悪夢

周りの人間から責められている夢を見た。

「あなたはみんなに迷惑をかけた。謝るべきだ」
みたいなことを言われていた。

それを聞きながら、
自分は心のどこかで、
それが本当にそうだと深刻に感じるからこそ、
脅威と戦慄を感じた。
「確かに自分はひどいことをしたし、
ひどく迷惑をかけたし、
それはひどく卑しくて醜い、幼稚な態度だった」
みたいな。

それで、みんなから、
憎まれて、嫌われて、呆れられている。
無視されている。
自分はそうされて当然だし、
そうされるのがふさわしいと感じている。
自分の幼稚で自我的、防衛的な態度に。

夢から目が覚めたあとも、
体が緊張して、
動けなかった。

罪悪感と自己嫌悪が、
砂粒みたいに小さいけど、
同時に巨大な岩でもあるみたいに感じた。

これが、自分が恐れていたこと、
最も怖かったことだと思った。

自分の中の卑しくて醜い部分、
悪意に満ちた部分が
表出して、
行動化されて、
誰からも嫌われて憎まれて、
除け者にされる、
みたいな。
心のどこかでは「みんなから受け入れて欲しい、愛されたい」
とも思っているから、
排除されたように感じて、
絶望感を感じてもいるけど、
むしろそのことを喜んでもいるみたいな、
矛盾した感じもある。

自分が嫌われて憎まれて当然みたいな感覚は
あまりにも巨大で深刻に感じられて、
その重さと巨大さに、
心がただ押し潰されている感じがしばらく続いたけど、
しばらくして、
これで本当に良かったんだと思えた。

自分の中にある、
「悪意をまき散らして、
周りの人を傷つけて、
丁寧な言葉や態度で巧妙に擬装された
嫌がらせや攻撃をして、
自分が嫌われて憎まれる状況を
作り出したい」
みたいな、
悪意の塊みたいな部分。

人を傷つけて喜ぶ感じ。
人を嘲笑ったり、皮肉ったり、
見下して喜ぶような部分。

この、自分で嫌いな自分の一部、
他人からしても、
絶対に嫌われて憎まれる以外にない、
と思える部分が、
FBのコメント欄とかでも行動化されて、
自己嫌悪とか罪悪感が
顕になるプロセスは、
これで良かったのかもしれないとも思えた。

それが顕になったら、
「自分が卑しくて醜い、悪意の塊であることが、とうとう、明らかに証明されてしまった」みたいな圧倒的な絶望感が来るけども、
それは本当は、自分ではなかった、
人格という役割でしかなかった、
みたいな、
ドン底の底に落ちて、
さらに下があるとは思わなかった
ところが見えるためには、
これで良かったみたいな。
確かにそう思えた。

自分の中に、本当は何か弱く惨めに感じられる部分があって、
それを隠すために、
悪ぶっているというか、
悪意で自分の弱さを隠しているみたいな
そういうのもあるかも、とも思った。



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