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『否定』は『生存本能』だ。

 
ーーーーー<自己紹介>ーーーーー



25歳、社会人3年目。



岐阜県在住、ミニマリスト。



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「君は間違ってる。」何度言われただろう。

20歳頃、様々な事情があって、自身の考え方を整えた。自分を守るための考え方だ。

保身とは常に『社会の悪』との戦いだ。『多数派の正義』との戦いだ。だから、僕が保身のために整えた考え方は『社会的に善しとされない』考え方であり、とりわけ『感情的に許されない』ものであった。

それから5年ほど時が経ち、ミニマリズムとの出会いを経て、自身もミニマリストへの道を歩み始めた。

僕の家には、カーテンが無い。ソファが無い。カーペットが無い。朝スープ、昼はスープ+魚肉ソーセージ、夜は蕎麦。平日の食事は、ほぼ毎日こんな感じ。

ふと現れる、ミニマリスト的生活を話す機会。 

「理解できない。」

投げかけられるのは、いつも決まって否定の言葉。

カーテンが無ければ、外から丸見えだし朝眩しいし断熱性がない。ソファが無ければ、寛げないし仕事から帰ってきて飛び込めない。カーペットが無ければ、足が冷たいし座ることができない。毎日同じ食事を摂れば、栄養が偏るし楽しめない。

決まって、こんな激しい応酬を受ける。

僕としては、これらに対して全て返すことができるわけだが、それをしたところで相手の納得を得られることは万に一回だ。

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そんなこんなで殴られ続けた結果、たどり着いた答えがある。「僕たちは『そうではない理由』を生み出すことに長けている」。最もらしい『そうではない理由』を自他を問わず提示することで、日々戦い続けている。ある種の条件反射であろう。

無理もない。

元来、人間は弱い生き物である。大型動物を狩るには複数人でパーティを組む必要があったし、農作物を育てるには同じ地域に一定期間留まる必要があったし、領土を広げるためには何万という兵を束ねて士気を保つ必要があった。『生きるため』には常に集団を組み、かつ、それらの認識を共有する必要があった。集団からの逸脱を容易に認めることは『死』に直結する恐れがあった。

それは現代においても同じで、統率者たる首長なり社長なりの考え方に沿って足並みを揃える必要がある。お金を得るためには、個人が好むと好まざるとに拘らず、そうする必要があった。でなけば資本主義のルールでは生きていけない。

人類は、変化を続けることで今日も生き残っているわけだが、旧石器時代も弥生時代も江戸時代もそして令和の時代も、人類の生存手段の本質は変わっていない。そんな精神世界を何千年と生きてきた人類だ。きっと条件反射というよりもむしろ本能的に『集団からの逸脱』を嫌うのだろう。

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そしてそのために持ち込まれるのが『そうではない理由』だ。「自らが生きてきたルールと違うから」という最も単純な本能的嫌悪を包み隠すために。もはやそこには善いとか悪いとか、正しいとか正しくないとかは存在していない。

だから、僕たちは永遠に分かり合うことなんてできない。生存本能の前では、理性など無力に等しいのだ。

そうして分かり合えない社会のなかで、たった1人の異端者が大衆のルールを変えてしまうことがある。これを『革命』と呼ぶ。より新しく、より効率的な『生きるルール』を社会が受け入れた瞬間だ。

受容は革命の種である。きっとそんなところだろう。

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いま、多くの人が『社会の生きづらさ』と戦っている。noteで「#悩み」と検索すると、たった数分前の投稿がたくさん出てくる。「#ミニマリスト」のざっと5倍はあろうか。

受容されない社会で生きることは難しい。道から外れた者を道理を以て正すことと、道から外れた者を叩き潰すことは、全く違う。その恐怖で以て道を外させまいとすることなど言語道断。恐怖政治も良いとこである。

が、そんな政治家や侍がたくさんいるのが現代だ。SNSという武器を手に入れ、無差別に闇討ちを仕掛ける人が急増した。誰もがプレイヤーキラーになる可能性を手に入れてしまった。

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こんな言葉を聞いたことがある。

「人が最も残酷になるのは、悪に染まった時ではない。正義を手に入れた時だ。」

多数派の正義による、否定という名の制裁は何よりも残酷だ。だからこそ『社会の生きづらさ』と命を懸けて戦っている人が多く存在するのだろう。

その否定は理性か本能か。己が振りかざした刃は、何を以て、何を裁いているか。少なくとも、そのあたりは認識した方が良い。信念に基づかない刃ほど、美しくない抜刀はない。

その先で、刀を使わない時代が来るといい。革命だ。

どうやら、刀を鞘に納めることは、刀を抜くことよりも難しいらしい。

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