動画もYouTubeやXにたくさん投稿されているので、詳細は、ぜひ、そちらをご覧ください。

この記事の最後に、私が気づいたことなどについて書いています。

道路の反対側にデモの集会が見えてきた。動画の最後にたまたま聞こえよがしに入ってきた男性のことば、どう思いますか?

参加者は200〜300名くらいと思われた。老若男女、ごく普通の人たちが集まっていた。人数はあまり多くないが、この30分前まで行われていた財務省前のデモに参加した人が多かったのだろう。

オープンマイクで意見を述べる人。「農業を守って食料自給率を上げ、農家の人たちがちゃんと暮らしていけるようにしてほしい」と訴える若者や、「子供達にちゃんと食事をさせてあげたい」と訴える人も。

                🔳

私は永田町駅から向かったので、現地に着くまでに国会議事堂に沿ってちょっと歩いた。道沿いに護送車が1台停まっていた。窓には鉄格子がはめられ、すべての窓がカーテンで覆われ中が見えないようになっている。実物を見るのは初めてだったが、実際に見ると威圧感がある。あれは、デモ中に不穏な行動をとる人がいたら逮捕して護送するためだったのだろうか。

デモに来ていた人たちはみんな行儀良く並び、プラカードを掲げたり、シュプレヒコールをあげたりしていた。参加者は年齢性別さまざまだったが、平日の昼間なので、やはり働き盛りと思われる人の参加はほとんどなかった。

この時の参加者は257人らしい。なぜわかったかって?近くに髪を7:3に分けて銀縁の眼鏡をかけた、官僚にしか見えない男性が立っていて、口に手を当てて小声でマイクのようなものに何か話しているのが一部聞こえてきたからだ。「257人です」と言っていた。上司にデモの参加者数を報告していたらしい。その人は首から黒い小さなかばんを下げていた。それは20センチ四方くらいの真四角なかばんで、私は中に高性能の通信機が入っているのだろうと思ったが、刑事ドラマの見過ぎだろうか。

最初、その人は公安警察かと思った。どこかでこの様子が録画されていて、顔認証システムで参加者を特定できるようになっているのではないかと、疑心暗鬼になった。マイナンバーが取り沙汰されるようになった頃から管理社会は始まっていると感じている。取り越し苦労だろうか。普段は全くマスクをしない私が、このデモにはマスクをつけて行った。無駄だと思いつつも。

やはりマスメディアは全く来ていなかった。代わりにSNS投稿が目的らしい若者が10人くらい来ていた。この人たちがきちんとした動画を作って拡散してくれるのだろうと頼もしく思った。マスメディアの取材なんかもう来なくていい。

残念だったのは、デモにヤクザみたいな口調で罵っていた人が数人混じっていたこと。こういう人たちがいると、多くの人の共感を得られなくなってしまう。良識ある人たちが行っているデモにしないと多くの賛同者、参加者を呼び込めない。

私は財務省解体デモには行ける限り行こうと思う。参加者の頭数を一人でも増やすために。参加者が増えていって、国会議事堂を何重にも取り囲めるくらいになったら、きっと何かが大きく動くだろう。そう思いたい。




らうす・こんぶ/仕事は日本語を教えたり、日本語で書いたりすること。21年間のニューヨーク生活に終止符を打ち、東京在住。やっぱり日本語で話したり、書いたり、読んだり、考えたりするのがいちばん気持ちいいので、これからはもっと日本語と深く関わっていきたい。

らうす・こんぶのnote:

昼間でも聴ける深夜放送"KombuRadio"
「ことば」、「農業」、「これからの生き方」をテーマとしたカジュアルに考えを交換し合うためのプラットフォームです。


いいなと思ったら応援しよう!