
火野正平って何段だろう
新聞社に勤めていると、毎日と言っていいほど訃報に接する。
そして、掲載する面、見出しの大きさを決めなければならない。これが難しい。
あまりにも著名な人だと、記事を配信する共同通信が「トップ級」という「1面にあっていいと思います」との価値判断、さらには「トップ候補」という「1面のトップにふさわしいですよ」というアナウンスもある。
近々では谷川俊太郎さん。夕刊ではトップ候補、朝刊段階でもトップ級だった。もちろん1面に載せているところが多かった。朝日は頭だったし。
三笠宮百合子さまも、各社1面の頭だったり肩だったりヘソだったりさまざまだった。それぞれの価値判断。
さて、火野さんの訃報。
昼のニュースで知ったけど、さてどうだろう。どれくらいの扱いにするべきか。
ベタではないと思う。2段か。いや、顔写真かましての2段か。いろいろ考える。そして、あの人はどれくらいだったかと思いを巡らす。
今回最初に浮かんだのは中尾彬さん。ベタではない、でも3段もはいってた記憶がない。
会社で検索してみたら中尾彬は2段だった。なるほど。それくらいかな。
編集会議の結果、顔写真をかましての2段に。見出しは実質1段半くらいの大きさ。
新聞にどんなサイズで掲載するかという、亡くなった人の扱いを決めるのはなんとも因果な作業であり、そして正解がない。
そんなことを久々にnoteでも書こうかと思ってたら、もいっちょ夜遅くに飛び込んできた北の富士さんの訃報。
こちらは共同通信のトップ級となり、1社面の頭にあった別の記事を下に落として1社頭に置いてもらった。サイドや略歴、資料写真なんかも届いたので形にはなった。
作業したみなさんお疲れさまでした。
そもそも訃報の大きさについては前々から書こうと思ってたんだけど…
今年9月の敏いとう(とハッピー&ブルー)さんの訃報で、そういえば和田弘(とマヒナスターズ)は?内山田洋(とクール・ファイブ)は?とムード歌謡のよく似た名前御三家(勝手につけた)を検索したら、それぞれベタ記事だったという話でした。それで敏さんもベタにした覚えがある。
あした、北の富士さん1面にいっとるところもあるやろなぁ。