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枯らかすの詩

蠟燭が溶けるような
道路の上に浮かんでいる温まった匂い
その中を掻き漕ぐより飛ぶように走っていく
狂ったような横殴りの雨

日中
三羽烏が外灯の上に並んでいた
突起がある分だけ
それに集まりたくなるものなのか

高所から見下ろす
人間の世界など関係ない
全てが含まれ溶ける
人間はその自分の状況に酔いたいもの

やがて真夏が戻ったかのような
鮮やかな暑さ

鳴かない鳥たち
無垢な小鳥だけは虫の音に共鳴する

いかづちは
警鐘か
奨励か
心を識るのも
計るのもおのれ



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