ハウを見て思い出す、私の可愛かった猫(ネコ)の話(映画ハウの感想は文末から)
子供の頃から家族で猫を飼っていました。
最初に飼ったのは、嵐の日に母ネコとはぐれた赤ちゃんネコ。
目もまだ開いていない赤ちゃんを、妹が拾ってきて、それから20年以上長生きしました。
その後も、何匹か猫を飼いましたが、全て捨てられた赤ちゃん猫や、誰かが飼えなくなった猫たち。
その中で一番心に刻まれた忘れられない子がいて...
自分がお嫁に行った先で飼った猫で、
初めての、私だけの猫でした。
その子は、私にとって、今まで飼ったどんな猫とも違って、まるで忠犬のように(ネコだけど)私だけのことが好きでした。
いつも、何をしていても、ずっと私についてまわって、
何をしていても、ずっと私を見ていて
歩くときも、ずっと私の足に擦り寄るように絡みついて歩いて。
洗濯籠を持っていたりして、足元が見えないと、いつも踏みそうになるほど。
犬みたいだね、とか、人間の赤ちゃんみたいだね、と言われていました。
出かけて帰ってくると、一日中そこにいたのかと思うほど、出かけたときと同じように私を待っていて。
ハウが玄関で待っている姿を見て、その子を思って泣きました。
私が1人目の子供の出産で入院している間に、行方不明になってしまいました。
ダンナが探したけど見つからず...
どこまでも、私のことを探しに行ったんじゃないかと。
私に言うと、病院を抜け出して探しに行きそうで、退院して家に帰るまで私には隠していたそうです。
後日、思いもかけないようなところに置いた籠の中で、小さく固くなって見つかりました。
私がいたら、きっと呼んだら鳴いて答えたのに
私が、お産で一週間帰ってこないことを、
そして必ず帰ってくることを言葉で説明してもらえることもなく
ずっと私を探して、恋しくて、憔悴したままで死んでいったと思うと、今でも思い出すと涙が止まらなくて、苦しくて...
私も普段は考えないよう、その思いは戸棚にしまっています。
この話をすると、きっと私のお産の身代わりに亡くなったんだよ、とよく言われます。
飼い主の身代わりに死ぬことがあるんだよ、とか。
その子のおかげで無事に出産できたんだよ、とか。
でも私は、
自分が側についていれば、すぐに異変を感じて病院に連れて行ったはず。
そういう意味で、私が死なせたようなものだと思っています。
きっと、あの時、ハウを過失で失った民夫さんも、同じように感じているんじゃないかと思うと、ハウを見ていても、自分のことのように、滝のように涙が流れます。
心で民夫さんの声を聞きながら、一心に民夫さんを探して走るハウを見ると、その子を思い出すのです。
ハウを映画館で見ている人の中にも、きっと、それぞれの愛する子を思い出して泣いている人もいるだろうと思うと胸が詰まります。
エンドロールが始まっても、声を上げて泣きたいほどの気持ちでいました。
ハウとは直接関係のない、私の忘れられない可愛い子の話です。
私の個人的な話ですみません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
映画ハウの感想はこちらのリンクから
ペットロスの方にぜひ観ていただきたい映画です
前半はネタバレ無し、⚠️マーク以降の後半はネタバレありです
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