【『無能なナナ』第9巻ネタバレ考察】新展開!主要人物たちの現状が気になる!
※注意※
※単行本派による考察です。
※もちろんネタバレあり。
※原作を確認してはいますが個人の妄想に近いものなので、信憑性は保証できません。
※今回からキャラ名などの伏字はほぼありません。そろそろいいでしょう。
ちなみに前の記事です↓
以上、ご了承の上どうぞ~。
いつもは情報整理から始めるのですが、ちょっと今回、個人的に気になるところから手を付けますね!
今回何より気になったのは、終盤に大きく動きを変えてきた橘ジン(変身)! 彼の言動などについて1つ1つ整理していきます。
考察1|橘ジン(変身)はナナ側で確定か
前回もジン(変身)はナナを味方にしようとしてるよね~ということを書いたのですが、第9巻でこれは確定と考えていいですよね。相馬対策を便利屋のごとく手伝ってるし、常に彼女の身を案じ助言を続けるばかりか、今回ついに後輩たちの前に姿を現した(第9巻265ページ)のも明らかに彼女の弁護のためですしね!
また、今回改めて鶴岡の勧誘を拒否しました(第9巻289ページ)。しかしこの期に及んでまだジンを引き入れようとする鶴岡も気になるな…。強い能力者とはいえ、敵なら殺してしまえば済むものをそうしないのは何故なのか…。今回も結局殺していないようですし…。謎。
(追記:これについては第10巻の展開から新仮説が。詳しくはこちら。)
考察2|橘ジン(変身)と小野寺キョウヤの邂逅
ジン(変身)が、ついにキョウヤの前に姿を現しました(第9巻266ページ)。ここ、個人的に気になる点が多すぎるのでまずは列挙!
《ジン(変身)とキョウヤの邂逅シーンについて!!!》
①そんなあっさり現れて…
②キョウヤの驚いた顔(第9巻266ページ最終コマ)は一体…
③君のお兄さんについてわかったこと(第9巻267ページ)!?!?!?
①はいいとして、②から考察!
考察2-1|ジンを見たキョウヤの意味深な表情
キョウヤが知らない人物が現れただけで、あんなに驚くものでしょうか。驚いたにしても、
なんて間抜けな聞き方をするのは、平常ではちょっと考えられなくないですか。更にその後の
とのジン(変身)の念を押すような挨拶に対しても含みのある反応…。キョウヤは記憶喪失説もあるので、ジン(変身)に見覚えがあるようなないような…といった状態を表しているとも考えられます。まだジン(変身)がキョウヤの妹である線も消えていませんしね!
だとするとその後の共闘が自然なのも過去の記憶と関係あるのか…。
ん!? そういえばジン(変身)はキョウヤに変身能力については明かしてないな!? これ今後に関係しますかね!?
考察2-2|ナナの兄についてわかったこととは?
ここで大爆発!
そんなバカでかい引きをするなよ!!!!!!
――オーケーオーケー。ちょっと落ち着こうか。この台詞について筋道を立てて考察していきますよ。わかったことと、そこから考えられることね。
a.ジン(変身)はナナの兄についてそこまで知っていたわけではない。
→つまりジン(本体)はナナの兄ではない?
→同じくジン(変身)も、ナナの兄という可能性は極めて低い。
b.「最近わかった」のか、「わかっていたが今明かした」のか?
→ナナの味方につくと決めたから話そうとした可能性あり。
→しかしその場合「わかったこと」という言い方は違和感。
→それでもナナに出会って早々家族関係を確認したのは、元々彼女の兄に心当たりがあったから?
→だとするとジン(本体)がナナの兄だと最近確定した可能性もあり。
aとb両方の考え方ができますね。しかしどっちにせよ、ジン(変身)がナナの兄という可能性はほぼないでしょう。この段階であえて彼がナナに嘘をつく理由がありませんし。
以上を踏まえ、現時点で私の推論は以下。
ジン(変身)は、ジン(本体)の妹をずっと探していた。ジン(本体)に頼まれたか、ジン(本体)の妹(=ナナ)が対委員会戦の鍵となる人物だからか、あるいはその両方。ナナは鶴岡に目をかけられるほど優秀なので、戦いの鍵になることは間違いない。しかしもしジン(本体)に頼まれたのだとすると、今後彼女が目覚めうる能力が理由である可能性も。
個人的にはナナはこのまま無能力か、実は既に能力を身につけていて知らずに行使している、であってほしいところですが。今さら安易に確変起こしてほしくないんだよな…。ここまで無能力の身一つでやってきたのが彼女の能力なわけで。しかしそこに読者が気づかないような能力の伏線があったのなら天晴。
現場からは以上です。
考察3|鶴岡の実力行使
さてここからは、今回も気になる言動を繰り出してくれました、みんな大嫌い鶴岡タツミのお話です! 考察と疑問混交でお送りします。
考察3-1|鶴岡の大きな目的(の1つ)は能力者の殲滅(あるいは迫害)
鶴岡が相馬への接触をナナオに命じたのは、どうやら大々的な能力者への迫害の名目のためだったようです。これは想定内の大本命ですね。とはいえ本当の目的は他にありそうですが。
(追記:第11巻にて本当の目的(仮)判明! 詳しくはこちら。)
しかし病院職員の会話(第9巻310ページ)を見るに、委員会の黒幕らしき野党議員は、単に鶴岡に利用されただけなんでしょうか。今回苅尾という姓が明かされましたが。不必要に明かされた感があるので、今後も話に関わってきそうですけどね…ってそれは私の願望? うん…私、鶴岡があの男に陥れられて本音をぶちまける展開を希望してるので…。
考察3-2|鶴岡がナナだけでなくジン(変身)にも執着する理由は?
鶴岡は能力者を殲滅(迫害?)するという段になっても、まだジン(変身)に勧誘を試みています。確かに能力までコピーできる変身能力は極めて強力です。しかしあれだけ明確に敵意を見せている能力者を、あきらめずに勧誘するのはちょっと引っ掛かります。
《鶴岡がジン(変身)に執着する理由》
a.単純に能力が最強クラス。
b.思考力・行動力が優れている。
c.ジン(本体)とのパイプがある(唯一居場所を知っている?)。
d.今後の局面を決する何かを有している?→これはナナも同じ?
e.こういう頭の回るタイプを傍に置いて甚振りたい(ナナ然り)。
おおっ。意外にたくさん理由考えられますね。
結局今回、負傷はさせたものの肉体を回収していたようなので、おそらく治療してまた勧誘するんでしょうね。懲りねえな、鶴岡。それともナナオのときのように上手く引き入れられる算段でも…?
という流れで次です。
(追記:第10巻にて新仮説。詳しくはこちら。)
考察3-3|鶴岡は能力者?どんな能力?代償・弱点は?
過去記事とタイトル一致!
以前から読者の間で鶴岡能力者説については考察されている中、私は蘇能能力者説を押してきました。しかし今回、彼の別の能力が示唆されていますね。
鶴岡といえば人心掌握術の達人。ナナとモエを委員会の奴隷とし、ナナオに至っては精神状態最悪のタイミングを狙って、まんまと彼の中の残虐性を引き出しました。
そして第9巻。鶴岡はまるで心を読んでいるかのように、ジンを牽制しつつ先回りして重傷を負わせました(第9巻287~296ページ)。これ、明らかに人の心を操る能力者であることを示唆していますよね。
しかしあくまで示唆。鶴岡の目線の移動なども描かれているため、単に彼が他人の思考に敏いだけともとれます。あまりにあからさまなので、ミスリードではないかというのが私の考え。…となると? 鶴岡の蘇生能力者説が有力になる!? なれ!
ただどちらにせよ、鶴岡の能力の代償が全く見えません。蘇生能力者説では個人的にいくつか考えはしましたが、特に原作でその根拠が示されたわけではないので。
興味あったら読んでくださいね。
考察3-4|鶴岡の目的第1段階は能力者の”殲滅”ではなく”迫害”?
ここちょっと大事かなと思います。今回大々的に能力者を追い詰め始めた鶴岡ですが、ジン(変身)への勧誘は続けており、ナナオはすっかり自陣営に引き入れています。つまり能力者を皆殺しにしたいのではなく、将来的には選別して手駒を増やしたいのではないでしょうか。
この考えだと、ジン(変身)をしつこく諦めないのも説明がつきます。そしてやはり能力者を含む強力な軍隊を組織し、委員会をトップとした腐った政治家どもを一掃したいのでは? というかそんな目的でもないと、新展開の意味がない気がします。
(追記:これについては新仮説。詳しくはこちら)
考察4|ナナオの能力と目的
再登場後暗躍を続けていた中島ナナオ。ついに第1の目的は果たしたといったところでしょうか。
考察4-1|ナナオは鶴岡の命令で動いていた
個人的にはこれちょっと意外だったんですが、あれだけの能力を持ちながら名実ともに鶴岡の下についてたんですね。鶴岡の命令を実行する機会を窺っていて、ついに今回その時が来た、と。
相馬の殺人はナナオの仕込みではなさそうだったので、何のために彼に接触したのかわからなかったのですが、今回で納得。よって相馬の物語上の役割もはっきりしました。能力者迫害のための生贄だったんですね。
(追記:第11巻で新情報。詳しくはこちら)
考察4-2|ナナオがナナへの暴行を主導
これは鶴岡との利害一致というところかな? クラスメイト達にナナを暴行させ、結果ナナはひどいけがを負った模様。命令だけでここまでできないと思うので、ナナオにとってはナナへの復讐心があったのでしょうか。その割に表情がフラットなのは、強大な能力を持った彼にとってこれは前哨戦でしかないから? もうナナへの執着はなさそう。どちらかというと、過去の自分との決別の意味合いが強いのかもしれません。
(追記:第11巻でナナへの執着が判明。詳しくはこちら)
考察4-3|監視カメラに映ったナナオ
9巻279ページ、ナナが鶴岡とのやり取りの途中で監視カメラに映ったナナオのことを思い出しました。おそらく相馬が突然能力を爆発させたことにナナオが関与していると気づいたことを示唆しているのでしょう。
それはいいとして、ナナオがこのとき監視カメラに映り、且つその後しばらくヒカルの部屋に潜んでいた理由は依然不明ですよね。
まさかナナの頭を殴るためだけに潜んでたのでしょうか。そんなの他人を操ってやらせれば済むことなのに。しかもナナオは、自分がいた痕跡を残していました。これはもしかすると、ナナにじわじわと恐怖を与えるためでしょうか。うーん、それだけとは思えないんだけどなあ。
多分鍵は、
これなんでしょうけど。この台詞、ナナオの拡張能力を表しているようでもないし、未だ謎です。え、わかってないの私だけ?
考察(?)4-5|ナナオの能力の代償は?
タイトル通り。何なんだよ。これ考察じゃありませんね。
考察5|ラストの新展開!ナナは?
第9巻ラストで、ナナは再び「能力者は人類の敵」教にどっぷりつかりました。この、もう少し…!というところでふりだしに戻らせる展開、きたな!という感じです。ゲームシナリオ作家さんらしい世界観ですよね。
しかしふりだしに戻ったとしても、また同じルートを延々辿るわけがありません。仮にナナが鶴岡に完全服従するなら、鶴岡がこれまでとは違う動きをするのでしょうし、今度はモエがナナを救うために戦うかもしれません。モエに関しては気になる引きがありましたしね!
というわけで、私はどちらかというと2周目にワクワクしていますが、皆さんはいかが?
(追記:第10巻の新展開についてはこちら)
総括
今回、情報の整理をしませんでしたが、細かい点はどうか各自でお願いするとして、とりあえずざっと。
①相馬は純然たる殺人者で、サチコは共犯ではあったが結託はしていなかった。
②相馬は今後の新展開の嚆矢とはなったが、語るほどの目的や問題意識はなかった。
③(今のところ)委員会の幹部(苅尾)は鶴岡の駒の1つにすぎない。
④西条殺人事件はモエがナナと信頼関係を結ぶのに一役買った。
あたりですかね。
第9巻は後半の怒涛の展開が気になりすぎたので、その他の点はお座なりです。今後も結構こんな感じじゃないですかね。
それではまた!
次の記事です!
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