はじめて作ったモアイ像。
絵ごころなんて、まったくない。とりあえず落花生の殻を使って、何かできないか。かるいノリで『自分でやってみるか。』と、先日noteを書いたのがきっかけです。
ピーナツを眺めたところで、『何を描こうか。』となんにも浮かばなかったので、真っ黒く塗っていった。ベタ塗りしていると、何故かサイのように見えてきて『動物に仕上げてみようかな。』と考えはじめた。
でも、サイってグレーっぽくないっけ。
真っ黒く塗り終わって乾かしている間、椅子に座りながらピーナツを眺めた。グレーに塗ったピーナツを想像していたら、手につまんでいたピーナツが見えはじめたんです。
モアイ像に。
『おぉ!』もしかして、この感覚か。ずっと見ていると、違うものに見えてくる感覚は!?
そんな事を思いながら黒くベタ塗りしたピーナツをそのまま放置し、パレットに黒と白をたっぷりひねった。『中途半端に足りなくなると、グラデーションみたいな感じに仕上がる。』その感覚だけは覚えていた。
まずは、グレーをベタ塗り。
奥に真っ黒く塗られたピーナツ。申し訳ないが、今日はかまっていられない。細かく塗っているようで、筆先が届いてないみたい。乾かしては、塗り残しがないか確認した。
3回くらい乾かしては塗り、乾かしては塗りを繰り返した。
さて、ここからが問題だ。ベタ塗りだけなら、誰でもできる。顔をかくことが難しい。ちょっと一息。『モアイ像ってどんな顔だっけ。』と、ちょっと調べた。
モアイ像ってサングラスかけてるみたいに描けば、良いのではないだろうか。でも、よく見たら問題はクチだ。なんかクチが、下唇が出ているような印象。だが、はっきり言えば、そこまで再現する必要もない。
でも、『どうせやるなら一生懸命だ。』
とりあえず慣れたペンで手書き練習をした。ピーナツをイメージしながら、こんな感じで書けば、それっぽく見えるのではないだろうか。そんな事を思いながら、平面図を練習した。それが、こちら。
意外とイケてるんじゃなかろうか。そんな印象だった。ただ、グレーに黒を塗ると見えなくなってしまうかも。ペンはいくら失敗しても良いが、筆は失敗がきかない。失敗したら、ベタ塗りからやり直し。
まぁ、時間がかかっても良いか。
失敗しても良いから気楽に行こう。それが、良かったのかもしれない。とりあえず、目から形を作った。やはり、ペンとは違うフニャッとした感じ。四角く縁をとって塗ろうにも、うまくはいかなかった。けど、細くはじめたのも良かったみたいで、目が完成していった。
ここに来て、表面のデコボコ感が邪魔をする。鼻筋をまっすぐ引いているつもりも、歪んで見える。ペンで書いた時との、筆先の感覚の違いに戸惑った。こう見ると、少しゴリラっぽくも見える。
ちなみに今回の作品を作るときに、こだわりたかったのは実は手。実は、メインより補助的に飾られるものが、雰囲気をよくしたりする。見え方を変えてくれるのだ。
『モアイ像って手があるのか。』
それに気づいたときに、必ず描こうと思った。あと耳の部分。顔だけだと出せない雰囲気が、少し手を加えるとよく見せる脇役みたいなもの。しかも、ちょっと可愛らしく。むしろ可愛らしく描いたつもり。
実際、目を描くときより雑に描いた感じ。おそらく描きはじめの位置や大きさなど合ってなんかいない。でも、そこにいるだけで良い。
そうやって出来たのが、このモアイ像。ピーナツの殻の器を作って、立たせてみた。
今回つくったモアイ像は、中の豆を取らなかったので、きっと虫がわいてしまうだろう。ちゃんと殻をわり接着してから作るとなると、2時間程度はかかってしまうかも。慣れてくれば、量産も可能なはず。
たった一個のモアイ像に時間はかかったけれど、自分的にはとても満足。
ピーナツの殻を使ったアートから、イースター島にも興味がわいてきた。そう言えば、小学生の頃にイースター島の謎めいた感じに興味をもっていた事も思い出した。ピーナツで作る世界遺産から、その世界遺産について調べるって言う取り組みなんてのも面白いかも。
目指すは、モン・サン・ミッシェルだな。