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人と板

越谷レイクタウン。
日本で1番大きいイオンだ。

人生初めての埼玉県は「めっちゃでっかいイオン」を目的地としていた。
東京に転勤して3ヶ月、渋谷も池袋も原宿も表参道も、いわゆる「都心」に足を踏み入れる前に選ばれた場所がイオン。しっかりと田舎者丸出しである。

このイオンだが、どうやら1施設に7店舗ものスタバがあるらしい。
越谷市にある9店舗のうち7店舗がイオンに集結しているというトンデモ施設だ。
#ってのがYoutubeで流れてきた

当時、地元のスタバ20数店舗をほぼ制覇(土岐イオンのせいでし損ねた)僕は、謎の使命感に駆られ、これは行くしかないだろう!と。なんなら1日で7店舗回ろう!と意気込み、15時に自宅を出発した。
#ちなみに施設は21時に閉店する

久しぶりに乗客が少ない電車に乗って、安心感に揺られながら30分。着いたのは「越谷レイクタウン駅」。たかが1施設がJRすらジャックしてしまうのだから、区の名称を掲げた「渋谷」よりもきっと局地的に強いのだろう。
#駅の強さの基準

エスカレーターで2階から入場すると、すぐ右手にスタバがあった。
「越谷イオンタウンkaze2階レイクタウンゲート店」
(このイオンはkazeとmoriとoutletの3つに分かれていて、そのうちの「kaze」)

カラカラに乾いた喉に熱々のドリップコーヒーを流し込みたい衝動(?)を抑え、まずは店舗の位置把握に努めた。

途切れることを知らない専門店を無視してグーッと真っ直ぐ進むと、2店舗目を見つけた。
「越谷イオンレイクタウンkaze2階カフェプラザ店」
Tea&Cafeという、ちょっぴり特別なスタバらしい。すごい抹茶とかすごいほうじ茶とかがあるってことで、若い女の子が量産されていた。
今すぐにでも量産型の製造ラインに飛び込んでしまいち衝動(?)を抑えて、さらに進んだ。

kazeとは別館のmoriへと繋がる通路に差し掛かった。動く床がある。平行移動式エスカレーター。大学時代に「合法飲酒運転」と称してイキっていたマリオカートよろしくな好奇心にはしっかりと負けて乗ってみる。歩くスピードよりも遅いこともあってか、めちゃくちゃ恥ずかしい。平行移動は歩いたほうがいい。
#同じ理論でセグウェイも多分恥ずかしい。

moriに迷い込むと、右手にエスカレーターがあったので3階に登った。驚いた。
「越谷イオンレイクタウンmori3階店」
我ながらスタバセンサーがビンビンなのかもしれない。
ところでmoriはファミリー向けの施設らしく、ベビーカーが縦横無尽に入り乱れている。こんなところでスタバの醍醐味「テイクアウト」をしようもんなら、3ファミリーごとにコーヒーをかけてしまいそうな危険極まりない障害物競争になるだろう。真っ黒アラサー独身男性たる僕からすればデッドゾーンだが、子連れが局所的に大量発生する状態は非常に好ましい。皆お互いに理解があるから、パパママの精神的な負担も少ない。通勤電車の中で赤子が泣き出したときの親さんの焦りようったら凄まじいもんね。こんな場所が増えると良い。

話を戻して、moriには1階にもスタバがある。
「越谷イオンレイクタウンmori1階店」
kazeと違ってmoriのスタバの店名は真っ直ぐだ。moriに遊びに来る子どもにそうやって育ってほしいという願いが込められているのかもしれない。
そして、左腕に着けたアップルウォッチが40分のワークアウト(ウォーキング)を計測していたことに驚き、いったん休憩しようとここでコーヒーを注文。

さぁ今日の本題はここからです。

このmori1階スタバ、座席から食料品売場が見えるのだが、これがかなりの混み具合。日曜の夕方17時頃なのだから当然だろう。行き交っているのが飛び交っているのか分からない食料品売場のお客さんを凝視していると、不意にある男性が目に留まった。

「出口専用」と書かれたラミネート加工済みの紙を高らかに掲げる青い制服お爺ちゃん。さすがにこれだけお客さんがいると警備員が必要なんだなぁ、、、さらに、このお爺ちゃんの足元には、三角コーンとバーで物理的に両サイドが封鎖されている。「都会のスーパーマーケット」をこの目で感じたのも束の間、そのラミネート加工の紙、バーにぶら下げれば良くないか、、、?

わざわざ人間が手で持つ必要があるのだろうか。不意にそんなことを思ってしまった。ちなみに、警備員こと青制服お爺は逆走する輩を制止できるほどの様相をしていない。いや待て。それどころか、よく見るとお爺の横にはお爺と同じ背丈の立て看板が置かれ、出口専用の文字が掲げられている。立て看板のわずか70cm隣に、同じ機能を持ったお爺が立っている。なぜ、どうして。

超一流企業にもなると、シルバー人材の活用に積極的なのだろうか。退役世代に社会貢献の機会を与えることは大いに素晴らしいし、大賛成。僕の父も既に老齢なので、その重要性というか、有難みというかは、かなり感じている。

だとしても、だ。「立て看板と同じ仕事」は果たして正解なのだろうか。
スタバ巡りなどすっかり頭から抜け落ちて、気づけばこのお爺ちゃんの虜になっていた。好きにも似た感情である。もしやこれが狙いなのか、、、!?
かくして埼玉デビュー戦は幕を開けた。乞うご期待。

書いていて思い出したが、1つ嘘を吐いていた。池袋は某マッチングアプリ女と焼き鳥を食べに行ったことがある。地元に帰る夜行バスを逃して床しかない部屋で1泊したのが苦い思い出だ。デニムにハイボールが似合うみのりちゃん。こちらも乞うご期待である(?)

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らっと
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