【『無能なナナ』第10巻ネタバレ考察】キョウヤの妹が判明!?そして...
さて節目の第10巻! 初期からの謎のひとつ、キョウヤの妹が誰なのかについて明かされました(仮)ね。今回はそのことと、読み返して見つかった細々とした疑問をまとめていこうかと思います。あんまり考察ではないかも?
※注意※
※単行本派による考察です。
※もちろんネタバレあり。
※原作を確認してはいますが個人の妄想に近いものなので、信憑性は保証できません。
ちなみに前の記事です↓
以上、それでもいいという方のみどうぞ。
新事実(?)|キョウヤの妹(仮)登場!
巻末も巻末、第10巻270ページにて「小野寺リン」なる人物が登場しました。
私は正直、「これがネタバレ画像のやつかぁ…」とちょっと生温かい気持ちになってしまったのですが、まさかキョウヤの妹が新キャラとして出てくるとは予想外でしたね。えーーーそうくるのーーー?という気持ちもありますが、実際キョウヤの妹について、どの説も話が進むにつれ決定打に欠ける感が高まっていたのも事実。ここは素直に受け入れます。なるほどね、そうきたか。
そこで疑問がいくつか。考察とともに列挙していきましょう。
しかし次巻予告に小野寺兄妹と思われる後ろ姿と過去回想らしき台詞がありました。これ明らかに、妹に関する疑問のほとんどが次巻で明かされる流れですよね! あまり深く考えても無駄かとは思いますが、それでも一応まとめていきましょう。だって妹には現状、疑問だらけなんですよ!
疑問①|見た目より年齢がかなり上らしいキョウヤだが、妹の年齢は?
小野寺リンは見た目からすると少女といえる年齢でしょうか。不老不死のキョウヤと並んでも、肉体年齢に兄弟としての違和感はありません。彼女が長期間収監されていたのなら発育不良の可能性もありますが、そこまで絵で表現するかは疑問ですし、そういう設定はないものと考えましょう。
だとするとリンは、キョウヤの不老不死と近い能力(ないし体質)を有していることになります。その他、リンの収監された時期やキョウヤがナナと同時期に島に送り込まれた理由などにも関わってくるため、リンの年齢は能力と同じく結構大事。かなり気になるところです。
(追記:第11巻にて年齢に関する新情報。詳しくはこちら。)
疑問②|島に送られず(?)実験体とされた彼女の能力とは
独房に収監され、人体実験を施される小野寺リン。キョウヤのこれまでの述懐からすると、彼女も能力者であるようですが、特別に実験体とされるほどの能力っていったい何でしょう。その能力ゆえに島に送られず、あるいは島に送られても早いうちに特別な能力が見つかって人体実験に回されたのでしょうか?
ここから考えられるのは、リンの能力は鶴岡にとって特別に有用な能力ということです。
というナナオの台詞から察するに、人体実験は鶴岡の意向ですからね。
そこでちょっと思い当たることがあるので、次。
疑問③|まさか小野寺リンてジン(変身)じゃないよね?
え、皆さんも思いません?
理由
鶴岡はリンの能力を必要としている(高めて利用したい?)らしい
鶴岡は執拗にジン(変身)を勧誘していた
第9巻ラストでジン(変身)は鶴岡に捕まった
これまとめると、リン=ジンになるじゃないですか! え…ならない?
これに関しては反論お待ちしております。そんなもん来た例がないけど。勿論他の説についても反論は歓迎していますよ。返信するとは限りませんが。
その他の疑問
読み返すと色々疑問がわいてきました。ちょっと意味の分からないとところとか。巻頭から順に追っていきます。
疑問④|ナナは管理者側にはどういう設定?
これをあらぬ妄想だったとナナは答えているわけですが、ちょっとよくわからないのです。
能力者などではないー<否定>→能力者である?
“委員会”と鶴岡タツミという人物の指導のもとー<否定>→表向き鶴岡とは無関係というのはまあわかるが、委員会の存在はなかったことに? じゃあ現在の管理者≠委員会?
舞台が移って説明されたような気がしていましたが、意外にわからないことありました。委員会と鶴岡の位置づけも気になりますが、ナナが能力者ということにするのは囚人として扱いたいからでしょうか。物語上の謎というより、単純に疑問です。
キョウヤや新キャラの佐伯シズカといい、能力者(+ナナ)の振り分けがなかなか細やかだな…。この辺はナナオの采配でしょうか。自分を馬鹿にした奴らは動物のように迫害し、あまり面識のないキョウヤや島に徴募されなかったシズカは手駒にする、みたいな?
ではモエはどうしているのでしょう?
(追記:第11巻にて再登場! 詳しくはこちら。)
疑問⑤|佐伯シズカの能力と人生観
佐伯シズカの能力はタイムリープでした。他人も連れて1日分だけ、且つ5回だけ時間を遡れて、能力の発動条件は手首に線を描くことです。
この能力、彼女が仮に死体になったらその手で線を描いても発動するのかとか、ナナの問題行動を阻止するより「何度やっても無駄」と思わせるために使ったのかなどいくつか疑問はありますが、それはまあいいです。
彼女のエピソードの意義は、「『何度繰り返しても無駄』なんてことはない」ということでいいんですよね? そうやって運命を変えるほどの力と覚悟がナナにある、と。これで前回の疑問的なもののひとつに答えが出ました。ナナは洗脳されていませんでした。それどころかすべてを背負って戦う気満々でした。
しかしそうなると、またひとつ気になることが出てきます。
疑問⑥|今回出番のなかったモエの現状は?
ナナはシズカにも打ち勝ちキョウヤとフウコも味方につけました。しかし第10巻に出てこなかったモエは、どこで何をしているのでしょうか(今自分で前回の考察を読み返して気づいた)。
ナナオが能力者の配置を決めたとしたら、モエはキョウヤ・シズカ枠ですよね。しかしどうやら管理班にはいなさそうです。するとモエは鶴岡が身柄を預かっていたりするのでしょうか。おばあちゃんという最大の拠り所を失くしたモエは鶴岡になびくのか、ナナへの忠義を保ち続けるのか…。
再登場時にはまた洗脳されていたり? あるいはナナと同じく1人でも戦って、危機に戦線復帰したり? うーん、気になる。
でも今回揃った味方のメンツを考えると、モエが入らないほうが物語の展開的に良さそう。再登場はずっと先になるんですかね?
その他、第9巻でナナの当初の目的を知った前園サチコも清水キヨミも姿がありません。となると、ナナを孤立させたり苦しめたりするための采配っぽいですね。こんなに早くにキョウヤたちと仲間になるのは管理者側(というか鶴岡やナナオ)にとっては予想外だったということでしょうか。
(追記:第11巻にて3人そろって再登場。詳しくはこちら。)
と考えると、やっぱり管理者って鶴岡や委員会が裏にいるやーん。そんなことはわかりきってるからわざわざ説明しなかった感じですかね?
疑問⑦|ナナオはどこまで「わかっている」のか?目的は?
上でも少し触れましたが、ナナオは管理者側でどう扱われているのでしょう? 第10巻を見るに現場ではそこそこ高い地位にいるようでしたが、鶴岡や中枢の目的まで理解しているのでしょうか?
今回ナナを管理しきれていなかったことなどから異能力は強いものの、人間としての能力はあまり高そうではありません。それとも自分の目的以外はどうでもいいのでしょうか。
つまり
というやつです。
多分元生徒たちには救いがあると思うんですが、今のとこ管理者側で小物をやってる様子のナナオには、救われる道筋が見えません…。
疑問⑧|あの人は何処
先生、どこ…。あれだけ意味深な表情を見せておいて、2巻続けて出番がありませんよ!
大疑問と考察|鶴岡の目的は?リンの能力にどんな期待を?
こんなに鶴岡のことを考えているサイトが他にあるでしょうか。あったら是非教えくださいね。(でも別に鶴岡のことは好きではない)
小野寺リンは収監されている現在、見た目の年齢はキョウヤとあまり離れておらず、兄妹として自然な程度。小野寺兄妹は年齢が大きく離れているのか、妹も不老の能力があるのか。
リンの能力が不老だとしたら、鶴岡の人体実験の対象はキョウヤでもよかったことになります。しかし鶴岡はあえてリンを実験体に選んだ。とするとリンの姿が若いのは、変身能力のせいではないでしょうか。
つまり、リン=ジン(変身)ですよ!!
ジン(変身)の弱点(見られていると変身できない/無能力者には変身できない)は既にわかっていますが、能力の代償はまだ明かされていません。つまり能力の代償で年をとれなくなっている、というのはないでしょうか。
ですから鶴岡が必要としている能力は不老でも不死でもなく、変身能力!
しかもジン(変身)(=リン)は、前回のサイキックウォーを生き残った最強に近い能力者です。それだけでも実験対象としては充分価値があります。その強さを見込んだのか、それとも変身能力にこそ意味があるのかはわかりませんが、後者の方が話の展開的には意味がある気がしますね。
では鶴岡は、変身能力を研究(改造?)して何がしたいのでしょうか。ゲームライターさん原作だと、「妹(幼馴染)を助けたかった…」とかが定石ですが。
まだ明確ではありませんが、鶴岡の目的の片鱗が見えてきました! つまり能力者を島に集めたのも、現在能力者を厳重管理しているのも、ナナオの潜在能力を引き出したのも全部、「妹(幼馴染)を助けたかった…」ため(仮)ということでしょう。
そして鶴岡の妹とはまさか…?
とりあえず第10巻はそんなとこですかね。あまり次回に持ち越す謎はありませんでした。ではまた~。
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