人の良さに惹かれて、みんなが集まる場所になる。
今日は生産から販売まで、一連の取組みについて参考にしている生産者のお宅に伺いました。知り合ってからは、もう10年くらい経ちます。とてもフレンドリーに接してくれるので、ついつい甘えていつも一方的に知識や経験をいただいて帰ってしまいます。
農家さんによって栽培している野菜は、当然のように違います。ただ得意分野みたいなものがあって、大根のみ栽培していたり、大根と人参、芋、いわゆる根菜類など、育て方が似ているとかで決めているようにも見受けます。
本日、伺った農家さんは主力はトマトなんですが、今まで育てた野菜はどれも違う類のような気がして、イチジク、ぶどう、なす、かぼちゃ、時にはブラックベリーなどなど、その年によって手がけているものが違う印象だったんです。
人は、安定的なものを求める傾向にあると思っています。ただ本日うかがった農家さんは、多品種の野菜や果物を限りある敷地面積の中で、とっかえ引っ換え取り組まれている。この試行錯誤しながら取組む姿勢に、とても驚かされます。しかも夫婦二人で。
さらに、ここ5年でブルーベリー狩りもやっていたり、アイスやトマトケチャップなどの加工品を作っていたりと、6次化産業を自然体で取り組んでいるようにも感じます。この自然体という感覚、簡単に表現するなら欲がない感じが、お客様と言う人を惹きつける魅力につながっているんではないかとも思います。
どうしても、成果というものを気にしてしまう。
成果ばかりに目がいってしまうと、費用がいくらでとか利益がいくらでとか手元に残るお金がないとか。確かにビジネスとして確立するためには、必要な要素と感じてます。ただ、お金が先に立ってしまうとお客様に受け入れられなくなってしまう気もしてます。
今日も話の中で、『ブルーベリーパックこぼれるくらいに摘んでくる人とかいるから、まいっちゃうよ!』と困っている感じですが、顔はニコニコして笑顔が絶えません。こう言う感覚を大切にしたいよな。と感じさせてくれるのです。
世間で言うマイナスの言葉も、マイナスに感じない。
今後の販売にあたり、予定の打ち合わせに行くのですが、ほとんど世間話で時間が過ぎてしまいます。
人とのつながりも多く、畑のモニターになっていたり、新しい農業機材の開発をお手伝いしていたり、取り入れていたり。加工品もそうですが、加工所を持っている農家さんは限られる。その農家さんのチカラを借りることができるのも、人としての魅力が高いからなんだと思う。
会話の最中に、前向きな言葉だけでなく、マイナスな言葉も出てきます。ただ、ふさぎ込むと言うより笑い飛ばすくらいの印象だから、聞いていて嫌にもならない。不思議なんですよね。
大事なのは、人間性。
きっと人の中にある魅力に、人は惹きつけられて行くものなんだと思いました。人とのつながりを何となく大事に捉えていると、考え出したマーケティングの効果を超えてくるんだろうな。インターネットとかに詳しくもないのに、ネット上で口コミが広がってるみたいなことも言ってました。
知らないところで、お客様がつくってくれる。
今後の落花生への取り組みを話しても、率直な感想や参考にしてみると良さそうな農家さんを紹介してくれたり。人の取組みについても、成功できるように、チカラを貸してくれると言うか情報をくれます。
何をするにも、まずは人間性の部分を大事にする。そして企画を考えるときも取組み時も、この姿勢を忘れないようにしなきゃな!って感じる一日でした。